Recipe
2017.11.10

コウケンテツの“アジアの台所から”
[香港]その名は咸魚(ハムユイ)

咸魚の代わりにアジの干物で作った炒飯。鶏肉も加えて。(料理:コウケンテツ/撮影:キッチンミノル)

香港島の西にある、上環(ションワン)は乾物街が有名。目玉はなんといっても海味(ホンメイ)。海の幸の乾物の意。とある海味の店主は言う。「いろんな乾物があるけど、ここでは咸魚が一番だな!」

釣り上げた魚を塩漬けで半発酵させ、その後天日干しにしたもので、鉄分・ミネラルも豊富。昔から地元の皆さんの生活を支えてきた食材らしい。実際手にとってみると、独特の発酵臭がする。世界の発酵食材フェチの僕にはたまらない香りだ。

お店の常連の趙さんに教わったのは、咸魚炒飯。簡単でもっともおいしい咸魚料理だという。他には蒸したり、煮たり。塩分が強いので、小さく刻んで調味料代わりに使ったり。ほぅ!これは創作意欲をかきたてられる素材だな。

「昔はつましい食事の代名詞だったけど、最近では肉より高いのよ」と趙さん。少量の油で炒めて旨(うま)みを引き出す。加熱すると例の芳しい香りが緩和される。

必見はご飯の使い方。一晩冷蔵庫に置いたご飯をなんと水洗いし、水気をきる。こうすることでパラリとなり、咸魚の旨みをしっかり吸うのだとか。軽やかでいくらでも食べられる炒飯。日本でなら、干物で代用して作ってみよう。

咸魚(ハムユイ)炒飯の作り方

※アジの干物で代用しましたが、われながら十分においしいと思います。

材料

  • アジの干物(焼く)…1尾
  • 鶏もも肉…80g
  • 一晩置いたご飯…茶碗2杯分
  • 好みの青菜(ターツァイ、小松菜など)…100g
  • 青ネギの小口切り…大さじ2ほど
  • サラダ油…大さじ1

<A>

  • しょう油…大さじ1/2
  • 紹興酒(なければ日本酒)…大さじ1
  • 塩、コショウ…各適宜
  • 片栗粉…小さじ1
  • 砂糖(きび砂糖がおすすめ)…小さじ1/2

作り方

  1. ご飯をさっと洗い、ザルにあげて水気をしっかりきっておく。焼いたアジの干物は身をほぐす。青菜はさっと塩ゆでし、小口切りにしておく。
  2. 鶏肉は刻んで叩いてミンチ状にし、さっと炒める。ボールに入れて<A>を加えて和える。
  3. 2のフライパンをさっと拭き、サラダ油を熱して1のご飯を炒める。2、アジを加えて炒め合わせ、青菜を加えてさらに炒める。ぱらっとしたら青ネギを散らして器に盛る。

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。