プレッシャーを微塵も感じさせない体操界の期待の星
東京都のアスリート、体操の大倉由梨さん(バディ塚原体操クラブ所属)は、2024年に「 アジアジュニア体操競技選手権大会」「カナダ国際」 の名だたる大会において、種目別ゆかで優勝している実力の持ち主です。「一番好きな種目はゆかです。しなやかな動きだけでなく、力強さでも観る人を惹き付けられるのがゆかの良さだと思っています」。そう語り、周囲からも、世界の舞台で観客を魅了する日が期待されている高校1年生です。
才能に気付いた 母親が体操教室へ
体操をはじめたのは4歳のとき 。父親の仕事の関係で移り住んだロンドンで、公園のロープや平均台で器用に遊ぶ姿を見た母親が、「この子は身体を動かすことが向いている」と確信。雨の多いロンドン でいつでも身体を動かせるよう、インドアで楽しめる体操を習わせてくれたそうです。
6歳で帰国後は日本のクラブに所属。小学2年生になると選手コースに上がり 、4年生では全日本ジュニア体操競技選手権大会 に出場するほど上達していきます。「体操は練習した分だけ絶対うまくなる。新しい技ができるようになって、試合でいい結果が出せるのがうれしい」といい、ハードな練習にも弱音を吐きません。
練習4時間 体育館への移動中はひたすら勉強
練習は週7日。うち5日間は1日4時間、残りの2日間は1日2時間ですが、片道1時間半の電車移動の時間を考えると、学校との両立は相当大変なはず。それでも、「移動時間を暗記に使うなど工夫しています」と笑顔で明かしてくれます。
さらに、選手生活における苦労を尋ねても、「小学5~6年生のときに成長痛で思うように練習できないのが辛かったですが、先生が、痛みが出る箇所以外を鍛えるトレーニングを教えてくれました 」と前向き。不調な期間を乗り切ってからはさらに大きく飛躍すべく、日々、振り付けや曲選びでも趣向を凝らしています。
「 2025年は高校生になる年だったので、これまでとは雰囲気を変えて大人っぽい演技に挑戦したくて、イメージに合うものをインターネットで探しました。振付師の方には体育館まできていただいて、どういう動きだと審判からの評価を得やすいかなどを相談しながら、一つひとつの動きを調整しています」
身体の部位ごとの動きや表情の研究にも余念がなく、鏡の前で自らの動きを観察する時間も大切にしています。大きな目標である3年後の世界大会で結果を出すためにも、表現力に磨きをかけています。
体操の魅力を多くの人に伝えたい
「体操はどの種目においても、細かいところまで見ると、『こんなところまでこだわっているんだな』いうのがよくわかる競技。特に女子は、小柄な選手ならではの繊細な動きも見どころのひとつですが、体操は野球やサッカーのようにTV中継されることも少ないので、どういうポイントに注目してみればいいか知らない人も多いです。そうした方たちに、明治安田『地元アスリート応援プログラム』を通して、クラブがある八王子のイベントに参加させていただくことで、体操の魅力を伝えられたらうれしいです」
また、イベントに参加することが、八王子のことをもっと知る機会になると思っています。「八王子の体育館には24年2月から通っていますが、普段は散策を楽しむ時間が取れないので、参加者のみなさんに八王子のことを教えてもらえたらうれしいし、地元の方々と体操を通して交流を深めたいです」。時間が取れたらまず行ってみたい場所は、富士見台公園と高尾山トリックアート美術館です。
25年の「全日本種目別選手権」で優勝をめざす
心置きなく八王子を楽しむためにも、まずは大会で望む結果を出すことが先決。「2025年も全日本ジュニアで6位以内に入賞したいし、11月の全日本種目別選手権では、去年逃してしまったゆかの優勝をねらいます」
プレッシャーを感じますか、と 尋ねると、「ないです」と即答。「選手としての自分の一番の武器は、完璧主義であることです。練習を重ねれば絶対完璧にできると思う」と説明してくれました。
憧れは、中国の邱祺縁(チウ・チーユエン)選手。「そこまで身長が高いわけじゃないのに、動きが大きいから観ている人にしっかり伝わるし、必然的に審判の心も動きます。段違い平行棒の技も桁違いなので、同じ舞台で戦える日まで、私も表現力や技術を磨き続けます」
大きな目標である国際大会までに、自身が定めたレベルに到達していることでしょう。八王子で育まれたその体操に 、世界中の人がとりこになる日が来るかもしれません。
(編集:4years.)
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東京都
体操
大倉 由梨
おおくら ゆり
貢献したい地元:東京都八王子市
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