日本女子オープンで活躍 さらなるレベルアップめざす
兵庫県のアスリート、女子アマゴルフの岩永杏奈選手(大阪桐蔭高校2年)は2024年に国内メジャー大会の日本女子オープンゴルフ選手権に出場し、プロ選手と互角に戦い、2日目には首位と3打差の4位につける活躍ぶりを見せました。海外の試合に出場し、ナショナルチームのメンバーにも選ばれるなど、今、注目の選手です。
自信につながる「ローアマ」の獲得
24年9月に茨城県の大利根カントリークラブ西コースで行われた日本女子オープン。岩永選手は「はじめてのメジャー大会ですごく緊張しました。ほかのレギュラーツアーと違って距離が長くて、ラフの芝も長くて、グリーンも速かった」と振り返ります。まわりがプロ選手なのでチャレンジする気持ちで臨むと、初日、2日目と攻めのゴルフで通算5アンダーの4位に。
この大会では一番成績の良かったアマチュア選手(ローアマチュア)には、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のプロテストで1次、2次予選を免除され最終テストから臨める権利が与えられます。「2日目からはローアマを意識しました」。そのときの首位は大阪桐蔭高校の先輩でもあるあこがれの山下美夢有プロです。「一緒の組でラウンドを回ってみたい」という思いと「ローアマ」への意識からか3日目は緊張で体が思うように動かなくなりました。3打落として12位タイに。ほかのアマチュア選手も1打差に迫ってきました。
ラウンド後にはその日、うまくいかなかった番手のクラブを練習場で打ち込みました。最終4日目の前半は1バーディー、3ボギーでさらに2打落としてしまいます。後半の12番ホールもボギー。「ローアマを争っている人と差がなくて、ちょっと焦ってしまって」。深呼吸で気持ちを落ち着かせると、15番、17番でバーディーを取って通算1アンダーの16位タイで何とか「ローアマ」を獲得しました。「すごく自信がつきました」と岩永選手。3年生で受験できるプロテストは最終テストから臨めます。
中学から「一番楽しい」ゴルフに専念
岩永選手がゴルフをはじめたのは5歳のときです。父の憲浩さんが行っていたゴルフ練習場であったジュニアのお試しレッスンに参加したことがきっかけです。ゴルフの他、テニス、野球、水泳、陸上などいろいろなスポーツを経験しましたが、中学からは一番楽しいと思ったゴルフに絞りました。1年生のときの全国中学校ゴルフ選手権春季大会で3位タイ、3年生の日本ジュニアゴルフ選手権競技12~14歳の部で優勝など、次々と成績を上げていきます。
高校は練習環境の充実していた大阪桐蔭高校に進みました。寮の屋上にゴルフの打席やパッティンググリーンがあって、部活の練習の後でも、個人で練習ができます。
1年生の7月には英国であったR&Aジュニアオープンゴルフ選手権に出場し2位になりました。「日本とは芝が違って、バンカーやグリーンも違って、そこに対応していかないといけなかった。日本とは違うコースでマネージメントの仕方も違った。海外選手のレベルも分かった」といいます。同じ7月には米カリフォルニア州であった世界ジュニアゴルフ選手権15~18歳で6位に入り、団体戦では香港と並んで優勝しました。
8月には全国高校ゴルフ選手権大会の団体の部に大阪桐蔭高校の1年生4人で出場し優勝に貢献しました。「1年生だけで出て優勝できると思っていなかった。大阪桐蔭女子として初優勝だったのですごくうれしかった」といい、個人でも7位タイでした。同じ8月の日本ジュニアゴルフ選手権競技15~17歳の部では2位タイに入りました。
25年はナショナルチームにも参加
大活躍の9月の日本女子オープンの後は、プロのレギュラーツアー3試合に出場。伊藤園レディスゴルフトーナメントでは39位タイでローアマチュア賞を獲得します。
25年は日本ゴルフ協会のナショナルチームに入ります。2月に台湾での試合に出た後、3月にベトナムでのアジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権に出場。同じ3月の全国高校ゴルフ選手権春季大会では個人の部で優勝。4月はプロツアーの試合に出場するなどゴルフ漬けの日々を送っています。
そんな岩永選手がほっとできるのは大阪桐蔭高校です。「クラスメートと話したり、部活に出たりするのがすごく楽しい」とほほ笑みます。小さいころから過ごし、ゴルフをはじめた兵庫県尼崎市はとても好きです。「地元の企業が支援してくださったり、近所の方や中学時代の同級生が応援してくださったりして」。尼崎の人に喜んでもらいたいという思いは強いです。明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのは、海外も含め全国各地の試合に出場するための支援をしてもらえればとの思いからでした。
「レギュラーツアーに出て、パターやショットの精度がまだまだ足りないと思った。そこをもっとレベルアップしていきたい」という岩永選手。25年の目標はプロのレギュラーツアーでトップ10に入ることです。3年生で受ける最終プロテストに合格し、将来は米ツアーで活躍できる選手になることをめざしています。
(編集:4years.)