Beauty
2017.12.12

齋藤薫の美しい歳の重ね方
“冷え性”の日本女性ヘ………この冬のテーマは、「体温を上げる」こと!

寒い時期の海外に行って驚くのは、いわゆる携帯用の使い捨てカイロがほとんど存在しないこと。だから海外に住む人へのお土産には、これを山ほど持っていくのが一番喜ばれたりする。ただこれ、日本は何でも揃っていて便利、と言う話ではない。日本は世界有数の“冷え性”の多い国。欧米には“冷え性”と言う概念もないとされる。一説に欧米人は、平均0.5度、日本人より体温が高いとか。筋肉量の違いに加え、熱を生むミトコンドリアの量が多いかららしい。いや本来、コメを食べる日本人は体温も高かったはずで、だから有数の長寿国であるわけだが、この半世紀で平均体温が明らかに下がってしまったという由々しき現実がある。それも食生活の変化に体がついていっていないからとも。

たかが体温と侮ってはいけない。一説には、体温が1度下がると免疫力が30%低下し、病気になりやすくなるとされる。体温が低いと、東洋医学でいう“巡り”が悪くなり、結果老化も早く、基礎代謝も下がるから太りやすくなるらしい。大体が体温が低いと気持ちまで縮こまってしまいがち。ともかく今、体温を上げるのは私たち日本人にとって急務なのだ。大切なのは五感の全てであったかい自分を作ること。今や“あったか素材”が一つのブームになっているけれど、肌当たりはもちろん、目にも温かいことはけっこう重要。コトコトお鍋で何か茹(ゆ)でる音も、なんだか温まりそうなニンニクの匂いも、五感を同時に温めることで心身ともにあったまる。加えてヒートテックで全身を温め、使い捨てカイロで腰まわりを温める。そしてお風呂はゆっくりじっくり。全方位で自分を温める努力をしてほしい。その一方、適度な運動で筋肉をつけ、冬が旬で濃い色の“体を温める食べるもの”を食べ、ストレスをためない。体温そのものを上げる生活習慣だ。ともかくこの冬、体温を上げることをテーマに、五感で自分を温める、あったかい冬を過ごしてほしい。いろんな意味で、若返るために。

さいとう・かおる
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。近著の『“一生美人”力』ほか著書多数。Yahoo!ニュース「個人」でコラム執筆中。