ジュニア選手権4位 つかんだ自信で八戸への貢献めざす
青森県のアスリート、女子アマゴルフの工藤夏姫選手(八戸市立根城中学校2年)は、アメリカのカリフォルニア州であった2024年のIMGA世界ジュニアゴルフ選手権で4位になりました。26年に青森県で開かれる第80回国民スポーツ大会に出場して、地元の八戸市を盛り上げたいと意気込んでいます。
食べて飛ばして 6年生で飛距離230ヤードに
工藤選手がゴルフをはじめたのは5歳の頃。父の仁さんの打ちっ放しの練習についていったことがきっかけです。「いろいろなクラブ、いろんな打ち方があって、やってみたいなと思いました」。ドライバーの飛距離が日に日に伸びるのが面白かったといいます。
小学2年生の頃からコースに出るようになり、4年生の頃に世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会の東北・北海道予選に出場します。ところが、スコアは100打以上。「すごく悔しかった」。練習を週3日ほどに増やし、コースも月に1度は行くようになります。5年生の後半からは毎日練習し、70台で回れるように。11月の東北小学生ゴルフ大会でプレーオフの末に優勝しました。「勝てる気はしなかったけれど奇跡的に良いスコアが出ました」
6年生でも好調を維持します。23年7月の東北ジュニアゴルフ選手権競技や10月の日本ジュニアゴルフ協会主催のJJGAジャパンジュニアゴルフオールスターで優勝、24年3月の石川遼カップ・ジュニアゴルフチャンピオンシップ決勝大会で2位に入るなど実績を積みます。
ドライバーの飛距離は230ヤードを超えるようになりました。支えたのが母の晴奈さんです。5年生の冬から「食トレ」で体づくりに励み、学校から帰るとパンを食べ、すき間時間に小さなラーメンを食べ、小腹が空いたら食べ、ちょっとずつ、1日に何回も食べるようにしました。練習も毎日、250球ほど打ち込んで筋力をつけ、アプローチやパターなど2時間以上取り組みました。
「世界ジュニア」を経験、戦略も意識
中学1年では4月の世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会の東北・北海道予選で1位に。「代表になったらもらえる『JAPAN』と書いてあるキャディーバッグがほしい」と臨んだ東日本決勝では、プレーオフの末、優勝し世界大会の切符を手にします。
7月、カリフォルニア州での本戦に行きます。「周りの子が英語で会話していてプレッシャーにやられた」という初日は77打でした。ルールの違いにも戸惑いました。日本ではティーショットはスコアがよい人から先に打ちますが、アメリカでは準備のできた人から打つことになっていました。コミュニケーションがうまく取れず、先に打つか後に打つか、駆け引きでの不安がたまり、スコアを落としました。
ラウンド後に日本チームの仲間に話すと「気にせず自分のゴルフをしてみなよ」と慰めてくれました。その夜は宿舎の部屋で父の仁さんとパターの練習を繰り返しました。2日目はパットがよく入り、67打とスコアを伸ばしました。最終日は日本の選手とおしゃべりしながら回り、パターとアイアンの精度がよく69打で、4位に入りました。
「はじめて世界に行って、世界でも上位にいけるんだって、自分で自分にびっくりしました。すごく自信がつきました」。海外の選手を見ていて、パットのラインの見方や戦略など、こうすればスコアを出せるというコツもつかんだ気がしています。
現在のコーチは「悪いときも手を抜かず、集中してプレーできる。今はショット中心の練習ですが、アプローチ、パットを磨けばまだまだ伸びます」とエールを送っています。
青森国スポで活躍し八戸を有名にしたい
工藤選手の今の目標は「自分で自分のレベルを下げず、目標に向かって自分の納得のいくゴルフをするために妥協せずに練習すること」といいます。練習では一打一打を大切に打つようにしています。中学3年間での目標は3年生のときに青森県で開催される国民スポーツ大会で「地元の八戸を有名にできるように結果を残していくこと」です。
八戸市への思いがあります。「全国の大会に行ってもあまり知られていない。漢字を『はちのへ』と読んでもらえるようにしたい」といいます。八戸はイカやホタテなどの名物がおいしいですが、中でも工藤選手が大好きなのが「せんべい汁」です。硬い南部せんべいを手で割って、たくさんの野菜と一緒に煮込んだしょうゆベースの名物料理です。「硬いせんべいを汁に入れると軟らかくなって、それでも歯ごたえがあっておいしい」といいます。母の晴奈さんも家でよく作ってくれます。せんべい汁が工藤選手の元気の源です。
明治安田「地元アスリート応援プログラム」に応募したのは、支援を受けて地元を盛り上げたいという気持ちからでした。「みんなに応援され、親しまれる選手になりたいです」という工藤選手。世界で活躍する選手になることが将来の夢です。
(編集:4years.)