粘り強さが武器の中学生ゴルファー 地元宝塚の応援を糧に世界へ
兵庫県のアスリート、女子アマゴルフの本村紅音選手(宝塚市立宝塚中学校3年)は今、伸び盛りの選手です。2022年の「全国小学生ゴルフ春季大会」で優勝したのに続き、23年の「関西中学校ゴルフ選手権決勝大会」でも優勝を果たすなど、努力と才能で数々のタイトルを手にしてきました。「将来は賞金女王になって海外でも活躍したい」と夢を追いかけています。
小1からゴルフひと筋 負けず嫌いな性格が強み
ゴルフとの出合いは7歳、小学1年のときでした。ゴルフの経験がほとんどなかった父の弘貴さんに連れられ、練習場でボールを打ってみたのがきっかけです。「最初は全然打てなかったけど、ちゃんと打てばちゃんと飛ぶ。遠くまで飛んでいく。それがおもしろかったですね」
本村選手も最初はなかなか難しくて、思うようなスコアが出ませんでした。それでもゴルフが好きになり、はじめて1年ほどで試合にも出るようになります。「同じ年代の上手な選手に負けたくなくて、いつも張り切っていました。思いどおりにいかず、めっちゃ打ってしまった試合の後は悔しくて、泣いてしまうほどでした」
それでも負けず嫌いな性格の本村選手は、壁を乗り越えるためには練習しかない、と前を向きました。弘貴さんが指導役として見守るなか、ゴルフに向き合う姿勢に、ぐっと真剣度が増していきます。早朝にはランニング。学校から帰り、夕食後は練習場へ。宿題や勉強もこなしつつ、寝る時間が深夜になってしまうことも珍しくなかったといいます。
努力は実り、22年の「全国小学生ゴルフ春季大会」で5年ながら優勝を果たすと、23年の「関西中学校ゴルフ選手権決勝大会」でも優勝。24年は「東横インジュニアゴルフオープン決勝大会(12歳~14歳女子の部))で準優勝し、「IMGA世界ジュニアゴルフ選手権フロリダチャレンジ(14歳以下女子の部)」で見事優勝を飾りました。
改善された練習環境 地元の支援が新たな力に
「うちは一般家庭なので、練習環境を整えるうえで経済的に限界もあります。一般家庭でも支援を受けられたら、ゴルファーとして夢をかなえて地元に貢献できる、という見本になりたくて、明治安田『地元アスリート応援プログラム』に応募しました」
自身の夢を追うだけでなく、地元への貢献という強い思いも秘めている本村選手。阪神支社のレッスン会に参加した際には、「応援してくれている人がいると心強い」と大きな喜びを感じたそうです。
24年、本村選手のゴルフを取り巻く状況が大きく前進します。以前は遠方のゴルフ場まで1時間かけて通う日々でしたが、この1年で宝塚市内のゴルフ場でも練習ができるようになってきました。弘貴さんによると、市のゴルフイベントへの参加を機に、市内のゴルフ場から協力を得られるようになったことが、この変化につながったということです。
さらに、宝塚市では「日本一ゴルフが盛んな街にしよう」というテーマのもと、市内の10カ所のゴルフ場と協力し、地元からプロを輩出するための環境づくりに動き出しています。こうした地域をあげての取り組みは、本村選手のような才能ある若手ゴルファーにとって、大きな追い風となるでしょう。
尊敬するプロの背中と地元愛 故郷の味を力に
高みをめざす本村選手には、目標としている選手がいます。それは22、23年賞金女王の山下美夢有プロです。本村選手も実際に観戦したことがあり、その高い技術力に舌を巻きました。「トラブルが起きたときでも、きちんとグリーンにのせて全然崩れない。あそこまで安定したプレーができるなんて、すごすぎる」
山下プロは身長150センチと小柄であることが知られていますが、本村選手もよく似た体格で、その確実で粘り強い選手像をめざしているそうです。弘貴さんはそんな本村選手をこう見ています。「どんくさくて、のみ込みが遅いんです。でも、ほんとうに負けず嫌いで、できるまでとことん努力を重ねる才能があります」
目下の「勝負めし」はギョーザです。ギョーザでパワーを出そう、と父に言われて食べてみたら、好成績を収めたことがありました。23年の秋から時折、地元の宝塚市にあるギョーザ店に行っています。
直近の目標は、8月に行なわれる「日本ジュニアゴルフ選手権」での優勝。また、その先に将来的な目標として掲げているのは、プロテストの一発合格です。「応援されるにはもっと上手に話せるようになりたい」と自己分析し、次のように力強く気込みを語ってくれました。
「いろんなことに挑戦して頑張って、優勝もたくさんしてプロテストも一発で通って、ステップアップもすぐ抜けられるようになって、テレビに出ているレギュラーツアーでも活躍できるような選手になれるように頑張ります」
(編集:4years.)