齋藤薫の美しい歳の重ね方
女はウエストから歳(とし)をとる。だから太いベルトを一本。トレンドに振り回されてこそ、人は若返る。
「女は、ウエストから歳をとる」と言ったら驚くだろうか。でもそこに“くびれ”がなくなることで、知らない間にエイジングの悪循環が始まっているのだ。ウエスト周りに肉がつき始めると、みんな半ば無意識にゆるっとした服を着始めるようになる。ホックで止めるボトムスを知らず知らず避けるようになる。ウエストをマークするのが怖くなり、そこがウエストであることを忘れてしまう。いや、忘れたふりをするのだ。その結果“くびれ”がなくなって、それが諦めのキッカケを作って、次第にあちこちに諦めを巡らせる。まさしく衰えの連鎖反応。
この“くびれ”、じつは極めて重要で、ウエストがくびれているか否かで、女のカテゴリーが変わってくるほど。年齢に関係なく、また体重に関係なく、恋するひとには“くびれ”が欲しいのだ。
奇しくも今、太いベルトでウエストを絞る装いがトレンド。そこに挑むことで、不思議に苦労なく“くびれ”を作れるはずである。太いベルトを買う。自分のウエストを思い出す。“くびれ”を見つける。その“くびれ”をなかなか実感できないなら、簡単な運動を。クッションを背中に当てて仰向けに寝て、そのクッションを腹筋で潰して10秒間キープ。これを3分間続けるだけ。2週間後には、失われた“くびれ”も蘇(よみがえ)ってくるだろう。こうしてプロポーション作りにはトレンドに多少とも振り回されることが何より大事。そのシーズンのうちにトレンドを全うする、それをテーマに買い物をし、エクササイズをし、そしてオシャレする……そうやって、体を作りつつ、時代の息吹を体で感じつつ、キレイになる。最も効率の良いアンチエイジング。だからまずは、太いベルトを一本買おう。

さいとう・かおる
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。近著の『“一生美人”力』ほか著書多数。Yahoo!ニュース「個人」でコラム執筆中。
