朝日新聞デジタル

広告特集 企画・制作:朝日新聞社メディアビジネス局

SCROLL

Historyメゾンの歴史

数世紀にわたる研鑽が育んだ科学と美術のコラボレーション

ヴァシュロン・コンスタンタンは、1755年にジュネーブで創業し、以来一度も時計作りを止めることなく現在に続く、最古のマニュファクチュールとして知られる。スイス時計の伝統を継承する時計作りは、シンプルを極めた超薄型ドレスウォッチから計57個のコンプリケーションを備えた史上最も複雑な懐中時計など多岐にわたる。だが最高峰の時計と呼ばれる理由は、そうした精緻な技術だけでない。それは人間の手による卓越した装飾技法であり、時計を芸術の域にも昇華させるのである。そしてその唯一無二の時計作りは、まさにジュネーブで生まれ、育まれたといっていいだろう。

ジュネーブで時計作りが始まったきっかけは、16世紀フランスで起こった宗教改革だった。その弾圧を逃れたカルヴァン派がスイスに亡命し、なかには優秀な時計職人も少なくなかった。もともとジュネーブは司教座都市であり、教会の装飾品の彫金やエナメル細工など金銀細工が発展した町だったが、質素を教義とするカルヴァン派の奢侈禁止令によって華美な宝飾品は禁制された。一方で時計は、天文学や数学などと並ぶ学術科学の分野に位置づけられ、やがて宝飾作りの再興によって卓越した技術と美しさに磨きがかかったのだった。ヴァシュロン・コンスタンタンの時計作りの起源はそこにある。

ジュネーブとの歴史的な関わりには、ジュネーブ・シールも挙げられるだろう。ジュネーブの時計製造の名声は世界にとどろいたが、次第に模造品があふれていった。そこでその品質を保証するため、1886年に厳格な12の基準を制定し、ジュネーブ州に拠点を置く生産業者を対象に、この審査に合格した時計のムーブメントに刻印を刻んだのである。ヴァシュロン・コンスタンタンは1901年に自社初のジュネーブ・シールを取得し、栄誉ある称号を持つ数少ないマニュファクチュールとなった。ムーブメントのパーツの装飾や面取りといった仕上げを中心にした審査基準は、時計愛好家を満足させる審美性もさることながら、通常では目に触れないような細部にも及び、その奥ゆかしい美学に手掛けた時計師の矜持が伝わる。基準は時代とともに精査され改正を重ねてきたが、いまも最高峰の証であり続ける。そしてジュネーブ・シールと歩んできたヴァシュロン・コンスタンタンにとってもその精神は変わらないのである。

本社はジュネーブ郊外プラン・レ・ズゥアトにある。建築家ベルナール・チュミによるモダンな建物は、ブランドロゴのマルタ十字を半分にした形状を模している。

本社はジュネーブ郊外プラン・レ・ズゥアトにある。建築家ベルナール・チュミによるモダンな建物は、ブランドロゴのマルタ十字を半分にした形状を模している。

Technique芸術的な手仕事

時計の心臓部である調速機を取り付ける。文字盤には隠れてしまう部分まで美しいペルラージュ模様が刻まれている。超絶のトゥールビヨン・ミニットリピーターもすべては人間の手から生まれる。時計の心臓部である調速機を取り付ける。文字盤には隠れてしまう部分まで美しいペルラージュ模様が刻まれている。超絶のトゥールビヨン・ミニットリピーターもすべては人間の手から生まれる。

時計の心臓部である調速機を取り付ける。文字盤には隠れてしまう部分まで美しいペルラージュ模様が刻まれている。超絶のトゥールビヨン・ミニットリピーターもすべては人間の手から生まれる。

ヴェネツィアで話題に。日本の神話をスイスの手仕事で再現

昨年春、イタリアのヴェネツィアで開催された国際的な工芸展「ホモ・ファーベル」は華やかな賑わいを見せた。「ホモ・ファーベル」とはルネッサンス期に生まれた言葉で、人類の無限の可能性を意味する。どれほどテクノロジーが進んでも人間の生み出すものはそれに優るという理念の下、芸術的な職人技が生み出した幅広い作品が展示された。それはパンデミックを経て、再生へと向かう人間讃歌といえるだろう。なかでも注目を集めたのが、ヴァシュロン・コンスタンタンが発表した「レ・キャビノティエ」の2本のタイムピースだ。メゾンと日本の1世紀以上に及ぶ緊密な関係を象徴し、俵屋宗達の描いた風神雷神図屏風をモチーフに、誇りうるメティエ・ダール(芸術的な手仕事)が存分に注がれていたのだ。

