ナショナルチーム入り 国際舞台で活躍めざす
福岡県のアスリート、女子アマゴルフの廣吉優梨菜選手(福岡第一高校1年)は2024年の日本ジュニアゴルフ選手権競技(女子12~14歳の部)で優勝しました。日本ゴルフ協会の25年度ナショナルチームにも選ばれ、国際舞台で活躍したい、と張り切っています。応援してくれる人々の期待に応えようと練習に打ち込む日々です。
あふれる向上心 日本ジュニア選手権制する
廣吉選手がゴルフをはじめたのは9歳のころでした。父の勧めで、習いごととしてやってみました。「最初はボールに全然あたらなくて。ゴルフ教室というより、友だちに会いにいくような感覚でした」と振り返ります。小学5年生になり、地元で開かれた大会にはじめて出場したのが転機になりました。同じ世代の選手に強い選手が何人もいたのです。持ち前の負けん気に火がつきました。
向上心あふれる廣吉選手。小学6年のときには全国小学生ゴルフ大会女子の部で2位タイに入りますが、中1のときは思うような活躍ができませんでした。「まだまだ考え方が甘かったと思います。ボールの飛距離を出すのにも、寄せて決めるのにも技術が至らなかった」。いつも見守っている父の幸雄さんも「たしかに実力不足だ、と感じました。このままじゃダメだと痛感しました」と言います。
そこで、コーチについて本格的なレッスンを受けることを決めました。自宅のある北九州市から福岡市に毎週、通うようになります。真剣に取り組む姿勢が奏功し、中学2年のときには九州ジュニアゴルフ選手権競技で優勝を果たしたうえに、日本ジュニアゴルフ選手権競技の女子12~14歳の部で3位に入りました。そして、中学3年生になって、最大の目標に掲げていたこの日本ジュニアゴルフ選手権競技で見事、優勝を果たします。
「目標を果たしましたが、実感がわいてきたのは少したってから。通っている中学の先生からも、おめでとう、という言葉をいただいて、だんだんと喜びがこみ上げてきました。あの優勝は今でも自信になっています」。幸雄さんは「予想以上の成績を残せるようになっています」と目を細めます。「物おじしないタイプのようで、プレッシャーのかかる場面でも、きっちり実力を発揮できています」と見ています。
それでも廣吉選手の自己点検の目は、甘くなることがありません。「グリーンをねらうショットは上達してきましたが、パターの精度はまだ安定度に欠けるところがあります」
親子で課題を克服しようと常に努力をしています。コーチに教わった技術を身につけるため、正しいフォームでスイングできているか、2人で動画を見ながら点検を重ねます。体調を整えるため、夜9時ごろには就寝し、朝は5時ごろに起床。一緒にウォーキングに出かけ、ランニングやゴムのチューブを使ったトレーニングもこなします。
25年度からナショナルチームのメンバーに入りました。合同練習などを通じて同世代の女子選手7人で切磋琢磨しています。「今度は国際大会で活躍してみたいです」と新たな目標を抱くようにもなりました。そのため、25年4月から進学した福岡第一高校(福岡市)では「積極的に英語を勉強したいです」と授業への思いも強くなっています。
大好きな皿倉山の風景 父「人としても成長を」
「がんばってるね」。幼い頃から応援してくれる近所の方々の声が何よりの励みになります。明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのも、普段からねぎらいの声をかけてくれる地元のみなさんを念頭に置いてのことでした。24年秋には国民スポーツ大会にも福岡県代表として出場し、地元への思いはいっそう強くなっています。
大好きなのは北九州のシンボルともいわれる皿倉山からの風景です。「海までぐるりと見渡せるパノラマが本当にきれいで、遠征などで会うほかの街の友だちに自慢したくなるほどです」。好物はギョーザで、練習終わりに家族でギョーザを食べるのが何よりの息抜きになっています。「夏のトマトも大好きです。暑いときによく冷やしたのを丸かじりすると、最高です」。汗をかきながら練習に取り組む日々の妙味をこう語ります。
いまの目標は日本女子アマ選手権競技で上位に入ることです。そのうえで、プロゴルファーになる、と志しています。あこがれは、人気と実力を兼ね備えた吉田優利選手。強気な姿を見ているとほれぼれするそうです。
「将来はプロとして海外のツアーに挑戦したいです」。そんな大きな望みを語りながら、廣吉選手はこんな願いを口にしました。「父の運転を代わってあげられるように、早く運転免許をとるのも目標です」。
というのも、幸雄さんは、関東や東北といった遠征先まで運転をひとりで担います。「優梨菜の成長が自分の幸せ。プロになってほしいというだけではなくて、人として成長してほしい」。そんな父とともに、廣吉選手はアスリートとして更なる高みをめざしています。
(編集:4years.)