最優秀賞

恋をする

東京都 国立東京大学教育学部付属中等教育学校 2年
矢野 有佳理さん

好き。宇宙が好きだ。天文学が好きだ。大好きだ。私に宇宙の話を振ってごらん。パッと顔を上げて、目に光を浮かばせ頬を紅潮させた私の姿を見ることができるだろう。まるで恋をしているようではないか。胸をときめかせ、これ以上ないほどの幸福に包まれる。この恋は楽しく、幸せで、喜びにあふれたものなのだ。だから私は、大人になっても、自分の心に素直に何かに恋のできる人でありたいと思っている。

受賞者コメント

まさか最優秀賞を受賞することができるなんて思っていなかったので驚きつつとてもありがたく思っています。自分の気持ちや自分らしさを200字に正直に詰め込んだので、それらを認めていただいたようで嬉しいです。

審査員より

ストレートに宇宙や天文学に対する熱い想いが伝わる作文でした。今の等身大の想いに始まり、それが大人になっても継続できる、そんな素敵なことがあれば素晴らしいと思いました。作者の想いとともに、拝読しているこちらもワクワクし、また未来を見てみたいと思わせる説得力がありました。

【表彰式リポート】
最優秀賞に矢野有佳理さん、茂木校長「天文学にも文章力生かして」

第3回おおぞら全国中学生なりたい大人作文コンクールの表彰式が、KTCおおぞら高等学院の東京キャンパス(東京都新宿区)で行われました。最優秀賞に輝いた国立東京大学教育学部付属中等教育学校2年の矢野有佳理さんが出席し、屋久島おおぞら高等学校の茂木健一郎校長から表彰状を受け取りました。
1万7077点の応募の中から選ばれた矢野さんの作品は「恋をする」。特別審査員を務めた茂木校長は「素晴らしい才能」と文章力を評価。矢野さんが「将来は天文学者になりたいと思っています」と志望を話すと、茂木校長は「宇宙のことを一般の方に伝える機会も多いので、文章力を生かして、ぜひ立派な天文学者になってください」とエールを送っていました。

矢野有佳理さんのコメント

200字という短さでインパクトを与えられるように、自分が思っていることを素直に文章にしました。自分らしさを認めていただいたようで、とてもうれしいです。天文学のことが好きになったのは、図鑑を読んで「宇宙が世界のすべてなんだ」と知ってから。望遠鏡で月を見たり、宇宙をテーマにした新書を読んだりしていて、地球外知的生命体にも興味があります。理科も国語も好きですが、将来は世界中の人と一緒に研究ができるように、英語の勉強も頑張っていきたいです。

指導教員(山本奈緒子先生)のコメント

「キャリア教育」の一環として、道徳の授業内で「なりたい大人作文コンクール」に取り組みました。本校では物事を考えて、表現する力を養っていくために、日頃から作文やレポートなど様々な場面で“書く”ことに取り組んでいます。6年間の一貫教育において取り組む字数は段階ごとに増えていき、最終学年(6年生)の「卒業研究」では1万6千字という課題に取り組みます。一方で、今回の作文コンクールは200字という限られた字数だからこそ、書きたいことをしっかりと考えて表現するという良い経験になったと思います。また、コンクールとして参加したことで、生徒たちのモチベーションも高く、意欲的に取り組んでくれました。

屋久島おおぞら高等学校 茂木健一郎校長のコメント

矢野さんの作品は、借り物の言葉ではなく、自分自身の言葉で、天文学をやりたいんだという気持ちを表現しているところが印象に残りました。大人でもなかなかこういう文章は書けないと思います。200字で自分の思いを書くのは難しいことですが、短いツイートが拡散されて世の中を動かすこともあるわけですから、これからの時代に求められる能力でもあります。なりたい大人がはっきりすると、目的意識を持って勉強することもできます。みなさんの未来に期待が持てると感じました。

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