飽くなき成長で飛躍を遂げた2024年 見据えるのは日本アマチュア優勝
兵庫県のアスリート、男子ゴルフの道上嵩琉(みちうえ たける)選手(滝川第二高校1年)は、将来を期待される高校生ゴルファーです。すでに年代別の世界大会「IMGA世界ジュニアゴルフ選手権」13~14歳の部で3位に入ったのをはじめ、JGTO ACNチャンピオンシップゴルフトーナメントにも出場するなど輝かしい成績を残しています。
初試合で浴びた洗礼をバネに全国2位へ躍進
ゴルフをはじめたのは7歳の頃。スポーツが得意な父・広基さんが楽しんでいたゴルフを、「やってみたら」と言われてクラブを握ったそうです。「それまで遊びでサッカーや水泳をやっていましたが、ゴルフをはじめたらハマってしまいました」
「パターやアプローチは全然得意ではありませんでしたが、ドライバーはこの頃から結構飛んでいました。パターも決まれば楽しいし、ドライバーで距離が出るのも気持ちいい。そうやってハマっていきましたし、試合のときの緊張感も楽しかった」と言います。
ただし、小学3年ではじめて出た試合はまさかの惨敗でした。
「僕は100打以上も打ってしまったのに、同い年の子はイーブンプレーで回っていました。すごくレベルが高いと思ったし、悔しかったことを覚えています」
この苦い思いをきっかけに、週2回ほどだった練習を毎日行なうように。その成果が実り、小学6年の頃には、地域の大会で優勝し全国小学生ゴルフ選手権で2位になりました。
パター&アプローチを克服しプロツアーにも参戦
しかし、世界ジュニア選手権の国内予選で道上選手は、3度、壁に阻まれました。6月生まれということで1学年上の選手とプレーしなければならないハンデがありましたが、道上選手は「パターやアプローチに差を感じたので、練習を重ねました。この二つは練習するしかないので、とにかくたくさん練習しました」。すると、毎日練習をはじめた小学生の頃のように、流した汗が報われ、西日本決勝大会で優勝。世界行きの切符をつかんだのです。
他にも成長のきっかけがありました。三木市への家族そろっての移住です。
中学入学を機に、神戸市から三木市へ。三木市は日本で2番目にゴルフ場が多くある街で、小学生の頃から毎週通っていましたが、よりゴルフに集中できる環境を求め、3年前に家族で引っ越しました。
父の知り合いに紹介された明治安田「地元アスリート応援プログラム」で、推薦者となっているのは三木市の仲田一彦市長です。道上選手の妹の稀唯(きい)さんもゴルファーで、2023年の世界ジュニア選手権で兄が3位、妹が優勝(9~10歳の部)と見事な結果を残した際には、市庁舎に大きな祝福の垂れ幕が飾られました。24年には、Jリーグウォーキングイベントに参加し、地元の方々との交流を深めたそうです。
そして中学3年になった24年は、まさに飛躍の年に。「関西ジュニアゴルフ選手権」で1位、続く「全国中学ゴルフ選手権」でも団体1位。個人でもベストスコアを記録するという輝かしい成績を残し、10月にはJGTOが主催する「パナソニックオープンゴルフチャレンジ」、「ACNチャンピオンシップゴルフトーナメント」とプロも出場する大会に出場しました。
「レギュラーツアーでのトッププロとのラウンドでは、まだまだ差を感じたけれど、考え方や攻め方をプロから学べる貴重な機会を得られた」と、自身の成長につながったといいます。
ですが、全国選手権個人3位を振り返ると「悔しい」という気持ちが。
「ゴルフは負けていなかったけれど、ここぞという場面で決めるメンタルが足りなかった。いつもどおりやるように心がけたいし、今後は優勝争いの場数をもっともっと踏みたいと思った」と新たな目標を立てていました。
移住して3年を経てゴルファーとしても成長
市役所には「ゴルフのまち推進課」があり、道上兄妹を応援しています。広報誌に登場するなど、2人は地元の期待の星。「テレビや新聞で紹介されることもあったので、『応援しているから頑張ってね』などと声をかけてもらいます。モチベーションにつながるし、引っ越してきて3年になりますが、とてものどかでこの町にもだいぶ慣れてきました」
将来的には憧れのローリー・マキロイ選手が獲得したマスターズ優勝が目標ですが、現在、見据えているのは日本アマチュアの優勝です。
「今年は日本アマチュアで優勝することとナショナルチームに入ることが目標です。それに加えてプロのレギュラーツアーに参戦して上位にいけるように頑張りたいです」
世界で戦うという夢をかなえるために、ここ「ゴルフのまち・三木市」で、声援を背負いクラブを振り続けます。
(編集:4years.)