「どんな家が世の中や住む人にとっていい家なのかを考える仕事をしています」という河合先生の言葉ではじまった旭化成ホームズの出張授業。名前を知っている子どもたちも多かった戸建て注文住宅「ヘーベルハウス」の動画を見た後、「日本の2階建ての家は平均して何年使われると思う?」と先生から質問。答えが約38年とわかると、子どもたちは「えーっ!」とびっくり。先生はグラフを示しながら、「イギリスは約80年、アメリカは約56年。日本はイギリスの半分くらい」と紹介し、イギリスで家を建ててから壊すまでの間に、日本では2回家が壊され、そのたびにごみが出ると説明。「ごみが出ると焼却時などに二酸化炭素も出ます。家を使う期間が短いことは、地球にとって良くないとわかります」
次に先生は、アフリカ人女性初のノーベル平和賞を受賞した環境活動家のワンガリ・マータイさんが、日本の「もったいない」という言葉に注目し、ものを大事にする活動を世界中に広げたことを紹介。そんな“もったいない文化”がある日本なのに、なぜ家が使われる期間は短いのか。先生は、家は日本では「家族や親戚が代々住むもの」だが、イギリスやアメリカでは「みんなで引き継ぐ“社会のもの”」と考えられていると解説した。そして“車が1年間走った時に出る二酸化炭素は約1375kg”をヒントに「1軒の家を建てて、壊してまた建て替えると、どのくらいの二酸化炭素が出ると思いますか」と二つ目の質問を投げかけた。正解は3万5千kgで、人間1人が1年間に出す二酸化炭素の約100人分。先生は「家を大切にすることは地球を守ることにつながる」と伝えた。
先生は授業のまとめとして、「長持ちする家」のためにヘーベルハウスが行う三つの取り組み「災害に負けない家を作る」「きちんと手入れをする」「次の人に引き継ぐ」を紹介。そして最後に大事な質問をした。「近隣住民など77%、消防・警察・自衛隊23%。これは何の数字でしょうか?」。答えは、今から約30年前の阪神・淡路大震災で助けに来てくれた人の割合。長く住み続けられる街をつくるには「人と人のつながりも大切」と伝えて授業を終えた。授業後は各自で、理想の家や地球の未来のためになる家・街について考えた後、班ごとにアイデアをまとめて発表。子どもたちは、身近な家や街を取り上げた授業を通じて、地球環境についての学びをより深めた様子だった。
家や街といった身近な所にフォーカスして考えることができ、班でまとまって発表できたのも良かったです。小さい頃から地球環境について学ぶことは、将来環境にやさしい人が増えることにつながるのではないかと感じています。子どもたちがそういう大人に育ってくれたらいいなと思います。
総合的な学習の3学期のテーマが「環境」なので、専門的な話が聞けてとても良かったと思います。子どもたちは4年生の時にSDGsを勉強しているので、今回の授業によって、専門的な知識を得て、理解も深まり、意欲的に取り組めていたと思います。
この出張授業は感染予防対策を講じた上で開催しました。集合写真の撮影時のみマスクをはずしています。
旭化成が進める、LONGLIFE。災害に負けない丈夫ないい家をつくり、定期的にメンテナンスを行うことで、次の世代に受け継ぐことができる。家を長く使うことは、壊して新しく建てる時に排出される二酸化炭素も削減できるため、環境にもやさしい。
朝日賢一さん