安定して活躍できるプロに 父とともに目標高く
東京都のアスリート、女子ゴルフの高橋なつ希選手(大田区立大森第二中学1年)は、中学1年ながら、すでに国内外の舞台で活躍しています。指導役の父の慶さんとともに、将来は安定して活躍できるプロゴルファーに、と高い目標を掲げています。そして生まれた品川区と、これまで過ごしてきた大田区、という地元の街に熱い思いを抱いています。
家族で楽しむ、はや世界の舞台へ
ゴルフとの出合いは、3歳のころでした。きっかけは慶さんです。慶さんは、スキーや水泳に取り組むなどスポーツが大好きで、会社員になってからはゴルフに夢中になります。競技自体の魅力はもちろん、「プレーしている人と人とを結び付けるところが、大好きになりましてね」と語ります。やがて独立して自営業に転じ、いまもゴルフを通じて人脈を広げています。
そんな慶さんについて練習場に行くようになった高橋選手。まだ幼かったですが、自然とゴルフを楽しむようになります。やはりゴルフが大好きな母もともに、家族で楽しめるということが大きかったようです。
「家族で旅行がてらゴルフができたら、ほんとうに楽しいだろうなあ」
それが両親の思いでした。ただ、高橋選手は競技者として早くから頭角を現します。
アメリカで開かれるIMGA世界ジュニアゴルフ選手権に小学2年のときから連続出場しています。2024年7月の同選手権9~10歳女子の部で初優勝に輝きました。
さらに優勝を果たした25年9月の全国小学生ゴルフ大会では成長ぶりを感じさせます。
「ダブルボギーをたたくなど序盤はふるいませんでしたが、気持ちを切らすことなく、粘った結果でしたから、自信になりました」と高橋選手は振り返ります。さらに26年3月の全国小学生ゴルフ春季大会でも優勝を果たし、小学生ゴルファーとしての活動を締めくくりました。
「数年先には全米女子オープンも」
こうした実績を背景に、世界で活躍する選手を育てようと、関東ゴルフ連盟(KGA)が設立したジュニア選手の強化プロジェクトである「TEAM KGA ジュニア」に認定されました。
さらなる高みを見据え、高橋選手の言葉は具体性を帯びています。
「26年もアメリカで開かれる世界ジュニアゴルフで優勝するのが目標です。数年先の全米女子オープンへの挑戦も視野に入れています」
暮らしぶりはストイックです。
朝6時から通学までの間に、自宅近くの練習場でパターの練習や、ショットの練習に取り組んでいます。専門のトレーナーの指導によるストレッチやトレーニングにも努めています。
各地への遠征時は慶さんの運転で、東京から鹿児島までも行きます。勝負ごはんは、母のつくる鶏の唐揚げです。家族の温かな支えが、高橋選手の活動に欠かせません。
貢献したいのは、やはり家族で暮らす地元の街です。
「生まれたのは品川区で、いまは大田区で生活しています。よく知られるプロ選手になって、将来はこの地域で頑張っているジュニア選手から、あこがれとされるプレーヤーになりたいです」
飛行機を見るのが好きで、羽田空港の近くまで家族で行くのが、忙しい生活の息抜きになっています。
尽きぬテーマにも「笑う門には福来たる」
プロとしては、岩井明愛選手があこがれです。早くから頭角を現し、高校時代にも活躍をつづけ、プロになって優勝を重ねています。高橋選手は、岩井選手と会話をする機会を得たことがあり、そのときの印象を忘れません。
「試合中の待ち時間は何をしていますか、と素朴な疑問を尋ねてみると、優しく教えてくれました。ほんとうにすごい選手なのに、それを感じさせないのがすごいなあ、と思いました」
そんな高橋選手のモットーは、実現可能な夢の実現です。そこには高橋選手の成長を見守る慶さんの冷静な視点があります。
「プロ選手になっても伸び悩むケースは実に多い。なつ希には安定して活躍できる力をいまから培ってほしいのです」と慶さん。
「まだ中学1年で、体ができていないいま、いたずらに飛距離を求めても仕方がありません。心技体をバランスよく伸ばしていけたら、と心がけています」
安定して成績を残すために、まずはボギーを避けること。パーを重ねていくことを徹底しています。パターの精度を上げるなど、強くなるうえでのテーマは尽きることがありません。
ゴルフで各地に行くなかで、たくさんの選手仲間ができ、LINEなどで交流が続いています。慶さんが感じ取った「人と人を結び付けるゴルフの魅力」は、高橋選手にも十分伝わっています。
好きな言葉を尋ねると……大好きなゴルフを楽しく、前向きに挑んでゆきたい、という気持ちから、こんな言葉を笑顔で語ってくれました。
「笑う門には福来たる」
(編集:4years.)