地元からの熱烈エールを背に 期待に応えて夢の実現をめざす
山口県のアスリート、女子アマゴルフの小田祐夕(ゆうゆ)選手(長門高等学校1年)は、小学3年で中国地区の大会で優勝し、プロ選手になることへの憧れを抱きました。中学3年のときには「全国中学校ゴルフ選手権」で3位に輝き、高校生になった現在は「日本ジュニア選手権で優勝」をめざして練習に打ち込んでいます。その先には、プロテスト合格という大きな目標を見据えています。
小学校3年のときに中国地区の大会で優勝
小田選手がゴルフをはじめたのは3歳のときでした。そのころ、自営業の父はゴルフに夢中で、店の隣にインドア練習場をつくっていました。当時はシミュレーション機器を備えたインドア練習場がまだ少なく、わざわざアメリカから機器を取り寄せていました。
はじめのうちは、おもちゃのクラブとボールで遊んでいるだけの小田選手でしたが、小学校に入学するころからはインドア練習場にあるシミュレーション機器のモニター画面を見ながら、パターやスイングの練習を繰りかえすようになります。小学校3年のときには中国地区の大会で優勝。「将来、ゴルフ選手になりたいなぁ。ずっとゴルフを続けていきたい」とプロ選手に憧れました。
「攻めるゴルフ」で全国3位に輝く
ゴルフ場でレッスンプロの指導を受けるには、自宅から車で片道1時間以上かかります。そこで、週1回、店の隣のインドア練習場でプロ選手による一般向けの指導会を開き、その機会を活かしてプロ選手のアドバイスを受けるよう工夫もしています。
成長期でもある中学生の途中まではトレーナーと相談し、将来、けがをしない体づくりを目的として、筋力トレーニングにはあえて取り組まず、地道に体幹中心のトレーニングに励み、週2日は練習後の水泳も続けてきました。
そして飛躍のときを迎えたのは2025年。3月に開催された「全国中学校ゴルフ選手権春季大会」で見事、過去最高の3位に入りました。24年8月に行なわれた「全国中学生ゴルフ選手権」では9位に終わりましたが、約7ヵ月で大きく順位を上げ、小田選手は「強風で悪天候のなかでも、パターが結構入ったのが良かったです」と勝因を語りました。
成長の要因としてパターの練習を積み重ねたという小田選手。「9位に終わった大会では飛距離を全然出せなくて、パーをとるのが精いっぱいだったんですけど、飛距離を伸ばせるようになり、攻めるゴルフができるようになりました」と手応えを口にします。これまでは体幹トレーニングに力を入れてきましたが、少しずつ、筋力、体力アップのトレーニングメニューを増やしたのもこのころで、努力の成果がしっかりと結果に表われました。
地元からは熱烈エール 後援会も立ち上げ
小学生のころから懸命に練習して大会で好成績をあげる小田選手には、地元の注目が集まります。いろいろな人が声をかけて、励ましてくれます。実際、全国3位の好成績を収めた後には、長門市長への報告会が開催。「市の代表として誇らしい」と市長から称えられました。
また、地元では「祐夕ちゃんに食べさせて」と魚を持ってきてくれたり、優勝のごほうびとして長州どりの焼き鳥を差し入れてくれたりします。それだけではなく、父の友人が小田選手の後援会を立ち上げてくれました。
明治安田「地元アスリート応援プログラム」も、父の仕事のお客さんが応募をすすめてくれました。応援してくれる地元の方たちに貢献できるというプログラムの趣旨が「まさに私の考えと一致して応募を決めました」と語ります。プログラムに参加してからは、後援会に入ってくれる人も増えてきました。
地元の長門は、海と山の自然が豊かで、海岸線は景観の美しさから北長門海岸国定公園に指定されています。「自然がいっぱいあるし、応援してくれるおじいちゃんやおばあちゃんがたくさんいます。地元のフグと焼き鳥が好きです」。地元が大好きな小田選手は、明治安田「地元アスリート応援プログラム」の影響もあって「地元で頑張りたい」という思いを強くし、中学卒業後も長門市の高校に進学しました。
長門市の人口は約3万人。高齢化と人口減少が進みますが、「プロになって活躍することで、小さい街からでも努力すれば夢がかなうことを小さい子どもたちに伝えられ、地元のみなさんも笑顔になる」と力強く話します。高校は通信制のため「たくさん練習できる分、コースに行ってグリーンの攻略で成長したい」と意気込み、まずは「日本ジュニア選手権での優勝」をめざします。
目標達成後の夢はもちろん、プロテスト合格。さらにその先、ゆくゆくは海外でのプレーもにらみます。長門を背負って世界に羽ばたく日をめざし、鍛錬を続けています。
(編集:4years.)