平塚の星として夢を追うホープ 3度目のプロテストに挑む
神奈川県のアスリート、女子ゴルフの小林照菜選手は、アマチュアながらプロのレギュラーツアーにも出場する将来性あるゴルファーです。試練のなかで「ゴルフはメンタルスポーツ」と学び、精神面でも大きく成長。実力をつけて地元の平塚で熱い視線が注がれるホープは現在、プロテスト合格をめざし、3度目の挑戦に向けて意気込んでいます。
小学校から父と練習場へ行くようになり才能開花
神奈川県平塚市で生まれ育った小林選手が競技と出合ったのは5歳のころ。自宅の庭でゴルフ好きの父・昭仁さんと、おもちゃのクラブで遊んだのがきっかけでした。小学校から昭仁さんと練習場に行くようになり、中学2年のとき、19年の県アマ12~14歳女子の部で2位入賞を果たします。21年の県アマの15~17歳女子の部では、見事優勝を飾りました。
その後も才能を開花させ、22年に「ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ 15~17歳の部女子」で優勝。同じコースで開かれた「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」では、はじめてプロのレギュラーツアーを経験しました。以降も23年の県アマ女子で優勝を果たし、24年には「大王製紙エリエールレディスオープン」にも出場。神奈川レディースオープンではベストアマチュア賞に輝きました。
しかし、決してここまで順調だったわけではありません。実は中学生のころからパットを打つ際に手が震えてしまう「イップス」に悩まされていました。父の昭仁さんからアドバイスを受け、パターの握り方を変更して克服した時期もありましたが、24年にはじめて受験したプロテストでは「イップス」の影響によるショットとパターの不調に苦しみ、2次予選敗退に終わってしまいました。
プロテスト直後の大会が立て直しのきっかけに
25年に受けた2度目のプロテストでもイップスを改善できず、2年連続で2次予選敗退。それでも、直後に開催された9月の日本女子オープンゴルフ選手権では、最終予選を通過して見事、決勝に進出しました。
「プロテストに落ちて気持ちが沈んでいるなか、2~3週間後に挑んだ試合だったので、『もう楽しめばいいか』と思って臨んだら、メンタルが楽になった分、良いスコアが出て結果にもつながったんです。トーナメントに出てはじめて決勝まで通過したので、やっぱりゴルフはメンタルスポーツ。メンタルをコントロールできればちゃんと実力は出せると思いました」
立て直しのきっかけを掴んだ小林選手は、「イップス」の改善のためにパターのクラブを短尺から長尺に変更。「イップスを持っているプロも長尺に変えていると聞き、もう短尺ではプロテストに受からないと思った」。決断が功を奏し、長尺クラブに変えてからは「震えが1回も出ていない」と明かします。そして25年12月に行なわれた神奈川レディースオープンではアマチュアの部で優勝を果たしました。
「長尺クラブに変えてから初の試合だったので、まさか優勝できるとは思っていなかったですけど、結果につながって良かったです。おかげで自信につながり、イップスの怖さはなくなりました。あとは、さらに長尺に慣れていきたいと思っています」
大好きな地元で人と人の縁がつながる
小林選手は通信制高校の2年のときから、平塚市の近くの中井町にある「レインボーカントリー倶楽部」でキャディーのアルバイトをしながら、アプローチやラウンド練習に励んでいます。昔から慣れ親しんだ平塚市内の練習場「湘南銀河大橋ゴルフ」にも引き続き通い、顔なじみの人たちから受ける声援が励みになると語ります。
地元平塚市では7月に「湘南ひらつか七夕まつり」が開かれます。小林選手は小学2年から6年までダンスを習い、毎年、七夕まつりでは、よさこいを踊っていました。「平塚駅のまわりが飾り付られてとてもきれい。自慢の地元です」と故郷への愛を語ります。また、家族で行った標高約180メートルの湘南平にある塔から眺める平塚の景色も大好きだといいます。
明治安田「地元アスリート応援プログラム」のイベントにも積極的に参加。大好きな地元の人たちと交流するなかで、食事会で出会った株式会社高橋組がスポンサーについてくれることになりました。さらに紹介で人と人の縁がつながり、株式会社アリエル、株式会社情報技術センター、株式会社海老善と次々にスポンサー契約が決定。「こんなにもスポンサーさんがついていただけるとは、自分でもびっくりです。明治安田『地元アスリート応援プログラム』のおかげで、地元でのつながりが強くなったからこそです。本当に感謝しています」。
地元からの期待に「応えたい」と力を込める小林選手は、3度目のプロテスト挑戦に向けて「前回と前々回はパターの震えが大きかったので、長尺クラブにした今は震えが1回も出ていないから、そこで結果が変わるはず」と意気込んでいます。あとは、低調気味のショットを復調させて、「ちゃんと実力を出せるようにしたい」と決意を口にします。
「プロテストに合格できるように、日々の練習を頑張りたい」と話す小林選手は「そのなかでも礼儀は忘れずに大事にしたい」とも口にします。胸に刻むのは育ててくれた地元への感謝。だからこそ、「コンペやイベントなどで地元の皆さんと絆を深めたい」と言い、平塚の星として夢を追い続けます。
(編集:4years.)