急成長を遂げる最年少プロゴルファー。さらなる飛躍へ
千葉県のアスリート、男子ゴルフの香川友(とも)選手は、2024年3月に男子ゴルフ史上最年少の15歳7ヵ月でプロへ転向すると、年間のクォリファイングトーナメント(QT)でいきなり予選を通過。ファイナルQTゴールデンゴルフクラブにも出場するなど目覚ましい活躍を見せている才能あふれる注目のゴルファーです。
「ゴルフの街」野田市で育まれた天性の才能
高校2年になった香川選手は、今も恵まれた環境でゴルフに打ち込んでいます。「自然が豊かで、遠征から戻ってくると風景を見るだけでホッとします。それに、ゴルフコースもたくさんあるんです」と、千葉県野田市で生まれ育ったことにも喜びを感じています。
まさに「ホーム」といえる練習場は、父・正宏さんが経営するもので、物心つく前からゴルフに親しんできた場所。自身の記憶はないものの、1歳からすでにクラブを握り、この練習場で成長してきました。「他のお客さんとも話しながらゴルフをやってきました。最初は、どういう打ち方をしたらいいのかと僕が教わっていましたが、小学5、6年になると、僕が打ち方を聞かれることもありました」
周囲の人にも恵まれていたと語る香川選手。小学校高学年になると、石川遼選手の元キャディーや、香川選手が目標とする松山英樹選手のキャディーからアドバイスを受ける機会もありました。「すごい選手だからこその攻め方など、普通とは違う考え方を教わって。とても勉強になりました」と、多くのことをぐんぐん吸収します。
その意欲の土台となっているのは、ゴルフへの愛情です。「いろいろなウェッジを使って、いろいろな打ち方をしてみるのが面白い。打ち方のバリエーションを増やせるようにもっと勉強していきたいと思います。20~30ヤードの距離を打つ技を研究するのも面白いし、遠くまで飛ばすことも、アプローチも好きですね」と、目を輝かせます。
ゴルフのためには、日々の鍛錬・研究を惜しまず
とどまることがない探求心があるから、練習が苦になることはないそうです。平日ならば夕方5時くらいから、ときには4時間の練習に励むといいます。500球ほど打つ練習さえも、「慣れちゃったので苦にはならないですね」と笑うほど、日々親しむゴルフが自分の体と生活の一部になっています。
香川選手は釣りが趣味だそうですが、「投げ入れるときの距離感だったり、アプローチや手を使ったりすることはゴルフにつながりますね」と、すべてを競技力の向上に結びつけています。正宏さんが相撲部屋の親方と一緒にゴルフをしている縁で、大相撲の立浪部屋へと足を運び、力士たちと一緒に足腰を鍛えるトレーニングもさせてもらっています。他にもサーフィンやスケートボードも楽しんでいます。
地元の方に喜んでもらい、スター選手と交流も
小学校低学年の頃には全国大会で優勝。現在はプロ選手と一緒にラウンドするなど、年上、格上の選手たちとプレーすることで、大きく力を伸ばしています。また、「日本とはまた違っていろいろな人がいて、外国の選手は体が大きいし、飛ばすし、勉強になります」と、海外の大会に出場する面白さも語ります。小学6年だった12歳のときには、オープントーナメントであるフィリピンアマチュア選手権で史上最年少の予選通過を果たし、現地で大いに注目を集めたそうで、海外でもその強さは折り紙つきです。
千葉県野田市は、利根川、江戸川、そして利根運河と、河川で三方が囲まれ、それぞれの堤防にはサイクリングロードもあります。香川選手は幼い頃から江戸川沿いで、心地良い風を感じながら、自転車をこいでいました。「川でつながっている(約30km離れた)東京の葛飾まで、父とペダルをこいだこともあります」。地元にはフィールドアスレチックも楽しめる広大な清水公園もあり、よく遊んでいました。今でも公園で自転車に乗ってリフレッシュしています。
24年も明治安田「地元アスリート応援プログラム」に参加し、「皆さんに応援してもらっていることのありがたみを感じた。いいプレーをして、皆さんに恩返しをしたいという気持ちがより強くなった」と語る香川選手。
地元である千葉県野田市で開催されたイベントに参加した際は、「参加された地元の方たちから『1年前よりドライバーが伸びているね!』『球が速くなったね』と成長を間近で見てもらえて褒めてもらえることが増えました。それとプロになったことでサインを書かせてもらう機会も増えました」と地元の方たちとの交流を喜んでいました。さらに別のイベントではメジャーリーガー、ロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツ選手と会話する機会もあり、世界のトップアスリートに触れるという貴重な経験もしています。
ジャンボ尾崎氏の指導でスキルアップ。さらなる飛躍へ
23年度は山梨県オープンゴルフ選手権でベストアマを獲得すると、24年2月には“ジャンボ尾崎”こと、世界ゴルフ殿堂入りを果たしている尾崎将司さんのアカデミー入り。その1ヵ月後には史上最年少の15歳7ヵ月でプロ転向を発表するなど、その急成長ぶりはまさにめきめきと伸びている香川選手の身長のよう。
実際にアカデミーに入ってからドライバーの飛距離はさらに伸び、290~300ヤードは常時打てるようになるなど、以前よりも30ヤードは伸びたとその成長を実感し、中学3年時はサードステージまで進んでいた、ツアー出場権の獲得を争うQT(クオリファイング・トーナメント)でも予選を通過するなど、その成果が結果として表れはじめました。
プロとして順風満帆なスタートを切った香川選手ですが、「プロになったからといって何か変わったわけではなく、今までどおりに一生懸命にトレーニングしていきたい。この思いはプロになってからより強くなった」と語ってくれました。
将来は「マスターズ優勝、世界ランク1位になる」という大きな目標を掲げる香川選手ですが、25年はレギュラーツアーでも好成績を収めることをめざしています。そのためにもツアー中にいかにいいリズムをつかむかがカギとなりますが、経験や場数を踏むことで自らのリズムの取り方を体験しているといいます。
「ジャンボさんからは『いつもどおりにやればいい』とアドバイスをもらいますが……なかなかうまくできず。でも、尊敬するジャンボさんのアドバイスどおりにできるように頑張りたいです」
将来的には「ゴルフ界の大谷翔平選手になりたい」という思いもあるそうです。「競技は違うけれど、世界を股にかけ活躍し、子どもたちにも夢を与える姿も尊敬するし、僕も子どもたちにゴルフの面白さを伝えていくことで、ゴルフに恩返しがしたい」
前途洋々な史上最年少のプロゴルファーの未来。香川友選手はこの先どんなプロゴルファーになっていくのか、楽しみでなりません。
(編集:4years.)
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