神奈川県アマ優勝 キャディーのバイトをしながらプロをめざす
神奈川県のアスリート、女子アマゴルフの小林照菜選手は、高校3年だった2023年の神奈川県アマチュアゴルフ選手権(県アマ)女子の部で優勝、その後もプロのレギュラーツアーにも出場するなど地元の期待の星です。今は、県内のゴルフ場でキャディーのアルバイトをしながらプロテスト合格をめざして練習に励んでいます。
初日64の自己ベスト、プレーオフを制し優勝
23年6月の県アマ女子の部で小林選手は、初日、1イーグルを含む8アンダーの64(自己ベスト)で回りトップに立ちます。「セカンドショットでピン1メートルのバーディーチャンスにつくことが多くて、それが入ってくれました」。最終日は72のイーブンパーでしたが、他の選手に並ばれプレーオフに。
パー4の2打目を1メートルにつけ、バーディーをとって1ホール目で優勝を決めました。「ずっと成績が出ていなくて、ギャラリーが結構入ってすごく緊張して、プレーオフもはじめて。ドライバーもセカンドも緊張している中で1メートルにつけられたのは自信になりました」と振り返ります。
小林選手は神奈川県平塚市の生まれ育ち。5歳のころに自宅の庭でゴルフ好きの父・昭仁さんと、おもちゃのクラブでアプローチをして遊んだのがゴルフのはじまりでした。小学校からは昭仁さんとゴルフ練習場に行くようになります。中学2年のとき、19年の県アマ12~14歳女子の部で2位に入りました。21年の県アマの15~17歳女子の部で優勝したときは、弟の龍竺(りゅうじ)選手も12~14歳男子の部で優勝し、きょうだいで優勝を飾りました。
22年8月にはゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ15~17歳の部女子で優勝し、同じコースで10月に開かれたプロのレギュラーツアー・スタンレーレディスホンダゴルフトーナメントにも出場。3日目には進めませんでしたが、はじめてプロの試合を経験しました。
翌年はスタンレーに主催者推薦選考会から臨み、7バーディー・ノーボギーの65で首位通過し、2年連続での出場を果たしましたが、予選通過はなりませんでしたが、「ギャラリーの皆さんから拍手を受けて楽しかったです。プロになって、毎週ツアーを回るのは楽しそうだと思い、やっぱりプロになりたいと強く思いました」。
一方で、プロの試合はコースの設定が厳しく、グリーンのピンの位置が傾斜の途中にあったり、エッジの近くにあったりして、ラインが読みにくく、アマチュアや主催者推薦選考会とはまったく違いレベルの高さを痛感しました。
父の的確なアドバイスでイップスを克服
数々の経験を重ねて、試合結果を出してきた小林選手ですが、決してここまで順調だったわけではありません。実は、中学生の頃から、パットの際に緊張して手が震える「イップス」に悩まされてきました。22年に出場した日本女子アマチュアゴルフ選手権では手の震えで1メートル以内のパットも入らなくなってしまいました。
その年の冬、昭仁さんのアドバイスを受けて、パターの握り方を変えました。試合の前日でしたが、「怖がっていては一生なおらない」と言われ、思い切って右手を添えるだけの握り方に変えました。「たぶん震えると思って打ったら全然震えなかった。本当に父に感謝という感じでした」
地元平塚の期待に応えられる選手になりたい
小林選手は通信制高校の2年のときから、平塚市の近くの中井町にあるレインボーカントリー倶楽部でキャディーのアルバイトをしながら、アプローチやラウンド練習をさせてもらっています。昔から慣れ親しんだ平塚市内の練習場「湘南銀河大橋ゴルフ」にも引き続き通っており、顔なじみの皆さんから受ける声援が励みになると語ります。今回の明治安田「地元アスリート応援プログラム」は、地元からの応援を受けるだけではなく、地域のイベントにも一緒に取り組んでいくことで、地元の期待に応えられるところが魅力といいます。
平塚市では7月に「湘南ひらつか七夕まつり」が開かれます。小林選手は小学2年から6年までダンスを習っており、毎年、七夕まつりでは、よさこいを踊っていました。「平塚駅のまわりが飾り付けられてとてもきれい。自慢の地元です」といいます。家族で行った標高約180メートルの湘南平にある塔から眺める平塚の景色も大好きです。
ゴルファーとしては正確なショットが持ち味の「ショットメーカー」で、ドライバーとアイアンでスコアをつくるタイプです。目標は「プロテストに合格してプロになること」といいます。今は、改造中のスイングをかためることと、パターを確実に入れることに取り組んでいます。「課題は自分の今、弱いところを徹底的に強くすること」という小林選手。地元からの声援を力に、ゴルフに真正面から向き合う日々を続けています。
(取材・制作:4years.)
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