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2024年度 かんきょう新聞

出張授業

鉄道のエコってナンデスコ?

ナブテスコ株式会社
授業の内容
  • ・実は環境にやさしい鉄道
  • ・鉄道のブレーキの仕組み
  • ・空気ブレーキの工夫
  • ・回生ブレーキの工夫
  • ・ブレーキ制御装置の仕組み
講 師
八田雅大先生
鉄道カンパニー
ドア技術部
八田雅大先生
堀裕真先生
鉄道カンパニー
電子技術部
堀裕真先生
出張授業:ナブテスコ株式会社の様子1
実際の装置を使って、ブレーキ制御を体験

電車は自動車よりも環境負荷が低い乗り物

ナブテスコは、「うごかす、とめる。」の技術で、暮らしに役立つさまざまな製品を作っている。その領域は、鉄道、飛行機、タンカー、ロボット、自動ドアなど実に幅広い。

授業はまずクイズからスタート。「神戸〜東京間を移動するとき、自動車・飛行機・バス・鉄道の中で一番エコな乗り物は?」。正解は「鉄道」。1人を同じ距離運ぶ際のCO排出量は、鉄道が自動車のわずか6分の1であることがグラフで示された。

ナブテスコは、100年近くにわたり、電車のブレーキやドアなどの製品を作っている。その中には、エコな乗り物である電車をさらに〝環境にやさしくする工夫〟があるという。

その一つが、「ブレーキ制御装置」だ。ブレーキ制御装置とは「空気ブレーキ」や「回生ブレーキ」と呼ばれるブレーキをバランスよく使って、電力消費を抑える装置だ。空気ブレーキは、空気の圧力を利用してブレーキをかけるもの。一方、回生ブレーキは、電車が走っているエネルギーを利用して、モーターで発電しブレーキをかけるもの。そして、その電気は再利用することができる。ナブテスコでは、回生ブレーキを無駄なく効率的に使うためのブレーキ制御装置の開発を行っている。実は、電車の車両ごとにこのブレーキ制御装置が付いていて、電車全体で回生ブレーキを最大限利用する制御を行うことで省エネを実現しているという。

見えない部分でエコな移動手段を支えているナブテスコの技術に、子どもたちは興味津々の様子だった。

実際の装置を使ってブレーキ制御を体験

授業の後半では、ブレーキ制御装置などの実際の機器を使った実験が行われた。子どもたちの目の前に鎮座する巨大な装置は、電車を安全かつ確実に止める本物の空気ブレーキ。先生が車輪との接触部分にあたる「制輪子」を圧縮した空気で押し当てて制止する仕組みを詳しく解説してくれた。さらに車輪と制輪子の間に飲料のスチール缶を挟んで動作してみると難なくつぶしてしまう結果に。鉄道のブレーキのパワーにも驚かされた。

続いて、ブレーキ制御の体験へ。代表の児童2人がマスコン(マスターコントローラー)を操作すると、ブレーキ装置が動作し、電車が減速する様子がモニター上のグラフで示された。

実物に触れながらナブテスコが手がけるエコ技術を体感した子どもたち。これからは電車を見るたびに、環境を守る技術の大切さを思い出すだろう。

空気ブレーキに使用される圧縮空気でピンポン玉を飛ばす実験も行われた
身近な鉄道をテーマにした授業に夢中で聴き入る
ブレーキ操作体験の参加者はジャンケンで決定!
質疑応答の時間には多くの質問が挙がった
実物の空気ブレーキを動作させる実験では、硬いスチール缶がペシャンコに!

