Recipe
2018.01.18

コウケンテツの“アジアの台所から”
[ラオス]心も味もHOT!

ラオスで教わった魚の辛いスープ「トムチェオパー」。旬の魚のあらと香味野菜で作る深い味わい。

朝もやが立ち込めるなか、オレンジ色の僧衣をまとい、大きな鉢を抱えて歩く僧侶たちの托鉢の列。その傍(かたわ)らには蒸したもち米、おかずなどの食べ物を喜捨するために正座して待ち受ける敬虔(けいけん)な仏教徒たち。1995年に世界文化遺産に登録された、朝5時の古都ルアンパバーンの日常的な風景だ。

カムダさんの息子さんも出家して3年が経つ。毎朝4時前に起きて薪(まき)をくべ、もち米を蒸すところから彼女の1日が始まる。「蒸したての一番おいしいお米をお坊さんに食べてもらうのよ」。毎朝、家の前で喜捨をし、そのあと息子さんが修行している近くの寺院におかずやスープを2品ほど持っていく。所有欲の否定、そして修行に専念するため、僧侶は料理をすることを戒律で禁じられている。だからこそ彼女のような信者たちが、僧侶を、寺院を、社会を支えているのだ。事実、ラオスには食べ物は皆でシェアするという考え方が根本にあり、尊い行為とされている。

「今日はね、息子の大好きな料理を持っていくの」と、トムチェオパーを教えてくれた。直接、わが子と話はできないけれど、おいしく食べてくれているのを想像しながら心を込めて作るのだそう。

トムチェオパー(魚の辛いスープ)

材料(2~3人分)

  • 旬の魚のあら…2尾分
  • ナンプラー…大さじ1
  • しょうがの薄切り…4枚
  • 砂糖…大さじ1/2
  • レモングラスの葉…5~6本
  • 塩、粗びき黒こしょう…各適宜
  • 舞茸…100g

<A>(香味野菜ソース)

  • 赤玉ねぎ…1個
  • にんにく…2かけ
  • 赤唐辛子(生)…3~4本
  • ミニトマト(湯むきしたもの)…4個
  • 刻んだ青ネギ、香菜

作り方

  1. 魚のあらは熱湯をかけて霜降りをしておく。お湯3カップを沸かし、魚のあら、ナンプラー、砂糖、レモングラスを入れてアクをひきながら、20分ほど煮る。舞茸を加える。塩、粗びき黒こしょうで味を調える。
  2. 香味野菜ソースを作る。薄切りの赤玉ねぎ、にんにく、赤唐辛子はそれぞれ直火で炙り、すり鉢で潰す。1の煮汁をお玉一杯ほど加えて塩、コショウで調味し、トマトを加えて軽く潰す。青ネギと香菜を加えて混ぜる。
  3. 1を器に盛り、2のソースをかける。

(料理:コウケンテツ/撮影:キッチンミノル)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。