朝日新聞

下関のふく・玉手箱のアフタヌーンティー 花々に包まれた三井オーシャンフジ命名式(後編)

ESSAY
2025.01.30

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三井オーシャンフジのプールエリア=上田英夫撮影

三井オーシャンフジのプールエリア=上田英夫撮影

  • 上田寿美子
    クルーズジャーナリスト

    日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。クルーズ旅行の楽しさを伝え続けて30年余り。外国客船の命名式に日本を代表するジャーナリストとして招かれるなど、世界的に活動するクルーズライター。旅行会社などのクルーズ講演も行う。著書に「豪華客船はお気に召すまま」(情報センター出版局)、「世界のロマンチッククルーズ」(弘済出版社)、「ゼロからわかる 豪華客船で行くクルーズの旅」(産業編集センター)、「上田寿美子のクルーズ!万才」(クルーズトラベラーカンパニー)など。2013年からクルーズ・オブ・ザ・イヤー選考委員。

三井オーシャンフジのデビュークルーズも後半となり、新しいサービスの数々も判明。三つ目の寄港地・下関では名物の“ふく”を堪能しました。そして、デビュークルーズ第一弾を終えた三井オーシャンフジは2024年12月7日、東京港で命名式を開催し再デビューを果たし、新しい人生航路に出たのでした。
【前回「美しい日本の船旅を求めて ついにデビューした三井オーシャンフジ(前編)」はこちら

連載「上田寿美子 クルーズへの招待状」は、クルーズ旅の魅力や楽しみ方をクルーズライターの筆者がご紹介します。

下関でふく、門司でレトロな旧三井俱楽部へ

三井オーシャンフジ、デビュークルーズの三つ目の訪問地は山口県の下関港。ここでは、名物のふぐを目あてにツアー「ふく旅庵(りょあん)でふく懐石と門司港レトロ」に参加しました。

訪れたのは70年以上続く伝統のふぐ料理店「ふく旅庵下商会館」。下関では「ふぐ」といわず、福にちなみ「ふく」というのだそうです。この店は特にふく刺しが有名で、先代が考案したといわれる牡丹(ぼたん)盛り、祝い事に喜ばれる鶴盛り、2枚引きの刺し身を羽に見立てた孔雀(くじゃく)盛りなど、盛り付けも様々。

ふく旅庵のふく刺しはめでたい鶴盛りで登場=上田英夫撮影
ふく旅庵のふく刺しはめでたい鶴盛りで登場=上田英夫撮影

本日は、おめでたい鶴盛りが登場し、箸をつけるのを一瞬躊躇(ちゅうちょ)するほどの美しい盛り付けに見とれました。

とらふく煮こごり、とらふく湯引き、とらふくから揚げ、とらふくちりなどと、ヒレ酒や白子酒との絶妙な組み合わせもご機嫌の源です!

その後、連絡船で関門海峡を渡り対岸の福岡県・門司港へ。

ここは、外国貿易で栄えた時代の建物を中心に、大正レトロ風に整備した門司港レトロの町。1914(大正3)年築のJR門司港駅、1918(大正7)年築の旧大阪商船門司支店(北九州市旧大阪商船)などが建つ通りを歩くと、100年以上前にタイムスリップした気分。

北九州市旧門司三井倶楽部。三井物産門司支店の社交クラブとして1921(大正10)年に建築された=上田英夫撮影
北九州市旧門司三井倶楽部。三井物産門司支店の社交クラブとして1921(大正10)年に建築された=上田英夫撮影

フリータイムで北九州市旧門司三井倶楽部を訪ね、レストラン三井倶楽部で三井の歴史に思いをはせながらコーヒーとプリンのティータイム。1921(大正10)年、三井物産門司支店の迎賓館兼社交クラブとして建築された建物には、アインシュタインなども滞在したそうで、現在は国の重要文化財にも指定されています。

そして、再び連絡船で寒さ厳しい関門海峡を渡り、下関港に戻ると、岸壁のテントでは三井オーシャンフジの乗客を歓迎し、下関市による日本酒や、ふぐ鍋のふるまいが待っていました。冷えた体によく出汁(だし)のきいたほかほかのお椀(わん)がしみわたり、地元の方々の温かさが伝わってきました。

下関港の岸壁では、ふぐ鍋や日本酒のふるまいもあった=上田英夫撮影
下関港の岸壁では、ふぐ鍋や日本酒のふるまいもあった=上田英夫撮影
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