プロジェクトには、ヴァシュロン・コンスタンタンが2019年にパートナーシップを締結したルーヴル美術館も参加した。両者は同時代に活動を始め、いずれも過去の資料の保管や修復への関心を共有し、作品に関連する製作技術を継承する役割を担う。その絆の証として、ルーヴル美術館の額装工房は、今回の2本のタイムピースから着想を得た風神雷神の四曲屏風を創作した。それはオーク材の4枚のパネルからなり、入念に仕上げられた下地に木彫を施し、金箔を貼った後、油絵具で精細に描かれた。こうして日本の神話に登場する偉大な神々が、現代の時計と金箔屏風に蘇ったのだ。

Column 1

人の手がつくりあげたタイムピースの芸術「風神&雷神」

工芸展「ホモ・ファーベル」は、2022年4月10日〜5月1日に開催された。タイムピースは、「ディテール:装飾の系譜」と題されたパビリオンに、職人の手による香水、宝石、着物、靴などとともに展示された。美しい文字盤装飾やケースのエングレービングばかりでなく、任意で時・15分・分を打刻する複雑機構のミニットリピーターを搭載する。しかも超薄型に約65時間の持続時間を備え、芸術性と最高峰のウォッチメイキングを両立する。

雷神(写真左)と風神の二神それぞれの個性をバーガンディとグリーンで表現した。手巻き、直径41㎜、18KWGケース、アリゲーターストラップ、ジュネーブ・シール取得。雷神(写真左)と風神の二神それぞれの個性をバーガンディとグリーンで表現した。手巻き、直径41㎜、18KWGケース、アリゲーターストラップ、ジュネーブ・シール取得。

雷神(写真左)と風神の二神それぞれの個性をバーガンディとグリーンで表現した。手巻き、直径41㎜、18KWGケース、アリゲーターストラップ、ジュネーブ・シール取得。

高度な美意識と技術が日本の国宝を現代によみがえらせた

今回「ホモ・ファーベル」に出展した「レ・キャビノティエ・エクストラフラット・ミニットリピーター 風神&雷神」は、日本国宝の美に向き合ったタイムピースだ。そこにはエングレービング、ミニアチュール・エナメル、ジェムセッティングといった伝統的な装飾技法を駆使した、現代のメティエ・ダールが息づく。通常こうした専門技巧を要する時計装飾は、アルチザンと呼ばれる職人か外部の独立工房が行うが、ヴァシュロン・コンスタンタンでは社内にアトリエを設け、独自の研鑽を続けている。

エングレービング(彫金)では、まず文字盤にインタリオ(沈み彫り)式による細い線を彫り、背景の格子模様を描いた後、表面を磨きとつや消しで仕上げ、金箔装飾の風合いを再現した。そしてケースやベゼルにも、風神は風でちぎれた雲、雷神には稲妻を表現した螺旋(らせん)模様をモチーフにしたエングレービングを施している。

文字盤の下地を整えた後、ミニアチュール・エナメルで図案を描く。これにはグラン・フーと呼ばれる高温焼成エナメルの技法を用いるが、金色の背景に対して神々の色彩をより明瞭に際立たせるため、輪郭描写は極めて繊細な作業を要し、その色を定着させるために6〜7回の焼成を重ねた。結果、作業は100時間にも及んだという。

そしてケースサイドに設けたミニットリピーターのスライドレバーには、アリゲーターストラップのカラーと統一した6個のバゲットカット・ルビーとバゲットカット・ツァボライトをそれぞれ装飾する。この卓越したジェムセッティングの技法が、さり気なくも絶妙にラグジュアリーを演出するのだ。

完成した2本の時計を並べると、まさに二曲一双の屏風絵を思わせる。華やかでありながらも落ち着いた金色を背景に、浮かび上がる神々は力強い躍動感とともにどこかユーモラスな印象も与えるのだ。そしてそこには、風と雷という自然現象にも神の存在を感じ、それを敬い身近に親しむ、日本ならではの感性や情感が表現されている。伝統的な装飾技法によって、この美を生み出した熟練の手仕事こそアートと呼ぶにふさわしいだろう。

