ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、徐々に随意筋が動かなくなり、やがて呼吸もできなくなる病気です。私は2006年に発症し、09年に人工呼吸器をつけました。
毎日のように何かが出来なくなっていくことは、大変な恐怖です。出来なくなったことに対処するために道具を使ったり、工夫をしたりしても、すぐにそれが使えなくなっていきます。そして近い将来には、死が待っているのです。
ALSが過酷なのは、呼吸器をつけて全身不随になって生き続けるか、呼吸器をつけずに生きることを諦めるかを自分で選ばなくてはならないことです。患者の約7割が呼吸器をつけずに亡くなっていきます。24時間365日の介護が必要なため、家族の負担を考えて生きることを諦める患者も多いのです。現在は難病患者への支援制度が充実していますが、それだけで患者が家族に負担をかけずに暮らすことはできません。
難病と一口に言っても、さまざまな疾患があります。生命倫理などの問題も関わるゲノム治療については、患者の間でも推進派と慎重派がいます。研究者の方が、患者のために研究を推進されることは大変ありがたいことです。一方でゲノム治療について慎重な考えの患者もいることは、理解していただきたいと思います。
私たち希少疾患患者が望むことは、大きく二つ。現在の生活の質の向上と、効果のある治療法や治療薬が開発されて提供されることです。皆様が日々、研究に取り組んでくださっていることは、私たちの未来への希望となっています。
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