Beauty
2020.11.19

齋藤薫の美しい歳の重ね方
ネガティブが多い人と、ポジティブが多い人、その明暗が今まさに分かれる時?

ネガティブの多い人……そういう言い方がある。会話の中に否定形が多く、物事にも人にもキホン批判的。ところがそういう人は往々にして、自分の中にネガティブが多いことに気づいていない。そういうものの考え方が当たり前になっているからだろう。でもだから、どこかのタイミングでそれに気づいておくべきなのだという提案。

実際、物事には表裏二つの見方があるが、表から見るか、裏から見るか、それがどれだけの違いを生むのか、気づくべきなのだ。例えばだが、どんな人とも上手に付き合える女性を、「分け隔てのない良い人」と見る人がいる一方、「八方美人」と見る人もいる。片や評価、片や批判、この全く逆の反応は逆にそれぞれの人間性を決めてしまう。表も裏も自分に返ってきて、心の中にプラスばかりの人とマイナスばかりの人が出来上がってしまう。結果として幸せな気持ちで生きるか、不幸せな気持ちで生きるか、自らその選択をしていることに他ならない。

“特別な年”はとりわけ前向きな人と後ろ向きな人をはっきり分けた。つまり自粛期間をどう捉えたか? 自分を見直すための意味のある時間と思えたか、逆に全く無駄ないまいましい時間と捉えたかで、これから先も含めた人生に大きな差が出てきてしまう。

ある調査によると、在宅で家族と関係が良くなった人が十数パーセント、悪くなった人は数パーセントと、それも前向きか後ろ向きかの違いがもたらした結果に見えるのだ。

人生の途中で唐突に生まれた在宅時間も、生活をリセットして、生き方を正すために使ったり、自分を整えるために使ったり、余白をもらったことに感謝しながら丁寧に生きた人は、おそらくこれからの人生も前向きに前向きに進めていくことができるのだろう。だから心の中はポジティブでいっぱいになる。でも、逆にこの時間を重たい体で後ろ向きに生きた人は、世の中が動き出しても晴れ晴れした気持ちにはならないはず。そして気がつけば心の中はネガティブでいっぱい。どちらにせよ、自分の時間を前向きに捉えるか後ろ向きに捉えるか、それはまさに生き方そのもの。今こそそれを見直し、正して欲しいのだ。もちろんネガティブのない人へ向けて。

齋藤 薫 さん

さいとう・かおる 女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。『“一生美人”力』ほか著書多数。Yahoo!ニュース「個人」でコラム執筆中。