「こんにちは。皆さんに会えるのを楽しみにしていました!」とあいさつしたロッテの金田先生。子どもたちも、大好きなお菓子の話とあって興味津々の様子だ。
「コアラのマーチ」は、コアラが日本の動物園に来た1984年に発売。特徴的な六角柱のパッケージは、コアラが大好きなユーカリの木をイメージしたという。チョコレートの入ったコアラ形のビスケットの絵柄は、現在365種類にものぼる。
「今日は環境への取り組みについて紹介したいと思います」。先生はまず三つのエコ活動について話した。一つ目は、パッケージを10個1セットにして載せるトレーの高さを45mmから34mmにしたこと。これにより、年間約6万㎡の紙の削減を達成できた。二つ目は、パッケージの9割以上に古紙の再生紙を使用していること。コアラのマーチは、ロッテ独自の環境配慮基準をクリアした製品だけに付けられる「スマイルエコマーク」が認められている。三つ目は、ダンボールの重量を約4%削減したこと。重量が軽くなったことで、紙資源の削減の他に、「トラックの負担と、トラックが走る時の燃料を減らし、エコ物流にも貢献しています」と先生。

「コアラはどこにすんでいるか知っていますか?」と先生が質問すると、「オーストラリア!」とすぐに声を上げる子どもたち。コアラはオーストラリアの広い国土の中でも、東海岸沿いの森林などの一部にしか生息していない。また近年は農場や住宅地の開発が進み、さらに大規模な森林火災によってすむ場所が奪われ、昔は数百万匹を数えた個体数も、今は10万匹以下に減っている。
「コアラのマーチは、世界中のみんなに野生のコアラを守るというメッセージを発信したいと思っています」と先生。その一環として、コアラの保護と管理を目的とした国際機関である「オーストラリア・コアラ基金」にゴールドスポンサーとして参加し、ユーカリの植樹などを行い、生息地の復元に貢献している。
「コアラのマーチの絵柄には、環境保護を応援する『SAVE THE EARTH コアラ』があります。コアラのマーチは楽しいブランドですが、地球環境の大切さも伝えたい」と先生は言い、「皆さんも食べた時にこの絵柄を探してみてください」と授業を締めくくった。
練馬区立豊玉第二小学校(東京)は、ロッテ浦和工場(埼玉県)にある「ロッテおかしの学校」も体験した。チョコレートの原料であるカカオ豆の特徴や産地について学んだ後は、「パイの実」を作る工程を見学した。
後半はロッテのSDGsの取り組みについても紹介。ロッテは、二酸化炭素排出量を2028年までに19年比で23%以上削減、50年までにカーボンニュートラル達成を目標に掲げている。食品ロスについても、28年までに19年比で50%以上削減する。また、カカオ豆のほとんどは小さな農家で作られているが、ロッテはこうした生産者を積極的に支援する「フェアカカオプロジェクト」を開始。28年までにカカオ豆の調達の100%をこうした“フェアカカオ”にすることを目指している。
様々な角度からロッテの地球環境への取り組みを知った子どもたち。帰りのバスでは名残惜しそうに、工場の人たちに手を振り続けていた。
地球教室のテキストで事前に勉強してきたことが生かされた内容であり、子どもたちも興味深く聞いていました。自分たちがこれからも住み続ける地球の環境について考える良いきっかけになったと思います。パイの実の工場見学では子どもたちの楽しそうな表情が見られました。
SDGsについての学習の中で、なるべく「自分事として考えられる」、「自分たちでも変えられるんだ」ということに触れさせるようにしています。環境問題をうたったコアラのマーチの絵柄の話は、「ささいなことでも人を動かすことができる」という学びになったと思います。
この出張授業は感染予防対策を講じた上で開催しました。集合写真の撮影時のみマスクをはずしています。
世界20カ国以上で販売されているコアラのマーチ。全ての国の製品パッケージに「オーストラリア・コアラ基金」のロゴ(左)をプリントし、コアラの保護活動があることを伝えています。また近年はコアラのマーチの絵柄に、環境保護やエコを呼びかける「SAVE THE EARTH コアラ」(右)が登場しました。



似内裕一さん