コウケンテツの“食は人なり 出会いなり”
赤浜ロックンロール
牡蠣のすまし汁
ひょっこりひょうたん島”が浮かぶ美しい海、岩手県は大槌町の赤浜。毎年、この街に三井製糖の有志のみなさんとボランティアイベントで通わせていただいております。今年もお邪魔すれば、わたしは8年目かな?
大槌湾のある三陸沖は津軽暖流、親潮、黒潮の三つの海流がぶつかる、まさに海流の交流点。世界的に見ても美味しく豊富な魚種が集まる海なのだ。
ドキュメンタリー映画『赤浜ロックンロール』の主人公、漁師の阿部力(つとむ)さんはそんな海で生まれ育った生粋の赤浜っ子。去年の秋、阿部さんと一献傾けるという嬉しい機会をいただいた。その日もいつも通り漁を終え、お疲れの中ご夫婦でふらりと待ち合わせのお店にいらしたその雰囲気は、まさに映画のイメージ通り。
地元赤浜に対する愛、漁師としてのプライド、楽しさ。復興、そして未来のこと……。実直で飾り気のないストレートな言葉ひとつひとつに実感と魂が宿っている。だからこそ彼の想いがダイレクトに伝わる。
「剛毅木訥は仁に近し」の言葉を地で行くような熱い阿部さん。地元の素材の良さや、おいしい食べ方のアドバイスもたくさんいただいた。
「牡蠣は生もうまいけど、多いのはすまし汁かな」。なに!?漁師さんはすまし汁にするの?? 帰宅後早速作ってみた。うまい! コツは「余計なことは何もせん」(阿部さん談)こと。
自然と共生していく道を選び、歩まれている阿部さん。世界中の人に感謝を伝えたい!と、毎年夏開催される「おおつちありがとうロックフェスティバル」の実行委員のメンバーでもある。かっこ良すぎるぜ。阿部さん、夏にまたお会いしましょう!
牡蠣のすまし汁
<材料>(2人分)
- 牡蠣…8個
- 昆布水(昆布適宜と水)…3・1/2カップ
- 酒…適宜
- 豆腐…1/3丁
- 万能ネギ(小口切り)…適宜
- 塩、しょう油、片栗粉…各適宜
<作り方>
- 牡蠣は片栗粉を手でまぶしてから、揉み洗いしてザルにあげる。
- 昆布水、酒、塩(小さじ1)を鍋に入れてひと煮たちさせたら、1の牡蠣を加えて3〜4分ほど煮る。
- しょう油で味を調えて器に盛り、万能ネギをちらす。
(料理:コウケンテツ/撮影:在本彌生)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。
