世界を見据える香川の逸材「プロになって地元、家族に恩返しを」
香川県のアスリート、女子アマゴルフの森村美優選手(東京福祉大学1年)は、アマチュアの全国大会でつねに優勝候補に挙げられる実力選手です。持ち前の飛距離を武器に、着々と実績を積み重ねてきました。競技生活の外では、英語のレッスンにも通い続けており、世界に羽ばたく準備は万端。将来の目標は「世界で活躍できる選手になること」です。
山登りで進化 岡山でのプロテストへ決意を新たに
2023年、全日本女子アマチュアゴルファーズ選手権で準優勝し、日本女子アマチュアゴルフ選手権競技で8位タイに入った森村選手ですが、24年は「苦しい年」を過ごしました。特に悔しい思いをしたのは、「一発合格」をねらったプロテストです。順調に1次、2次を通過しますが、その後の練習で手首をけがしてしまい、「結果的に最終プロテストはもう全然ダメで…」と振り返ります。「それが1番の原因かどうかは分からないんですけど、やっぱり実力不足の部分もあって」と謙虚に敗因を語りました。
プロテストは、1年に約20人しか合格できない狭き門。しかし、負けず嫌いの森村選手は「勉強になったと思っちゃいけないですし、それを乗り越えてプロにならなきゃいけないので、落ちて当然とか思いたくはありません」と話します。25年のプロテストに向けては、「会場が岡山ですごく近いので、練習にも行けます。逆に大きいチャンスをもらったかな」と前を向いています。
24年11月からは新たなトレーニングも採り入れました。それは地元・高松市の北東に位置する屋島での「山登り」です。「何が足りないかとなったときに父と話をし、『山を登りなさい』と言われて…」。実際にはじめてみると、「飛距離が伸び、本当にブレも少なくなりました」と早くもその効果を実感しています。
小学1年で競技と出合い「ゴルフ漬け」の生活に
ひたむきに努力を重ねる森村選手ですが、そんな彼女がゴルフと出合ったのは、小学1年のときです。沖縄の祖父宅に遊びに行ったとき、祖父が打ちっ放しの練習場に連れて行ってくれました。はじめて打ってみると、祖父が「なかなかうまいじゃあないか」と、子ども用のゴルフセットをプレゼントしてくれました。「ゴルフセットで遊んでいるうちにゴルフが楽しくなってきました」と話します。
小学3年から地元の元プロ選手の指導を受けるようになり、小学校4年のときには全国大会に出場。ドライバーの飛距離は、小学5年で200ヤード近くにまで伸びました。「いつも他の人より50ヤード前にいる感じでした」と笑顔で話します。
プロ選手をめざすと決めたのは、中学2年の進路相談のときでした。ホッケーやバレーボールの選手だった先生たちの話を聞くうちにプロ選手を強く意識するようになり、練習時間が確保できる通信制に通学することを決めました。地元のコーチの指導を受けながら、「ゴルフ漬け」の毎日がはじまったのです。
その努力が実り、中学3年で地元の女子アマ大会で4位タイに入り、中学生ながら日本女子アマチュアに初出場。「ナショナルチームのユニフォームを着た人をはじめて見て、とにかく緊張しました」。でも、「メンタルはまあまあ強い方ですね」と自己分析するとおり、「仮にスコアが悪くても、このホールではできるだけのことをしたんだ、次、頑張ろうと切り替えます。引きずらない。過去は戻ってきませんから」と、気持ちの切り替えも得意だといいます。
強くなった地元とのつながり さらなる飛躍へ
明治安田「地元アスリート応援プログラム」に参加したのは、大好きな地元に貢献できるという趣旨に賛同したことがきっかけでした。好きな選手は、強靱(きょうじん)な肉体で豪打を連発するアメリカのトニー・フィナウ選手。豪快さも好きですが、恵まれない子どもたちに寄付をする行動や姿勢も尊敬しています。「今はまだ地元の皆さんに支えてもらう立場ですが、将来、賞金を獲得できるようになったら、そういうお金の使い方ができたらと思っています」
24年は、明治安田の高松支社が開催したゴルフ会では、参加者たちと一緒にプレーも。「ラウンドの中で『こういうシチュエーションのときはどう考えているの?』とか色々なお話をしました」。ゴルフ会で親睦を深めた人たちとは、今も練習場で顔を合わせることがあります。
さらに、毎朝、トレーニングに訪れている屋島では、「山登りのメンバーから顔を覚えてもらえるようになりました。『おはようございます』とあいさつしながら、みんなが頑張って登っているのを見ると、自分も頑張ろうという気になります」と、地元からも大きな刺激をもらっています。
「プロになって地元に、そして両親にも恩返しをしたい」とプログラム参加の意気込みを語る森村選手にとって、25年最大の目標は、「最終プロテスト合格」です。きっとその山を越えた先には、新たな飛躍の舞台が待っていることでしょう。
(編集:4years.)