海外経験を重ねるナショナルチームメンバー 福岡から世界へ飛躍を
福岡県のアスリート、女子ゴルフの廣吉優梨菜選手(福岡第一高校2年)は2025年の国民スポーツ大会ゴルフ競技で優勝し、日本ゴルフ協会のナショナルチームにも2年連続で選ばれた期待のゴルファーです。「海外で活躍できるプロになる」という将来の夢に向けて、国際大会の経験を積み重ねて成長を続けています。
転機となったのは地元で開かれた大会
廣吉選手がゴルフをはじめたのは9歳のころでした。父の勧めで習いごととしてやってみました。「最初はボールに全然当たらなくて。ゴルフ教室というより、友だちに会いにいくような感覚でした」と振り返ります。小学5年生になり、地元で開かれた大会にはじめて出場したのが転機になりました。同世代に強い選手が何人もいたのです。持ち前の負けん気に火がつきました。
向上心あふれる廣吉選手。小学6年のときには全国小学生ゴルフ大会女子の部で2位タイに入りますが、中1のときは思うような活躍ができませんでした。「まだまだ考え方が甘かったと思います。ボールの飛距離を出すのにも、寄せて決めるのにも技術が至らなかった」
そこで、コーチから本格的なレッスンを受けるために自宅のある北九州市から福岡市へ毎週通うようになります。コーチに教わった技術を身につけるため、正しいフォームでスイングできているか、動画をチェックする振り返りは欠かせません。体調を整えるため、夜9時ごろには就寝し、朝は5時ごろに起床。ウォーキングに出かけ、ランニングやゴムのチューブを使ったトレーニングもこなします。
真剣に取組む姿勢が奏功し、中学2年のときには九州ジュニアゴルフ選手権競技で優勝。日本ジュニアゴルフ選手権競技の女子12~14歳の部では3位に入りました。そして中学3年になり、最大の目標に掲げていた同大会で今度こそ見事に優勝を果たしました。
25年度からはナショナルチームのメンバーに入り、「ウェートトレーニングが良い経験になっていて、海外のコースを回りながら、外国人コーチから最新の情報を得られています」と手応えを語ります。飛躍のきかっけをつかみ、迎えた9月の国民スポーツ大会では優勝。「ショットの調整をしっかりできて、マネジメントもうまくできて回れたのは大きかったです」と振り返ります。
さらに10月には「出場することを目標にしていた」という日本女子オープンゴルフ選手権で3位に輝きました。「まずは予選通過しようと意気込んで戦っていたら、結果的に3位という好成績を残せたので、とても印象に残っています」と喜びを口にします。また、上位に入ったことで「最終日に最終組で回れたのはすごく良い経験になり、優勝された堀琴音さんのプレーを間近で見られて勉強になりました」と刺激を受けました。
馴染みのうどんとかしわおにぎりにホッと
「頑張っているね」。幼いころから応援してくれる近所の方々の声が何よりの励みになります。明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのも、普段からねぎらいの声をかけてくれる地元の皆さんを念頭に置いてのことでした。明治安田福岡支社主催のゴルフ会に参加した際には「自分の試合について『どうだった?』などたくさん話しかけてもらいました」と振り返り、「すごく楽しくラウンドさせていただきました」と言います。高校ではゴルフ以外の友だちも増え、地元の方々との関わりが深くなり、生まれ育った福岡県へ「結果で恩返ししたい」という思いがいっそう強くなっています。
大好きなのは北九州のシンボルともいわれる皿倉山からの風景です。「海までぐるりと見渡せるパノラマが本当にきれいで、遠征などで会うほかの街の友だちに自慢したくなるほどです」。好物はギョーザで、練習終わりに家族でギョーザを食べるのが何よりの息抜きになっています。「夏のトマトも大好きです。暑いときによく冷やしたのを丸かじりすると、最高です」。遠征から帰ってきたときに行く馴染みのお店は「うどんセンター銀」です。うどんとかしわおにぎりのセットを食べると地元に帰ってきたと感じてホッとします。
「将来は海外で活躍できるプロになりたい」。夢の実現に向けて、25年7月にはカナダ女子アマチュア選手権に臨み、海外の試合に初挑戦。さらに26年2月にはニュージーランドでアジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権に、3月にはオーストラリアン女子オープンに、4月にはオーガスタナショナル女子アマチュアゴルフ選手権に出場しました。
着実に海外経験を積み重ねるなかで、「試合ごとにマネジメントが良くなってきましたが、オーガスタではレベルの違いを痛感しました。海外の選手はショットの球がねじれないし、パターのタッチが良いし、パッティングの精度も高い。良い学びを得られています」と収穫と課題を見つけています。また海外遠征が続き、「コミュニケーションがとれるように英語を勉強したいですし、飛行機に乗る時間も長いので健康管理にも気を配りたいです」とプレー以外の努力にも貪欲です。
いま目標に掲げる海外の大会は全米女子アマチュアゴルフ選手権です。22年に馬場咲希プロが優勝した大会で、「馬場プロとは今年1月に一緒に合宿させていただいて勉強になりましたし、全米アマ制覇のすごさもよく分かったので私も頑張りたい」。アスリートとしてさらなる高みをめざす廣吉選手は、一歩ずつ成長を重ねて世界へ羽ばたきます。
(編集:4years.)