Recipe
2018.07.10

コウケンテツの“アジアの台所から”
[中華人民共和国・雲南省大理]救済の味は?

料理名は「大救駕(炒め餌塊)」。餌塊の代わりに豆腐を使用。

その昔。都から逃れてきた皇帝がこの料理を食べた時に発した言葉、「大救駕!」(大いに救われた!)はそのまま料理名になった。

ほお。面白い。究極の料理とは?とよく聞かれるし、自ら考えたりもする。生命の危機に瀕(ひん)し、追っ手から辛くも逃れ、自己やその周りの人々の安全を確保できた。そんな時、ひとはまずごはんを食べるのだろう。そのひと口めの美味(おい)しさたるや!

味を超える味。皇帝はまさしく救済されたような気分になったのかもしれない。これぞ究極の料理なのかな?と想いを馳(は)せる。

この大救駕は雲南省大理の名物料理。雲南省の大理は、確か、この連載2回目の登場だ。大理周辺は気候が温暖で、米や野菜が豊富。この地に暮らす白族(ぺーぞく)は豊富な素材の加工品づくりが上手だ。中でも米の加工品は独特である。

餌塊は大理の特産品。蒸した米を潰して練って加工するともっちりとした独特の食感になる。餌塊を薄切りにし、これまた美味の雲南ハム、野菜とともに炒めると……救われたような究極の味になる!?

今回は豆腐と豚肉で代用したが、よく考えたら韓国のトックがあったな、と。これは迂闊(うかつ)だった。でも豆腐でもうまい!

大救駕(炒めアルカイ)

材料(2人分)

  • 豆腐…1/3丁
  • 豚バラブロック肉…80g
  • イカ(胴の部分)…1/2杯分
  • セロリの茎…1本分
  • ニラ…1/4束
  • 赤唐辛子…5~6本
  • 酒…大さじ3
  • 塩、粗挽き黒胡椒…各適宜
  • しょうゆ…大さじ1
  • サラダ油…大さじ2

作り方

  1. 豆腐は1cm幅に切る。豚バラブロック肉は薄切りにして塩を軽くする。イカの胴は格子状に切り込みを入れ、食べやすい大きさに切る。ニラは4~5cmに切る。
  2. フライパンにサラダ油を熱し、1の豆腐をこんがりと炒めて取り出す。同じフライパンで1の豚バラブロック肉を炒める。肉の色が変わったら、赤唐辛子、適宜に切ったセロリの茎、イカを加えてさっと炒め、酒を加えてアルコール分を飛ばす。
  3. 2に適宜に切ったニラ、しょうゆを加えて混ぜ合わせ、塩で味を調える。器にもって粗挽き黒コショウを散らす。

(料理:コウケンテツ/撮影:キッチンミノル)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。