我が家にキャッシュレス決済を導入するならどんな手順?

  • #キャッシュレス基礎知識

これからキャッシュレス決済を導入する家庭は、どのような手順と選択肢であれば、実践しやすいでしょうか。段階的に考えると、スムーズに今よりお得と便利を手に入れられるかもしれません。

キャッシュレス決済を行うメリットは?

そもそも、キャッシュレス決済は消費者にとってどのようなメリットが考えられるでしょうか。現金に比べてポイント還元が受けられることや、お財布を持ち歩かなくても良くなる利便性なども挙げられますが、ファイナンシャルプランナーとしては、意識をしていなくてもお買い物の記録が自動的に残る点に注目しています。
普段は家計管理に関心を持っていなかったとしても、キャッシュレス決済を行っていれば、後から家計の分析を行うことができます。現金だとレシートを捨ててしまうと過去の分析は難しいので、レシートや支出記録を残すことから始まりますね。

一方で、決済手段が複数になると、お金の流れを把握しづらくなりますし、不正利用を発見しづらくなる可能性もあります。できるだけ少ない決済手段にとりまとめつつ、家庭におけるキャッシュレス比率を高められると理想的でしょう。

以降では、できるだけ決済手段を増やさず、家庭のキャッシュレス比率を高める方法を考えていきます。

ステップ1:固定費をクレジットカードで支払う

まったくキャッシュレス決済を行っていない人が最も取り組みやすいのが、通信費や保険料、光熱費といった固定費をクレジットカードで支払う方法です。どちらにしても支払う費用であることが多いため、後払いのクレジットカードを使ったとしても、お金を使う金額が増えてしまうという可能性も低くなります。

固定費に支払いに向いているクレジットカードには「王道カード」を使うのがおすすめです。王道カードとは、年会費が無料で、還元率が1%以上のカードのこと。一般的なクレジットカードは特定の店舗で使った場合の還元率は高いものの、その他の店舗で利用した場合には還元率が0.5%程度になることが多いです。
代表的な王道カードである、リクルートカード、楽天カード、dカード、Yahoo!JAPANカード、P-oneカードなどは年会費が無料で還元率が1%以上となる、使い勝手が良いカードです。

ステップ2:変動費をデビットかプリペイドカードで支払う

以前の記事で、予算管理の面においては、国際ブランドのデビットカード(デビカ)やプリペイドカード(プリカ)が便利とお伝えしました。クレジットカードに比べると還元率が低くなる傾向にありますが、例えば下記のカードは還元率についてもクレジットカードに見劣りしません。

  • ・楽天銀行デビットカード:VISAでもJCBでも還元率1%のデビカ。
  • ・ソニー銀行Sony Bank WALLET:銀行の取引度合いに応じて最大2%還元のデビカ。

外貨残高を直接現地での支払いでも利用できる特徴も。

  • ・LINE Payカード:コード決済LINE Payと残高を共有して利用。コード利用のためにチャージした残高をJCBとして吐き出すこともできる。最大2%還元。
  • ・dカード プリペイド:通常の還元率は0.5%であるものの、ローソンでの買い物は3%OFFなど、クレカのdカードに近い機能も搭載。

ステップ1のクレジットカードの引き落とし口座と、ステップ2のデビカやプリカの利用に使う銀行口座は同じものにしておくことで、固定費も変動費もデータは1つの銀行口座に集めることができます。

ステップ3:キャッシュレス決済を徹底するならコード決済も

基本的には、固定費をクレジットカードで払い、変動費を国際ブランドのデビカ・プリカで行うことで、家庭のキャッシュレス化としては概ね問題ないのではないかと考えられます。さらに徹底的にキャッシュレスを使いたいということであれば、よく使うお店で見かけるアイコンのコード決済を1つか2つ導入しても良いかもしれません。

クレカ・デビカ・プリカが使えないシーンで、コード決済を利用することで、支払いデータを記録に残しながら、支払いを済ませる生活を実現することができます。
この時、コード決済のチャージはクレカ・デビカ・プリカと同じ銀行口座から行うことにすると、やはり、支出のデータを1つの銀行口座にまとめることができます。

すべてのステップを一度にやってしまおうとせず、慣れてきたら順を追って次のステップに進めることで、無理なく我が家のキャッシュレス化比率を高めることができそうです。

プロフィール

ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢さん
ふろうち・あや/1978年岡山出身。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。システムエンジニアとして6年半勤務経験があり、システムやテクノロジーを使った家計効率化を得意とする。2013年、ファイナンシャルプランナーとして独立。

企画・制作

朝日新聞社メディアビジネス局