ギャラリーがいるほど楽しい プロめざし気構え十分
東京都のアスリート、女子アマゴルフの髙田嘩琳(かりん)選手(日本体育大学荏原高校3年)は2022年10月、日刊アマゴルフ全日本女子大会で優勝を果たした実力派です。23年に鹿児島で開かれた特別国民体育大会でも9位タイと地力を見せています。夢はJLPGAツアーで賞金女王になることで、将来は海外挑戦も思い描いています。24年プロテスト合格をめざし、日々の練習に励んでいます。
「強いゴルファー」をめざして経験を積む
ゴルフとの出合いは幼い頃でした。時折、父親の綾太さんの手ほどきで遊び感覚で親しんできたといいます。そんな小学4年のとき、テレビのゴルフ中継を見ていて、副賞の車の鍵のオブジェを母が欲しいと言うと、「私がプレゼントする!」と髙田選手が言い出したのです。自分の中で何かが変わったきっかけでした。「真剣にゴルフをしたい!」と父に伝え、以来、コーチでもある父親の綾太さんとともに、奮闘が続いています。
「最速でうまくなるのではなく、遠回りしても『強いゴルファー』になるにはどうしたらいいのかをテーマに取り組んできました」。綾太さんは、そんな指導方針を語ります。そのうえで「ある程度基礎ができればうまくはなれるのですが、強さはそのレベルにくるまでにどれだけ経験ができているかが大事です」と精神面の鍛錬を重視してきました。
髙田選手も「いつも気持ちをしっかりもっていたいです。スコアを落とすことがあっても、平常心で臨むことを心がけています」と話しています。団体競技を経験しようという思いもあり、中学時代はバレーボール部の活動にも打ち込みました。
全日本女子大会V ツアーで手ごたえ
高校に入ってからはゴルフ部に入り、ゴルフ一本の暮らしに、大きな転機が訪れました。1年のときに日刊アマゴルフ全日本女子大会で優勝を果たし、JLPGAツアーの一つである「大王製紙エリエールレディスオープン」にも出場できたのです。結果は予選落ちしてしまったものの、初日は思い描いたショットが決まる場面もありました。頑張っていけばJLPGAツアーという舞台でも力を発揮できるのでは、と手ごたえをつかんだそうです。
成績が伸びてくると、出場できる試合も多くなり、各地に遠征する機会も増えてきました。そんなとき、金銭的なサポートに加えて、地域への社会貢献活動をするアスリートを支援するという趣旨にも共感し、明治安田「地元アスリート応援プログラム」への応募を決めました。
緑豊かで落ち着いた地元の世田谷が好き
負けず嫌いな性格、と自己分析をする髙田選手。高校のゴルフ部の部活動で練習をした後も、打ちっ放しに行くなどして自らを鍛え続けています。「今でもテーマは多くて、100点満点ということはないのです」。見守る綾太さんも「とにかくやると決めたらとことんやり続けるので、オーバーワークにならないよう気をつけて見ています」と言います。
そんな厳しい日々でも気の持ちようで、リフレッシュできることがあるそうです。地元は東京都世田谷区。「ランニングをするのも、馬事公苑のあたりだと、気分がいいです」。友だちと近くでお茶をするといった楽しい思い出もあります。「馬事公苑だけではなく、住んでいる世田谷は緑が豊かな落ち着いたエリアだと感じています。そんな環境が気に入っています」
「何よりの気分転換は飼い猫と過ごすときです」と明かしてくれました。アメリカンショートヘアの雄。遠征から帰ってきたときなど自宅でふれあっていると、時間を忘れるほど楽しいそうです。「一番の元気の源は、猫との時間かもしれませんね」
どんな展開もタフな精神力で結果を出す
24年度は、夢の実現に向けて前進するためプロテスト合格をめざします。「プロになって勝つためには、今のうちから優勝を意識したときの緊張感に慣れていく必要があります。そのために試合の規模にかかわらず小さな大会でも出られる限りエントリーして、優勝を意識したときに出てくる癖をもっと知りたいです」。プロの世界に挑んでいく気構えはすでに十分のようです。
「ずば抜けたものはありません」と謙虚に自らを語りながら、「ショットもアプローチもバランスよく決められると思います。タフな精神力を身につけて、どんな展開になっても結果を出せるような選手になりたいです」
「夢はJLPGAツアーで賞金女王になることです。将来は海外にも挑戦したいです」と語ります。あこがれは、かつて世界ランキング1位に輝いた申ジエ選手(韓国)。「成績がすばらしいだけではなく、いつもニコニコしているところがすごいです。見ている人も気分がいいでしょう? ゴルフはみせる競技でもある、と私は思っています」。綾太さんが見るところでも「ギャラリーがいるホールでプレーするのが楽しいみたいで、スコアもいいことが多いです」とのこと。器の大きさをうかがわせます。
世界中のゴルフファンの熱視線を集めるなか、大きな栄冠をつかむ日。その到来を思い描き、髙田選手のひたむきな挑戦は続いていきます。
(取材・制作:4years.)
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