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あしたを照らす 放射線治療NEWS がんは切らずに治す時代に あしたを照らす 放射線治療NEWS がんは切らずに治す時代に

放射線治療は、"人にやさしい" がん治療。今回は、近年最も増加しているがんの一つ、前立腺がん治療の最新情報をご紹介します。

TOPIC 3
前立腺がんの放射線治療は、負担がより少なく、短期間に

前立腺がん、放射線で治せるの?

前立腺がんは、近年、日本で最も増加しているがんの一つとして注目されています。年間に診断される数は9万2千例を超え、部位別のがん罹患数では男性で第1位(いずれも2018年)となっています(出所:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」〈全国がん登録〉)。

前立腺がんの治療法には、「手術療法」「放射線療法」「ホルモン療法(内分泌療法)」など様々な方法があり、これらを単独あるいは組み合わせて治療を行います。

その一つ、「放射線治療」は、治療の侵襲が少なく、手術と同等の治療効果が期待できるとして注目されています。前立腺がんの放射線治療には、体の外から放射線をあてる「外部照射」、前立腺に小さな線源を刺入する「組織内照射」などがあります。

POINT 放射線治療は、手術と同等の治療効果が期待できます POINT 放射線治療は、手術と同等の治療効果が期待できます

「外部照射」「組織内照射」の特徴は?

「外部照射」は、体の外から放射線を正確に照射する治療法で、「強度変調放射線治療」をはじめとするX線治療、「粒子線治療」などがあります。外部照射療法は、ほとんどの場合、通院治療で行われるので費用も抑えられます。

治療期間は、かつては1日1回、週5回の照射で約2カ月間かかっていましたが、最近は4~5週間ほどで終わるようになりました。さらに、腫瘍にピンポイントで多くの放射線をあてる「体幹部定位放射線治療」であれば1~2週間で治療が完遂します。

対する「組織内照射」とは、体の内部から照射する内部照射(小線源治療)の一つです。直径1mm、長さ5mmほどの線源を前立腺内に50〜100個程度埋め込み、内部から前立腺全体に放射線をあてる治療法です。入院が必要になりますが、周辺の臓器への照射量を最小限に抑えられることが利点です。

POINT 前立腺がんの放射線治療には、主に2つの方法があります POINT 前立腺がんの放射線治療には、主に2つの方法があります
外部照射 組織内照射 外部照射 組織内照射

放射線治療の合併症や副作用は?

前立腺は上方に膀胱、後方に直腸があり、前立腺の中は尿道が通っています。ですから前立腺がんの治療では、いずれの治療の場合でも合併症が起こる可能性があります。よく見られるのが「尿もれ」「男性機能障害」などです。これらの合併症があらわれた場合には、主治医に相談してみましょう。

ただし、放射線治療の場合は、臓器が温存されるため、合併症の発生は少ないことがわかっています。

また、かつては放射線治療の副作用として「直腸出血」があげられましたが、最近は治療技術が格段に進歩しているうえ、スペーサー留置(前立腺と直腸の間にゲル状物質を注入する)の導入によって、ほぼ心配する必要はなくなりました。

なお、放射線治療の期間中、日常生活での制限は特にありません。ただし、放射線治療の範囲や方法などによって体調が変化する場合もありますので、あらかじめ担当医に相談してみるといいでしょう。

POINT 臓器が温存されるため、合併症の発生は少ないとされています POINT 臓器が温存されるため、合併症の発生は少ないとされています

負担の少ない
新たな治療があるの?

放射線治療は日々進歩を続けており、どの方法も患者さんにとって、より“やさしい”治療となっています。また、粒子線治療を含む全ての治療が保険適応となっています。

さらに近年、新たな放射線照射装置「MRリニアック」が登場しました。治療中の体内をリアルタイムにMRIで観察することができるので、がん病巣周辺の正常組織を避けたより狭い範囲への照射が可能になると期待されています。

POINT 体内をリアルタイムで観察して行う治療も始まっています POINT 体内をリアルタイムで観察して行う治療も始まっています

放射線照射装置「MRリニアック」

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