日本ジュニア王者の誇りを胸に 世界最高峰の舞台をめざす
兵庫県のアスリート、男子ゴルフの道上嵩琉(たける)選手(滝川第二高校2年)は、2025年に日本ジュニアゴルフ選手権で優勝を果たした、将来を期待される高校生ゴルファーです。26年の目標は日本アマチュア選手権の制覇。将来的には、世界最高峰の大会での活躍を目標に掲げ日々進化を続けています。
初試合の悔しさをバネに全国2位へ躍進
ゴルフをはじめたのは7歳のころ。スポーツが得意な父・広基さんが楽しんでいたゴルフを、「やってみたら」と言われてクラブを握ったそうです。「それまで遊びでサッカーや水泳をやっていましたが、ゴルフをはじめたらハマってしまいました」
「パターやアプローチは得意ではありませんでしたが、ドライバーはこのころから結構飛んでいました。パターも決まれば楽しいし、ドライバーで距離が出るのも気持ちいい。そうやってハマっていきましたし、試合のときの緊張感も楽しかった」と言います。ただし、小学3年ではじめて出た試合はまさかの惨敗でした。
「僕は100打以上も打ってしまったのに、同い年の子はイーブンプレーで回っていました。すごくレベルが高いと思ったし、悔しかったことを覚えています」
この苦い思いをきっかけに、週2回ほどだった練習を毎日行なうように。その成果が実り、小学6年のころには、地域の大会で優勝し全国小学生ゴルフ選手権で2位になりました。
ジュニア優勝!プロとの試合で見えた現在地
中学入学を機に、神戸市から三木市へ家族で移住を果たします。三木市は日本で2番目にゴルフ場が多くある街で、小学生の頃から毎週通っていましたが、よりゴルフに集中できる環境を求め、4年前に家族で引っ越しました。
市役所には「ゴルフのまち推進課」があり、道上兄妹を応援しています。広報誌に登場するなど、2人は地元の期待の星。「テレビや新聞で紹介されることもあったので、『応援しているから頑張ってね』などと声をかけてもらえて、モチベーションにつながります」
父の知り合いに紹介された明治安田「地元アスリート応援プログラム」で、推薦者となっているのは三木市の仲田一彦市長です。道上選手の妹の稀唯(きい)さんもゴルファーで、23年の世界ジュニア選手権で兄が3位、妹が優勝(9~10歳の部)と見事な結果を残した際には、市庁舎に大きな祝福の垂れ幕が飾られました。25年には、Jリーグウォーキングイベントに参加し、大勢の観客が集まるなかで自己紹介を行なうなど、地元の方々との交流を深めたのだそう。
高校1年生となった25年は、さらなる飛躍の1年に。8月に行なわれた日本ジュニアゴルフ選手権で優勝を果たしました。
「3日間から2日間に短縮となった試合でコンディション的にも難しいと思いましたが、ラウンド前からとても調子が良かったんです。優勝を決める最終日、最終組でとても緊張しましたが、油断せずに1ホールずつ大切に回れましたし攻める姿勢のゴルフができたのも良かったです」と振り返ってくれました。
一方で25年9月のJGTO パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ、25年11月のCANチャンピオンシップゴルフトーナメントとプロが参加する大会への参戦では、新たな課題が見つかりました。
「調子自体は悪くなかったのですが、一つのボギーから一気に流れが悪くなりずるずると引きずってしまいました。相手との技術差というよりは、自分のメンタルコントロールの問題だと思いましたね」と道上選手。一つのミスを引きずらずに、しっかり切り替えを行なうことの大切さを改めて実感したといいます。
最新機器導入でスキルアップ!三木市から世界へ
上のカテゴリーで戦っていくうえで、まだまだレベルアップが必要だと話す道上選手。25年からはクワッドという分析機械を導入し、スイング分析を入念に行なっています。
「スピン量や打ち出し角度など詳細なデータが出るので、自分がいまどこを修正すればいいのか明確な目標になるんです。高額なクワッドを導入できたのも明治安田さんなど支援してくださっている方々のおかげなので、本当に感謝しています」と多方面への感謝を語ってくれました。
まだまだ成長期真っ盛りの年齢ということもあり、積極的なフィジカルアップも欠かせません。
「冬の期間中は特に伸びやすいので打球を打つよりもフィジカルに重点を置きました。飛距離が伸びてきたとはいえ、まだまだ足りていないと思いますので、ショットやパターの精度を上げるとともにパワーアップも図りたいと思います」
将来的には、憧れのローリー・マキロイ選手が獲得したマスターズ優勝が目標ですが、現在、見据えているのは日本ジュニアの2連覇と日本アマチュアの優勝です。
世界で戦うという夢をかなえるために、ここ「ゴルフのまち・三木市」で、声援を背負いクラブを振り続けます。
(編集:4years.)