父の指導で世代の先頭走る 目標は海外ツアーで活躍
和歌山県のアスリート、女子アマゴルフの赤松美波選手(ECC学園高校2年)は小学生のころから全国大会で優勝し、同世代の先頭グループを走り続けています。父の指導の下、姉や妹と三姉妹でプロをめざす赤松選手の武器は、ショットの精度。「みんなから憧れられる、海外ツアーで活躍する選手になりたい」と夢を膨らませています。
いつの間にか本気になり練習は日暮れまで
ゴルフのティーチングコーチをしている父から、4歳上の姉と2歳下の妹とともに指導を受けて日々練習に励む姿は、地元で「赤松三姉妹」として知られています。幼稚園年長のとき、姉の姿を見て「楽しそう」とこども用のクラブを手にしました。「当たってボールが遠くに飛ぶ感触が楽しかった。最初は遊びでしたが、気付いたら本気になっていました」と振り返ります。
自宅の庭にある練習用ケージで、姉と一緒にクラブを振りました。はじめてホールを回ったのは小学1年のとき。ゴルフが趣味の祖父と一緒でした。「スコアは良くなかったけど、また回りたいなと思いました」。この年、大会にもはじめて出場しました。水泳や陸上教室にも通いながら、放課後は庭のケージと車で20分ほどのミニコースで日が暮れるまで練習しました。
小学2年で関西地区の大会で優勝を飾り、全国大会へ出場。翌年には全日本小学生ゴルフトーナメントの小1~小3女子の部で優勝し、さらに翌年には、ゴルフダイジェストジャパンジュニアカップ8~9歳の部で全国優勝を果たしました。「勝ち続けると面白い」とますますゴルフに夢中になり、「プロになりたい」と思うようになりました。
ところが、高学年になると関西地区でも勝てなくなります。「周りのレベルがどんどん上がっているのに、自分は上がっていない。これ以上うまくならないのかな」と落ち込みました。それでも練習を地道に続け、「ゴルフをやめようと思ったことは一度もない」といいます。
プロとのプレーが大きな刺激に
努力が中学生になって実ります。1年のとき、中学生としてただ一人、プロに交じって大王製紙エリエールレディスオープンへ出場。憧れていたプロの吉本ひかる選手や渋澤莉絵留選手とラウンドを回りました。「中学生ですとあいさつすると、めちゃ驚かれました(笑)」。一緒にプレーしながら、「空気感が違った。どっからでもパターが入る感じ」とその技術に驚き、大きな刺激を受けました。
中学3年では、予選を突破してはじめて日本女子アマチュア選手権に出場します。年上の選手に交じって「周りに迷惑をかけないようにしよう」と緊張しながらのプレーでしたが、出場選手約150人のなかで29位タイ。満足できる成績でした。
プロを見据えて練習時間を確保するため、高校は姉と同じ通信制を選択。月に2、3日、高校のゴルフ部で練習し、それ以外は自宅から県内のゴルフ場に通って午前10時半からハーフを回り、夕方から打ちっ放しの練習場で午後8時ごろまで。日曜日は別のゴルフ場でワンラウンド回った後、日が暮れるまでアプローチやパッティングの練習を積みます。ジムでの筋トレに加え、毎日自宅の近くを2キロ以上走るトレーニングも続けています。
武器はショットの精度 「プロ合格を母に報告したい」
「美波なら大丈夫。いけるよ」。いつもこう励ましてくれた母が、中学3年のときに病で亡くなりました。家族で家事を分担し、父が掃除と洗濯、三姉妹が交代で食事を作ります。赤松選手は「献立を考えるのも慣れました」と話し、得意料理は麻婆豆腐と鶏の唐揚げです。
家族の会話はもっぱらゴルフの話題。大会を振り返ったり、日本人選手の海外での活躍が話題になったり。「たまに姉と妹が『テレビの音が大きい』とかしょうもないことでけんかしますが、私は見ている側」といいます。姉も妹もプロ選手をめざしており、姉はアプローチが、妹はドライバーが得意。2025年春の県の大会で姉より成績が悪く、「悔しかった!」といいます。
三姉妹でゴルフに打ち込む姿に、地元の人たちが「頑張ってね」と声をかけてくれます。地元名産の有田みかんが大好きで、「季節になると1日に5~6個食べます。甘くて、味が濃い」。自宅の近くの漁港では時々、魚をもらうこともあります。「魚も大好きで、特にイカが好きです」といいます。明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのは「好きなゴルフで地元をもっと活性化できたらいいと思った」といいます。息抜きは音楽を聴くこと。「back number」と「indigo la End」がお気に入りです。友達とback numberのライブに行ったりもします。
今の目標は、高校時代に全国大会のタイトルを取ることと、26年のプロテストに一発で合格すること。そして、国内で成績を残した後、海外での活躍をめざしています。武器は「ショットの精度」。課題としてメンタル面を挙げ、「ひとつのホールで崩れるとバタバタと崩れてしまう」といい、父からは「ミスをしても切り替え、引きずらないことが大事」とアドバイスを受けています。「試合のたびに結果を母に報告していますが、早くプロになったと報告できるように頑張ります」と力強く話します。
(編集:4years.)
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