Beauty
2021.06.20

齋藤薫の美しい歳の重ね方
朝から疲れている人に!ちょっと意外な疲れの正体を知る美容

最近とてもよく聞くのが、「朝から疲れている」という声。起きた時から疲れている。仕事が始まる前から疲れている。ともかく疲れているはずのない早い時間からぐったりと。言い換えればそれは、疲れの原因が肉体的なものだけではないことを示している。

最近は疲れに対し、新しい知見が次々生まれ、その多くが「疲れの根源は、脳の疲れ」というもの。そもそも疲れていると認識させるのは脳であり体ではない、という主張が今大きな注目を浴びているのだ。でなければ、眠っても眠っても疲れが取れない、なんてことは起こりえないわけで。

いや、そもそも「長く寝過ぎると、かえって疲れる」は誰もが体験していること。睡眠時間は長ければいいというわけではなく長く寝過ぎるのは、逆に体に悪いとの説もささやかれてきた。これに関しては、いわゆるサーカディアンリズム(体内時計)が大きく崩れ、自律神経に乱れが生まれるから。じつは今、このコロナ禍による生活習慣の変化も、そうした自律神経の乱れをもたらして、脳疲れを引き起こす。しかもそれが活性酸素を増やして、老化の大きな原因になるという説まで聞こえてきている。

それこそ今は外出もままならず、あまり体を動かしていないのに、朝から疲れているなら、聞いてほしい。じつは疲れている時ほど、運動が必要なのだ。体を動かさないから、疲れてしまう……。長引くコロナ生活を生きるあなたは今、おそらくそんな状態。だから疲れてきたら、ストレッチをする。ずっと座っていないで、何度も小刻みに立ち上がる。もちろんウォーキングができればぜひ。でもそこまでできないから陥る疲れ。だから家の中で何かと体を動かすこと。それだけで、脳の疲れは軽減するということを知って欲しいのだ。

1日歩き回ってクタクタなのに、何だか妙に元気な夜がある。足にマメができて筋肉痛があっても、不思議に清々(すがすが)しい日が。それは体を適度に動かしていた方が脳は元気、心も元気になるからなのだ。もちろん体を酷使してはいけないが、ずっと動かないのは一番いけない。まさに常識の大逆転。コロナが教えてくれた意外な美容である。

齋藤 薫 さん
美容ジャーナリスト/エッセイスト

さいとう・かおる 女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。『“一生美人”力』ほか著書多数。Yahoo!ニュース「個人」でコラム執筆中。