令和時代のお金との付き合い方

ミレニアル世代に贈るキャッシュレスのススメ

株式会社クヌギ
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キャッシュレス決済の利用というお金との新しい付き合い方を日本に普及させるため、精力的な発信を続ける佐藤元則さん。お金やクレジットカードに関するメディアを運営し、わかりやすい解説で20~30代を中心に支持を集める株式会社クヌギの取締役・石川真太郎さん。知ってはいるけれどあまり使っていない、使うと何がいいのかわからないみなさんのために、キャッシュレスの利点や自分に合った決済の選び方など、お二人にじっくり聞きました。

決済とお金に関する日本人の意識

──日本ではまだキャッシュレス決済の利用があまり広がっていませんね。

佐藤:今年6月に発表された統計で、2019年の家計消費支出に占める利用率が約27%ですから、まだまだ道半ばですね。私たちが今年5月の末に20〜60代の人を対象に行った調査では、「クレジットカードがキャッシュレス決済の手段のひとつである」ことを知っている人も9割に届いていません。一番なじみがあるはずのクレジットカードですらそうですので、「そもそもキャッシュレスとは何か」を知らない人も少なくないのだと思います。

石川:僕は子どもの頃から親に「クレジットカードというのは借金だから使いすぎてはいけない」といわれて育ったので、日本人にはその意識もかなり根強いんじゃないでしょうか。

佐藤:それも大いにあるでしょうね。若い人の場合は知らないうちに使いすぎるのが怖い感覚があり、高齢層にとっては現金を持っていることがステータスなので、財布にカードがあっても現金を使う(笑)。

石川:若年層に関していえば、キャッシュレスについての認識は高いものの、金融リテラシーはそんなに高くありません。だからキャンペーンのCMなどを見ていろいろな決済サービスの存在は知っていても、よくわからないので何となく怖い、使いたくないという感覚が抜けない。一方で金融リテラシーの高い高齢層には、キャッシュレスの存在をもっと認知してもらう必要があると思います。

──若い人のほうがキャッシュレスだけでなく投資などに対する意識も高いイメージがあったので、いまの石川さんのお話は少々意外です。

石川:僕のまわりでもiDeCoを利用している人は結構いますが、あれは年金ですので、お金を増やすことが目的というより将来に備えて「貯めている」という意識が強いと思います。投資は怖いものだと思っている人はやっぱり多いですね。

佐藤:先進国のなかで見れば、日本人の金融リテラシーは平均的だと思います。欧米では子どもの頃からお金について教えることが大切だと考える人が多いので、先進的な取り組みも少なくありません。日本では今年から小学校で金融についての授業が始まったところですので、少し後ろから追いかけている状況です。

キャッシュレスはお店にもうれしい

──どうすれば日本でもキャッシュレス決済を利用する人が増えるでしょう。

佐藤:ひと言でいえば、もっと教育・啓発が必要だと思います。普通なら「このお店のほうが5%お得です」といわれればみんなそっちを選びますよね。でもキャッシュレスの場合は、ポイント還元やキャッシュバックを受けられると知っていても現金を使う人が多い。その理由のひとつは、先ほど話した現金信仰の強さ。もうひとつは日本人ならではの謙虚さ、つまり遠慮ですね。

──遠慮、ですか。

佐藤:こんなに少額でカードを使ったらお店の人に悪いという気持ちがあるんです。あるいはアプリを立ち上げるのにまごついたら後ろの人に迷惑がかかるというような。

石川:僕の場合はカード決済の手数料はお店が負担するといった知識もあるので、「少額では悪い」という気持ちもわからなくはありません。でもお店の立場でいえば、せっかくシステムを導入したからには少しでも回転率を上げたいはずで、それを使うことはお店にとってもハッピーだという意識がもっと浸透してくれればと思います。

佐藤:そうですね。最近ではあらゆるキャッシュレス決済に対応したコンビニが増えていますが、その利用率は決して高くはありません。しかしあるコンビニでは、お昼の一番混雑する時間帯にレジを現金専用とキャッシュレス専用に分けたところ、キャッシュレスレーンの処理スピードは現金レーンを50%上回ったという話も聞きました。より多くのお客さんに対応できればそれだけ売り上げがあがることにつながるので、お店にとっては当然うれしい。こうした事実をもっと知って欲しいですね。