出張授業を終えて

帯広市立啓北小学校 (北海道/2024年12月6日)
帯広市立啓北小学校の出張授業
永井梢教諭
永井梢教諭

身近な電車と環境保護の関わりについて学べたことは、子どもたちにとって大きな発見になったと思います。これを機に、環境のために自分たちにできることをさらに考えてほしいですね。今後の学習では、自然とどのように関わり合う未来にしたいかをみんなで考えていきます。

那珂市立菅谷西小学校 (茨城県/2024年12月9日)
那珂市立菅谷西小学校の出張授業
吉井敬典教諭
吉井敬典教諭

ブレーキ装置の実物を見ながら学べたのは貴重な経験になりました。企業の環境保護の取り組みについて、現場で働く方の生の声を聞けたこともインターネットの情報とは違う説得力がありました。今後、環境問題を考える際に地球教室で学んだことを生かしてほしいと思います。

かんきょう1日学校

講 師
八田雅大先生
八田雅大先生
鉄道カンパニー
ドア事業推進部
堀 裕真先生
堀 裕真先生
鉄道カンパニー
電子技術部
かんきょう1日学校:ナブテスコ株式会社の様子1
「ナブテスコは電車や船、飛行機などの中で『精密に、正確に、美しく』『うごかす、とめる』を生み出す部品や装置を作っている会社です」と紹介した八田先生。中でも鉄道は、人1人を同じ距離だけ運ぶ時に排出されるCO₂量が自動車と比べて約6分の1と少なく、エコな乗り物だと説明しました。ナブテスコの技術は、鉄道のエコにも役立っています。

堀先生が、鉄道のエコにつながっている、ブレーキの工夫を二つ紹介してくれました。一つ目は回生ブレーキを無駄なく効率的に使うための「ブレーキ制御装置」。回生ブレーキとは、電車が動いている力を電気に変えることでスピードを落とし、その電気を車両から架線へと戻して、ほかの車両を動かすエネルギーに使う方式のこと。「ブレーキ制御装置」は、ブレーキ力が足りない車両へ回生ブレーキの力を分けるなど、電車全体で回生ブレーキを最大限利用できるようにコントロールする機械です。

二つ目は「ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)」。ブレーキの強弱を調整しながら、雨の日に起こる車輪すべりを上手に防ぎます。すべることで生じる車輪の摩耗を軽減できるため、乗り心地も安定し、車輪を長持ちさせることにも役立っています。

鉄道ファンの子もいたようで、先生たちの話に興味津々です。「鉄道を見たら、ナブテスコのことを思い出してくださいね」と堀先生は話しました。
「ブレーキ制御装置」は、電車のブレーキ力をコントロールする装置。回生ブレーキが付いていて、ブレーキ力に余裕のある車両から、回生ブレーキのない車両や、乗客数が多く重量負荷があって止まりにくい車両に、あまった回生ブレーキの力を分けている。エコな回生ブレーキをより無駄なく効率的に利用するために活躍している。
  • かんきょう1日学校:ナブテスコ株式会社の様子2
  • かんきょう1日学校:ナブテスコ株式会社の様子3
  • かんきょう1日学校:ナブテスコ株式会社の様子4

豊かな地球環境と子どもたちの
未来を守るために

藤田 恵さん
技術や願いに思いをはせてほしい
ナブテスコ株式会社コーポレート・コミュニケーション部 マネージャー

藤⽥ 恵さん

今回の「かんきょう1日学校」では、「鉄道のエコ」をテーマに、鉄道がCO₂排出量の少ない乗り物であることや、鉄道のブレーキに使用されている省エネの仕組みについてご紹介しました。子どもたちのたくさんの質問に答えられたことをうれしく思っています。

当社は昨年、理念体系である「ナブテスコウェイ」を改定しました。新しい「ナブテスコウェイ」では「人と地球の視点で」を掲げ、人だけでなくあらゆる生物や自然環境を含んだ視点で考えること、また、限りある資源を守り、持続可能な社会をつくるため、地域と共生する意識や取り組みが重要であることを謳(うた)っています。

六つの事業分野でものづくりを行う当社は、今後も「人と地球の視点で」取り組み、その事例を紹介することを通じて、子どもたちに学びと探求の機会を提供し、次世代育成に貢献してまいります。(談)

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