特徴ある教育・就職特集 vol.21 食とコミュニティー活性化を研究

SDGs

商学部・渡辺達朗教授の食とコミュニティー活性化に関する研究が、本年度の東京都と大学との共同事業に採択された。「専客万来―孤食から救食へ―」と題した研究では、オンラインで大学と地域が連携し、食品ロス削減と、コミュニティー再生に取り組む。

新型コロナウイルス感染症への対応として不要不急の外出や「3密」を避けるため、学生や高齢者世代など多くの人々が交流機会を失い、コミュニティー崩壊の危機にある。

一方、飲食・食品業界などではテイクアウトや余剰食材の提供など、食品ロス削減に向けた新たな動きが萌芽している。

研究事業ではこうした課題の解決に向け、新たなオンライン・コミュニティーのプラットフォームを開発し、実際に稼働させる予定。渡辺教授のアクティブラーニング科目「リレーションシップマーケティングⅠ」では、食品ロス削減に取り組む3人のスタートアップ企業社長の話を聞くなどしている。

また、渡辺ゼミでは、神田キャンパス周辺地域の飲食店の応援、フードシェア・アプリの活用、産地との連携という三つのチームに分かれて、食の問題に取り組んでいる。

今後、学生が主体となって具体策を提案、感染状況を見ながらイベントなどを行う予定だ。

東京都と大学の共同事業は、「SDGsの推進と持続可能な都市・東京の実現」を目指し、都が募集。本年度は33事業の提案があり、本学など3事業が選ばれた。渡辺教授は「本事業では、これまで現実場面で推進してきたテーマを、コロナ禍でのオンラインの取り組みとして追求することで、『新しい日常』に対応した教育・研究のあり方を示したい」と話している。

本事業は中央大学ビジネススクールと共同で行う。

コロナ禍の食品廃棄問題 商・渡辺ゼミ マシンガンズ滝沢さんとトーク

東京都と大学との共同事業に採択された商学部・渡辺達朗教授の食とコミュニティー活性化に関する研究に関連して6月24日、オンラインでトークライブを開催した。お笑い芸人でゴミ清掃員でもあるマシンガンズの滝沢秀一さんをゲストに迎え、「ウィズコロナ状況での食品廃棄問題」について学生や教員、学外の関係者ら約50人が語り合った。

未開封の米袋が捨てられていたり、クリスマスの後はホールケーキが丸ごと捨てられたり、「信じられない現場を目の当たりにしてきた」という滝沢さん。外出自粛中の食品ゴミは少なかったが、買い占めた食品がそのうち大量に廃棄されるのではないかと危惧する。

ゴミ問題解決には3R(リデュース・リユース・リサイクル)が必要と言われているが、滝沢さんは四つ目のRとして「リスペクトを加えたい。生産者、流通、ゴミ回収などの関係者、そして食べ物に敬意を払うことで、食品ロスは減らせるのではないか」と語った。

参加したゼミ生から多くの質問が上がり、どうしたら食品廃棄を減らせるか、ゴミ収集の現場から見た課題などを語り合った。日々の生活で注意している点を問われた滝沢さんは「食品ロスを防ぐために、夜、夫婦で冷蔵庫をチェックしている。食品以外でも、お金を出してゴミを買う生活を見直すことが大事だ」と指摘した。

イベント終了後、渡辺教授は「ゴミ収集現場に社会の問題が集約されていることを、改めて気付かされた」と話した。

ゴミ収集の現場について語る滝沢さん。右側下から2番目が渡辺達朗教授

(2020年10月掲載)