──まだ心理的抵抗がある人が、そこを乗り越えるためのアイデアはありますか。

石川:何%還元、何円キャッシュバックといった「数字」ではなく、「行動」に置き換えて考えてみるといいかもしれません。たとえば日常の消費をすべてキャッシュレスにまとめれば、還元分で1年後には沖縄に行けます、といわれれば受け取り方も違ってくるでしょう。僕だったらすぐに飛びつきます(笑)。自分にとっての具体的メリットが明確になれば、これを使わない手はないと気づく人が多くなるんじゃないでしょうか。

佐藤:これまで何百年も現金だけを使って生活してきたのですから、それを変えようとすればさまざまな摩擦が生じるのは当然です。しかし直近の状況を見ると、ステイホームの時期にネット通販の利用が伸びたことや、なるべく人との接触を避けたいと考える人が増えたことで、キャッシュレスの利用率は日本でも上がってきています。コロナ禍のなかで私たちの日常は大きく変わりましたが、キャッシュレスも私たちにとっては「新しい生活様式」です。この苦しい体験から、何かひとつでもプラスの変化が生まれてくれればと思います。

信頼できるマネーのプロを見つける

──キャッシュレスの技術は将来的にはどう進化していくでしょうか。

石川:先日、近未来を舞台にしたアニメを見ていたら、瞳の虹彩認証で決済をするという場面が特に説明もなく描かれていました。こういうものを当たり前に見て育つ子どもたちは、キャッシュレスに対して上の世代とは全然違うイメージを持つんだろうと思います。日本でもすでに顔認証の技術は実現していますし、海外では無人レジすらないスーパーがありますよね?

佐藤:ありますね、入店時にはQRコードで本人確認をしますが、あとは好きな商品をとってバッグに詰めたら、そのまま店を出るだけで登録したキャッシュレス決済手段から代金が引き落とされる仕組みです。店内に無数にあるセンサーが、この人はどの商品を手にとり、棚に戻したかといった動きをすべて把握しています。将来的に、顔認証などの精度が上がれば、本人確認のためにモバイル端末を持ち歩く必要もなくなるだろうと考えられています。

──それはすごい未来ですね。ちなみにお二人はご自分の使うキャッシュレス決済をどのように選んでいますか。

石川:僕は旅行が好きなので、航空会社のマイルが貯まるカードを主に使っています。自分の普段の行動や関心のある分野を考えてみると、きっとピッタリのサービスが見つかるんじゃないでしょうか。

佐藤:私の場合は高額商品を買う時はクレジットカード、普段使いはモバイルアプリ、と使い分けています。もちろん、お得なキャンペーンがあれば別のものも使ってみたくなる(笑)。機能面で大きな違いはなくても、使い勝手や利用できる範囲にはそれぞれ特徴がありますから、自分にとってより便利でお得なものを選ぶといいと思います。

──キャッシュレスのような技術はどんどん進化していますし、新しい金融サービスも次々に生まれています。こうしたお金の情報をどのように収集すればいいでしょうか。

石川:特に若い人に対しておすすめしたいのは、SNSの活用です。佐藤さんのようなプロが自分のアンテナにかかった情報を自ら発信してくださるので、「この人は」と思う人を見つけてフォローしておくと、それだけで役立つ情報がどんどん流れてくる。そこを入口にしながら関心のある内容を深掘りしていけば、自然と金融リテラシーも上がっていくと思います。

──石川さん自身もメディアを通して積極的に発信をしておられるのは、正しいお金の情報を届けたいという使命感からでしょうか。

石川:使命感というのは少し違います。僕自身がそれまで知らなかったことを知ると関連分野にも興味が広がり、そこからさらに知識が増えていくことにワクワクするんです。僕の関わっているメディアのユーザーの方にもそんなワクワクを味わって欲しいし、それをきっかけに知識を深めて、ご本人にとって役立つ行動につなげてもらえたらうれしいです。

佐藤:私はこれまで雑誌や講演などいろいろな場で情報発信をしてきましたが、昨年9月にはデジタルメディア「NCB Library」を立ち上げました。自分がこれまで経験したり学んだりしたことを、文字通りライブラリーとして保存しておきたいと思ったからです。金融の歴史は繰り返します。人間は間違いを繰り返すし、危機も繰り返す。そんな時に以前はどうだったかがわかれば、後の時代の人にも役立つかもしれません。私はこれを終活のつもりでやっていますので(笑)、ぜひ多くの方に活用していただければと思います。

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