エングレービングは、精細に描かれた稲妻模様のモチーフを基に、1/10ミリ単位の精度で刻みながらレリーフ状に描き出す。

エングレービングは、精細に描かれた稲妻模様のモチーフを基に、1/10ミリ単位の精度で刻みながらレリーフ状に描き出す。

ミニアチュール・エナメルによる作画では、雲の上に乗る雷神を百時間にも及ぶ職人技を要した工程で再現し、ラッピング技法を用いた最終的な研磨を施した後、絵付けの層で完成させた。

ミニアチュール・エナメルによる作画では、雲の上に乗る雷神を百時間にも及ぶ職人技を要した工程で再現し、ラッピング技法を用いた最終的な研磨を施した後、絵付けの層で完成させた。

ルーヴル美術館は、ヴァシュロン・コンスタンタン創業から約40年後の1793年に一般公開された。歴史や文化、ヘリテージを重んじる共通の目的から2019年にパートナーシップを締結。

ルーヴル美術館は、ヴァシュロン・コンスタンタン創業から約40年後の1793年に一般公開された。歴史や文化、ヘリテージを重んじる共通の目的から2019年にパートナーシップを締結。

Column 2

ルーヴル美術館とのパートナーシップが生む温故知新

ルーヴル美術館では、アートの展示や保管に加え、数世紀にわたって培われてきた熟練の技を専門知識の宝庫として守る取り組みをしている。館内には、額装、大理石加工、大工および家具、金属加工、素描、絵画装飾、室内装飾、芸術品の搬入と設置、照明技術、芸術品の輸送、錠前、美術館の支援、芸術オブジェの設置など13の工房を設け、かけがえのない遺産の継承を支える。今回の四曲屏風の制作もそのパートナーシップの一環だ。

Collectionコレクション

進化し続ける老舗の神髄を伝えるコレクション「パトリモニー」

ヴァシュロン・コンスタンタンの時計作りの情熱は、こうしたメティエ・ダールを駆使したアートピースと同様にすべてのコレクションに注がれる。メゾンを代表するコレクションのひとつが、1957年のアーカイブをモチーフに2004年に登場した「パトリモニー」だ。ミニマリズムを追求した王道のラウンドケースに、超薄型ムーブメントを搭載したエレガントなドレススタイルを纏う。メゾンのアイコンにふさわしく、シンプルな2針からグランドコンプリケーションまで多彩な個性と魅力を揃え、それでも基本のスタイルを崩さないのは完成されたデザインの証だろう。気品漂う風格はモダニティを湛え、“遺産”を意味するパトリモニーのネーミングにも思いが込められている。

そこに映し出されるのは、クラシックとモダンの関係性であり、メゾンが培ってきたヘリテージに新たな発見や創造性を加えることで未来へと続く、より魅力的な時計を生み出す。それこそがスイス時計最古のマニュファクチュール、ヴァシュロン・コンスタンタンの真価なのである。

パトリモニーレトログラード・デイ/デイト

パトリモニー
レトログラード・デイ/デイト
自動巻き、18KPGケース、径42.5㎜
アリゲーターストラップ
ジュネーブ・シール取得
¥6,380,000 税込

パトリモニーレトログラード・デイ/デイト

パトリモニー
レトログラード・デイ/デイト
自動巻き、18KWGケース、径42.5㎜
アリゲーターストラップ
ジュネーブ・シール取得
¥6,380,000 税込

パトリモニーオートマティック

パトリモニー
オートマティック
自動巻き、18KPGケース、径36.5㎜
アリゲーターストラップ
ジュネーブ・シール取得
¥5,016,000 税込

パトリモニーオートマティック

パトリモニー
オートマティック
自動巻き、18KWGケース、径36.5㎜
アリゲーターストラップ
ジュネーブ・シール取得
¥5,016,000 税込

Shop店舗情報

銀座で堪能するヴァシュロン・コンスタンタンの世界

世界でも有数のウォッチタウン、銀座の中心に位置するヴァシュロン・コンスタンタン銀座本店では、世界最古のウォッチメゾンの世界観に触れることができる。ウッドを採り入れた落ち着いた店内はモダンな雰囲気で、さらに2階には自然光に溢れた、美しく解放感のある寛ぎの空間が広がる。時計職人の常駐やストラップのカスタマイズなど充実したサービスを揃えているので、ぜひ訪れてみたい。

銀座で堪能するヴァシュロン・コンスタンタンの世界
VACHERON CONSTANTIN