齋藤薫の美しい歳の重ね方
母親を、10歳若返らせる。それが自分自身のアンチエイジングになる日
ある年齢から、自分の母親の老け方が、にわかに気になり始めるはずだ。母親にはいつまでも若くいてほしい。それは家族として、また母親と同じDNAを宿す娘として、それに一番身近にいる“同じ女”としても、切に願うこと。自分自身も“年齢”を感じ始めているからこそ、母親の衰えが目につくようになってきたとも言えるのだ。
そうなるとなおさら、母親に自分を投影してしまう瞬間が増えてくる。だから娘は、自分ばっかり磨いていないで、自分の母親も若く美しく導いてあげるべきなのである。
たとえば一緒に買い物に行って、どこかのテレビの変身コーナーみたいに、母親の改造をプロデュースする。その時、母親が一気に若返っていく時に発するエネルギーが、自分自身にも力強いパワーをくれることに気づくはず。人をキレイにすると、いろんな意味で自分に返ってくる。それが自分の母親ならなおのこと。母親はもちろん、自分の未来も明るくなるような手応えまで含めて、大量の見返りがあるものなのである。
だから、母親が明らかに10歳若く見える服を探して。ちゃんと女らしく見えるのに、歩きやすいヒールのある靴を探して。新しい美しさを発見できるような髪形を探して。できるなら、引き締まった体を作るためのプログラムを作ってあげて。何なら一緒にジムに通い、もしくはトレーニング機器を用意して。
母親のアンチエイジングはひょっとしたら一番幸せで一番効果的かもしれない、自分自身のアンチエイジングとなるのだから。

さいとう・かおる
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。近著の『“一生美人”力』ほか著書多数。Yahoo! ニュース「個人」でコラム執筆中。
