Recipe
2019.08.04
コウケンテツの“食は人なり 出会いなり”
缶詰ごはんですが、何か?
バゲットに缶詰のオイルサーディンをのせただけのものにサラダにワイン。
これは去年、取材で訪れたパリのご家庭でいただいた質素過ぎるほどの晩ごはんだ。もっと言うと、パリでは、平日はあまり料理を作らないご家庭が多いように感じた。
しかしそれには理由があって……フランスの女性の就業率は85%だと言われていて、多くの方が仕事をされている。フランス語でengagementという言葉があり、「参加すること」という意味らしいが、特に政治・社会参画することの意味合いが強いようだ。主婦の方も積極的に社会活動をされる方が多いから、とにかく忙しい。ましてや、ごはんを作るのは女性の仕事でも義務でもない。
そこで、活躍するのが缶詰だ。パリのスーパーマーケットに行けば、調理済みの缶詰の種類の多さに驚く。味もおいしいし、何より便利だし。
そもそも缶詰とは、一説によると、ナポレオンの呼びかけによって瓶詰めの食料が発明されたのが起源らしい。フランスが缶詰大国なのもなんだか納得。
世界的に見ても東アジアは家庭での家事、育児、料理の面で女性の負担がすごく大きいらしい。夫婦の協力体制がしっかりできており、かつ料理の仕事をしている僕ですら、3人の子育てをしながら毎日きっちりごはんを作ることに対して「もう無理!」と叫びたくなることが多々ある。
どうだろう?シンドイときは無理して手作りのごはんじゃなく、缶詰に頼ってみては?今夜のごはんは缶詰にしてみるとするか。
缶詰ごはん
材料
- お好みの魚の水煮の缶詰…1缶(鯖、鮭、ツナなど)
- 玉ねぎ(みじん切りにして水にさらす)…約大さじ1
- 七味唐辛子やネギなど、好みの薬味…適宜
作り方
- 缶詰の蓋を少し開け、焼き網→缶詰の順にコンロに乗せて、弱めの中火にかける。
- 缶詰のなかがふつふつと鳴り出したら、火傷に気をつけながら火からおろして、テーブルへ。玉ねぎと好みの薬味を散らす。
※このままでも、ごはんにのせても、肴にしても合う。
(料理:コウケンテツ/撮影:在本彌生)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。
