全国小学生ゴルフ大会で優勝 2歳上の姉は「ライバル」
広島県のアスリート、女子アマゴルフの寺岡虹(こう)選手(府中市立府中学園7年/中学1年)は中国地区の各種大会で上位の成績をおさめ、2023年の全国小学生ゴルフ大会で優勝。姉の鈴音選手と一緒の姉妹後援会も結成され、地元の期待も高まっています。ドライバーの平均飛距離は230ヤードという飛ばし屋で、これからはパットやアプローチの技術を伸ばしたいといいます。
姉の背中を追い、気付いたらゴルフをはじめていた
寺岡選手がゴルフをはじめたのは4歳のころでした。「先にお姉ちゃんがはじめていて、気付づいたら自分もやっていました」。趣味がゴルフだった父の靖二さんと2歳年上の鈴音さんと一緒にゴルフ練習場に行くようになりました。「当たったらボールが飛ぶのが楽しかったです」
小学校に上がると大会に出場するようになり、特に夏にある中国地方の大会に向けて練習に力を入れるようになりました。4年の終わりごろ、22年の世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会・西日本決勝の9~10歳女子に出場しました。「決勝大会自体もはじめてで、楽しんで回ったら3位で結構うれしかったです」。これを機に、プロゴルフ選手になりたいと思うようになります。
5年のときには、はじめての全国大会、JLPGA全日本小学生ゴルフトーナメントinふくしまに出場します。「10位以内に入りたくて頑張ったけれども、全然思うようにいかなくて、ダメでした」。トリプルボギーもあっての26位の成績に、「これが実力。悔しかったです」。傾斜のある速いグリーンに戸惑ってしまったといいます。
そこで感じたのはショットの大切さでした。「アプローチやパターより、自分はショットが得意なので、ショットの精度を上げようと思いました」。全国大会では緊張して、リズムが速くなっていたので、その後は、テンポを意識してメトロノームにあわせてスイングする練習を取り入れました。
練習は母の早織さんが運転する車で、姉と一緒に福山市内のゴルフ練習場に週3~4回通い、「納得いくまで」球を打ちます。少ないときは150球、多いときは700球にもなります。週末には福山市内のホームコースに行ったり、次の試合の会場に練習ラウンドに行ったりします。家では一部屋がパターの練習部屋になっていて、晩ご飯の前や後に、毎日パターの練習をしています。1メートルの距離のパットを何回も連続で「カップの真ん中」から入れる練習をしているそうです。「家はほとんど真っすぐなライン。入ったとしても端だったら、(実際は)入らない。絶対、真ん中から入れるようにしています」
6年では中国地区で開催された3大会で優勝しました。中でも思い出深いのが、23年9月の全国小学生ゴルフ大会のときのことです。練習ラウンドのときに、今まで行ったゴルフ場の中で一番難しいと感じ、すっかり自信をなくしましたが、戦略を立てることにしました。トリッキーなコースで、打ってはいけない方向に打ってしまうと、確実にボギーになってしまうと感じたので、フェアウェーの真ん中をねらうのではなく、打ってはいけない方向に打たないように、ラフでもいいから安全な方向に打つと決めて打ちました。
前半からショットの調子が良く、9番ホールから3連続バーディーでスコアを伸ばします。雷雨で一時中断となりますが、その後も好調を維持。最終ホールは素振りが球に当たってしまうミスでダブルボギーとしましたが、トータル72で優勝となりました。「絶対優勝したいと思って臨んだ全国大会だったのでうれしかったです」
地元の応援が、ゴルフを頑張る力の源に
地元の方による姉妹を応援する後援会は22年にできました。姉妹で結果を重ねていくことで、地元の注目度も高まっています。府中市役所をたびたび表敬訪問し全国優勝の後も報告に行き、多くのあたたかい声援をかけてもらいました。周囲が応援してくれることで、寺岡選手のゴルフを練習しようという気持ちも高まるそうです。今回の、明治安田「地元アスリート応援プログラム」への応募の理由も、「自分が活躍することによって、地元の人に元気を与えられたらいいなと思ったから」と話します。
ゴルファーとしては攻めのスタイルが特徴で、セカンドショットで積極的にピンをねらいにいきます。当面の目標は、高校卒業までに日本ジュニアゴルフ選手権で優勝すること。そして、アマチュアとしてプロのレギュラーツアーに出場し、そこで優勝してプロになることです。将来はプロの賞金女王になって、応援してくれる地元に貢献したいという寺岡選手。同じ中学生で同じ試合に出ることもあるという「ライバル」の、姉・鈴音選手とともに、広島県府中市からさらなる高みをめざしています。
(取材・制作:4years.)
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