諦めない。
それだけは決めている
6歳で書を始め、会社勤めをした後、書家になりました。当時から、書を世界に通用する表現手段にしたいと考え、自ら海外に作品を持ち込んでいました。そのかいあって世界での展示はかなうのですが、日本語を知らない人々には、紙に黒で書いた字は全く通用しませんでした。挫折する中で、何とか「書」が国境を超えて伝わるものにしたいと願い誕生したのが、書を平面や伝統から解放し、立体造形とした「書の彫刻」です。これが世界で評価され、14年にフランス国民美術協会展の最高位金賞を頂き、翌年にはルーブル美術館地下会場にて、大々的な作品展をさせて頂きました。
この華々しい栄光は身に余る喜びでした。けれどそれまでの約半年は毎日、問題が発生していました。夢はきれいな姿ではなく、困難の衣を借りて近づいてくるものだと気づかされました。だから私は、その場から逃げず、解決できなくても一つひとつの問題と向き合い、乗り越えてきました。
昔の私は、何でもすぐ諦める人間でした。知人からそのことを指摘されたことを機に、「諦める」ことをやめました。その経験からも、キャプテン・マーベルの不屈の精神にはとても共感します。諦めないことは少しずつ自分自身を鍛え、その少しずつが蓄積し、やがて強くしてくれるからです。
第一歩を踏み出す
女性ヒーローに期待
『キャプテン・マーベル』は、マーベル作品で初めての女性単独ヒーロー。この点が重要ですね。最初の一歩を踏み出した偉大な方は道をつくるだけでなく、後に続く人たちに勇気を与えてくれる。書道の世界では、町春草(まちしゅんそう)先生、篠田桃紅(とうこう)先生が、困難な時代の中、国内外で多大な功績を築かれています。いま私たち女性書道家が活動できるのも、ひとえにそのお陰、恩恵を分けて頂いていることを実感しています。キャプテン・マーベルも先駆者として、困難に立ち向かう姿を示すことで多くの女性たちが励まされると期待しています。
日本は男性社会。この社会を変えることができるのも女性です。男性も女性から生まれます。男女平等を教え育てることも、幼い頃から性差の偏った考えを正すことも、私たちにはできるのです。キャプテン・マーベルにはぜひ、女性たちが無意識にかけてしまった「心のブレーキ」を解除し、大いに羽ばたけるようにしてほしいです。(談)















