旭化成ホームズの授業のテーマは、家庭で使うエネルギーを抑え、温室効果ガスの一種である二酸化炭素(CO2)を減らす方法について。2017年度に家庭から排出されたCO2の総量は約1.9億トンで、1990年度の約1.5倍にあたる。これを減らすために、冷暖房の使用を抑える工夫が紹介された。
最初は夏の暑さ対策「すだれ」の効果を調べる実験。すだれを窓の外側に掛けた箱、窓の内側に掛けた箱、すだれを掛けていない箱にそれぞれ温度計を差し込み、外から白熱灯で照らして中の温度変化を比較した。窓の中の温度は初めはすべて14度と同じだったが、太陽を模した白熱灯で照らしてみると、すだれがない箱は30度近くまで上昇。これに対し、窓の内側にすだれを掛けた箱は約25度、窓の外側にすだれを掛けた箱は約20度という結果になった。
「すだれには直射日光を防ぎ、室温が高くなるのを抑える効果があります。ヘチマやキュウリのグリーンカーテンではすだれの効果に加え、蒸散による熱の吸収効果も得られます」と先生が解説した。


冬の寒さ対策で効果的なのは、部屋にカーペットを敷いたり、スリッパを履いたりして、冷たい床が足の裏の熱を奪うのを防ぐこと。実験で児童が上履きを脱ぎ、床にしばらく立ってから足をずらすと、熱を感知するサーモカメラの映像には、なにもないはずの床に足跡がくっきりと映し出された。「これは足の裏の熱が床に奪われたためです。足が冷たくなったでしょう?」と先生が実験に参加した児童に問いかけると、彼らは大きくうなずいた。
冬場は窓際から冷え込むため、昼は直射日光で部屋を暖め、夜はカーテンを閉めて窓際の冷えた空気を遮断すると、部屋を暖かく保つことができる。それを聞くと、子どもたちは「スリッパをちゃんと履くようにしたい」「帰ったら、カーテンが閉まっているかな?」と口々に話していた。
先生は「省エネ家電を選んだり、自家発電システムによって発電量が消費エネルギー量と同じか、あるいは上回る家〈ZEH(ゼッチ)〉に改築したりすることでもCO2削減に貢献できますよ」と話して授業を結んだ。



新たな学びや発見のなかから環境のためにできることを実践して、学びの先にある「生かし」に結びつけてほしいですね。学校の授業では学べないことが多かったので、出張授業は今後も継続したいです。
授業を通して普段の生活に気づきが生まれる点がたくさんありました。子どもたちには「CO2を減らすために何ができるか」というテーマを振り返り、個々で考えるところまで落とし込んでほしいと思います。