Recipe
2017.01.18
コウケンテツの“アジアの台所から”
[ブータン]辛いはうまい
(料理:コウケンテツ/撮影:キッチンミノル)
その発想はなかった……。唐辛子をチーズで煮る! という。
ブータンの環境は厳しい。標高は何千メートル級、昼夜の温度差20℃以上。そんな土地で牛の世話や農作業をするとどうなるか? みるみるうちに体力を消耗し、心からこう思う。「もっとカロリーをっ!(ゲーテ風に)」
そんな時にはブータン特有のパラリとした赤米と、このエマダツィをかきこむのに限る。
ブータン料理は世界一辛いと言われる。それは違うね。こんな五臓(ぞう)六腑(ぷ)に染み渡るような奥行のある辛みは味わったことがない。辛いはうまい、うまいは辛い。これがブータン料理の神髄だな、きっと。
エマダツィ
作り方(2人分)
- 大きめの生唐辛子(赤と青)各4~5本は縦2等分に切り、横3等分に切る。マッシュルーム8個は食べやすい大きさに切る。
- 小さい鍋に1、水1/2カップ、サラダ油大さじ4、塩適宜を入れて蓋をして5分ほど煮る。
- プロセスチーズ60gほどを手でちぎり入れて煮て、なじんだらカッテージチーズ40gを加えてさらに煮る。全体がなじんだら塩適宜で味を調える。
[ 注目アイテムの食・番外編 ]
僕の今年の注目株はお米!
お米文化の国を30カ国以上わたり歩いた僕は、世界一おいしい日本のお米に、アジア特有の香りや、さっぱりした味わいのお米の良さをプラスした新しい次世代のお米を作ることができないか、という“野望”を抱いてる。なぜなら、日本の気候が(特に夏の)東南アジアの気候にそっくりになってきているからだ。日本のお米は最高にうまいが、うだるような暑さの夏には、さっぱりとしたアジアのお米に汁をかけて食べたくなる。九州に、アジア野菜専門の農家がいらっしゃって、なぜアジア野菜しか作らないのか理由を聞くと、「おいしいし、今の日本の気候にあってるから」と。アジアに精通していると自負する僕はなるほど、と。それならお米も! と思い立った。興味のある、変わった農家さんや、農大の研究生のみなさまに期待大!
(コウケンテツ)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。2児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。
