課題を克服してプロテストに再挑戦 地元に恩返しを誓う有望株
茨城県のアスリート、女子ゴルフの飯村知紗選手(大洗ゴルフ倶楽部所属)は、2023年と24年に2年連続で最終プロテストに出場した有望株です。技術もメンタルも成長して挑むプロテストで今度こそ合格して、「地元アスリートとして活躍して水戸の励みになり、応援してくれる方々の元気の源になりたい」と意気込んでいます。
高校時代はゴルフ強豪校で茨城県大会優勝
飯村選手がゴルフをはじめたのは10歳のころでした。自宅近くのゴルフ場のレッスンに同世代の友人たちと一緒に通いはじめ、2年ほどたつとゴルフ場のラウンドレッスンにも通ってコースに出るようになりました。こどもながらに「努力次第で結果がついてくる」という競技の魅力を知るようになりました。
高校は地元・茨城県の明秀学園日立高校に進学。ゴルフの強豪校でコツコツと練習にはげみ、高校3年生のときの19年には茨城県ジュニアオープンゴルフ選手権で優勝を果たします。
大学も強豪ゴルフ部がある日本大学に進学。4年生のときには女子ゴルフ部のキャプテンを務め、23年の関東女子学生ゴルフ選手権では7位タイに。キャプテンとして牽引した関東女子大学春季Aブロック対抗戦ではチームを団体優勝に導きました。
170センチの長身をいかしたダイナミックなスイングで、ドライバーの平均飛距離240ヤードに達する飯村選手。持ち前の飛距離に加えて、精度の高いアイアンショットも磨いてきました。しかし、大学4年のときに臨んだ23年のプロテストは、予選を通過して最終テストまで進んだものの、61位タイと合格ラインには7打およびませんでした。
新たなコーチの下でメンタル面を改善
大学を卒業し、地元・茨城県の大洗ゴルフ倶楽部でスキルを高めて挑戦した24年のプロテストは、前年に続いて予選を通過して最終プロテストに出場。しかし、初日から3日目までスコアが乱れ、最終日に進めませんでした。「もうやめてしまいたい」と大泣きしたそうで、「ゴルフをしてきて一番悔しかったです」と胸のうちを明かします。
3度目のプロテスト挑戦に向けた25年は、5月の東日本女子アマチュアゴルファーズ選手権地区決勝で「ショットは結構、安定していた」というプレーを見せて5位タイに。しかし、その後のプロテストでは不調に陥り、2次予選で落選してしまいました。
ここで飯村選手は決断を下します。新たに黒木隆太郎コーチに教わるようになりました。まず着手したのが課題だったメンタルの改善で、「試合の振り返りが一番大事」という助言から練習ノートに「できたこと、できなかったこと」を日々書くようになりました。すると、「できていることにも着目して、自分はちゃんと成長していると自信を持てるようになりました」と言います。
メンタル面が良くなって臨んだ26年4月の関東女子アマチュアゴルフ選手権予選では「ティーショットに自信を持てるようになりました」と振り返ります。心が変わると技術が変わり、「スイングがスムーズに動くようになって、打ちたいボールを打てるようになりました」。さらに飯村選手は「コース戦略やボールの打ち分けもできるようになってきています」と確かな成長を実感しています。
愛着ある地元へプロテスト合格を報告したい
飯村選手の地元への愛着も、ゴルフへの強い思いを支えています。水戸生まれの水戸育ち。千波湖の周辺で週10キロ以上のランニングをしているのですが、そこでは四季折々の花や多彩な植物、鳥の様子が目に入ります。自然を満喫しながら時間を過ごせる場所で「頑張ろう」と前向きな気持ちになります。
活動のエネルギー源として、食生活では茨城名物の納豆が欠かせません。刻んだノリを入れ、毎日食べています。また、母が作ってくれる大ぶりな煮込みハンバーグも大好物。納豆ごはんと合わせて、試合前に食べています。
練習場ではこどもたちから「私もお姉さんみたいになりたい」と言われ、大人からは「すごいね。頑張っているね」と声をかけられます。明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのは、「地元アスリートとして私の活躍が水戸のこどもたちの励みになり、応援してくれる方々の元気の源になれば」と地元へ恩返ししたい気持ちがあるからです。実際にエントリーしてからは明治安田のイベント参加などを通じて、「いろんな方が支えてくれて、応援してくれているから頑張って恩返ししたい」という思いがさらに強くなりました。
今度こそプロテストに合格するために、4度目の挑戦に向けて「気負いせず、目の前のプレーをひとつずつ丁寧にクリアして結果に結びつけたいです」と意気込む飯村選手。「ドライバーはブレずに振れていて、技術的には周りの選手に劣っていない」と自信をのぞかせます。プロテストに合格した池羽陽向選手や西澤歩未選手からは「最後の最後までスコアも、カットラインも分からないから諦めない気持ちが大事」というアドバイスをもらいました。
あとはメンタル面を整えるために「部屋を整理整頓したり、人に優しくするなど、自分に運が向くように徳を積み、プロテスト後は笑っていられるようにしたい」と語ります。「今度こそ、地元に合格の報告をできるように」と願う飯村選手を、地元の方々は笑顔で心待ちにしているかもしれません。
(編集:4years.)