齋藤薫の美しい歳の重ね方
見た目年齢は心が決める……が証明された今、
"若見え"スタイルは、やっぱりやらなければ損なのか?
"若返り"はよくても、"若作り"はいけない……そんな暗黙のルールがある。説明するまでもなくそれは、"年齢よりも若く見せるための服装や化粧をすること"。例えば、娘の服を無理矢理着てしまうようなこと。昭和の頃の服と髪形をそのまま着続けるようなこと。ちょっと痛い、古臭い、暑苦しいなど、散々な言われ方をしてきたものの、ともかく若く見せたい人はいて、だからこの"若作り"と区別するように"若見え"という言葉が生まれたりした。"若見えする服""若見えするメイク"というふうに。ただ言い替えたところで、若見えの手段を見つける難しさは変わらない。
そうこうしているうちに、こんな研究結果が注目されはじめた。若作りすると、若くなる……これはハーバード大学が行った実験で、インテリアも家電も目にするもの耳にするもの全て20年前の環境で1週間生活すると、実験に参加したほとんどの人は体の柔軟性が増し、視力が良くなり、握力も強くなることを実証したという。見た目も明らかに若返ったというのだ。それはこれまで多くの人が、年齢という数字に合わせて、自ら実年齢に意識や見た目を合わせてしまっていた事実を物語るのか? では、実際には逆に、意識年齢を意図的に若く保てば、身体能力も外見もわずか1週間で若くなる……!?
であるならば、思い切って若見えスタイルにトライしてみるのはどうだろう。部屋着で、家の中だけだっていい。若作りで視力が良くなったり、握力が強くなったり、そして見た目に若くなったりするという実験結果があるのだから。結局のところ、見た目年齢は心が決める、それが証明された訳で、ならば、若見えスタイルはやっぱり、やらなければ損、ということだろうか?
(参考文献:『ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方』(エレン・ランガー著)
齋藤 薫 さん
美容ジャーナリスト/エッセイスト

さいとう・かおる 女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。最新刊『“一生美人”力セカンドステージ──63の気づき』(朝日新聞出版)ほか著書多数。
