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西のメンズ、ゴージャス! 百貨店が主導、地域性薄く

2008年02月26日

 メンズファッションへの関心が高まる中、大阪・梅田に今月、阪急百貨店が関西初のメンズ専門館を開いた。昨秋には京都の藤井大丸がメンズ売り場を一新。百貨店主導のメンズブームが起きている。だが、高級ブランドを並べる店づくりに「ホントの大阪ファッションちゃうがな」という声もある。

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阪急メンズ館の「ルイ・ヴィトン」=高橋一徳撮影

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藤井大丸の「ステージ」=重政紀元撮影

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大阪・ミナミが発祥のレプリカジーンズブランド「フルカウント」=大阪市中央区で

 阪急メンズ館の売り場面積は1万6000平方メートル。東京のメンズをリードする伊勢丹新宿本店メンズ館の1.5倍以上あり、国内最大級だ。ルイ・ヴィトンで世界初のメンズ専門店や、トム・フォードの海外1号店など、ラグジュアリーブランドがずらりと並ぶ。開店3日間で18万人が訪れ、売り上げ5億円。予想を1億円上回ったという。

 一方で、靴やシャツなどの基本商品も、色や素材の選択肢が膨大だ。「メンズの神髄は基本。『成熟したファッション文化が日本にも成り立った』と言ってもらえる店にしたい」(小森栄司執行役員)

 藤井大丸はファッション感度の高い若者を引きつける店づくりを続けてきた。昨年9月のメンズ売り場の大改装はその総仕上げだ。自主編集の「ステージ」は、マルタン・マルジェラなど高級ブランドのよりすぐりの商品だけを扱う。顧客の中心が30〜40代になり、上質感を求める声が高まって、高級化を目指した。

 2店に共通するのは、海外のラグジュアリーブランドや東京発のブランドを重視した店づくりだ。「情報化社会で東西の差はなくなっている」(阪急)、「店のコンセプトを考えると中央のブランドになってしまう」(藤井大丸)というように、地域性は薄い。

 関西のタウン誌元編集長の江弘毅さんは「梅田のあるキタは百貨店が中心。でも、キタがファッションにムーブメントを起こしたことがある?」と問う。「アメリカ村などミナミの路面店が生んだ、ストリートに根ざしたファッション文化こそ、大阪ならでは」

 ミナミからは、90年代にエヴィス、フルカウントといったブランドが登場した。ビンテージジーンズの風合いにこだわった「レプリカジーンズ」を作り出し、今では欧米のセレクトショップでも人気がある。

 最近の人気ブランド、サムライジーンズも98年にアメリカ村の古着屋の一角からスタートした。野上徹社長は「大阪は無名でもいいモノならおもしろがってくれる。ビジネスにとらわれない『ええ加減』な感覚が残っているからでは」。

 阪急メンズ館でも、人気を集めているのは「お兄系」と呼ばれる、これまで取り入れていなかったストリート系のジャンル。東京発のバッファローボブズは、開店1カ月の売り上げ見込みを半月で達成したという。ストリート系のショップを集めたフロアには、大阪発のブランドが参入する余地もありそうだ。

 成実弘至・京都造形芸術大准教授は「ファッション文化は土地の人々が生活の中で作る。百貨店は売れ筋ばかりに目を向けず、地元の新しい芽を育ててほしい」と話す。

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