コウケンテツの“食は人なり 出会いなり”
幸せを包む
スープ餃子「マンドゥック」。キムチの汁が隠し味。スープには煮干しを使う。
韓国では「쌈(サム)」の料理がとても多い。「包む」と言う意味だが、「福を包む」という意味も込められ、縁起が良いとされている。
焼肉屋さんでサンチュを注文し、お肉を巻いて召し上がる方も多いと思うけど、まさにその食べ方の最たるもの。
子どもの頃の我が家の食卓は「쌈(サム)」の料理で溢(あふ)れていた。彩り豊かなナムル、キムチなどの野菜の常備菜。焼肉、焼魚などメインのおかずをごはんと一緒にいろんな葉野菜で包んで食べる。食感と味のハーモニーが楽しく、文字通り口内が幸福に満たされる気がしたものだ。
いろんな包む料理がある中、僕が大好きなのがこの「マンドゥック」。韓国風スープ餃子。餡には刻んだねぎ、干し椎茸、キムチ、豆腐などなど。豆もやしやニラなどを加える人も多く、いわゆるベーシックな餃子よりも具沢山。これを“お金の形”に包んで茹でる。金運もUPってことでさらに縁起が良い食べものらしい。それにしてもこれ、お金の形なの?
福岡のある餃子屋さんにその答えがありました。古代中国のお金のオブジェが飾られていて、それが本当にそっくり!
うちの子どもたちも、それこそ2〜3歳の頃からおかずをサムして食べるのが大好き。野菜嫌いなはずなのに、こうやって食べると不思議といっぱい野菜を食べてくれる、魔法の食べ方なのだ。
ただ、「マンドゥック」よりもベーシックな焼き餃子の方が好物らしい。だけど、いつかこの味がわかってくれる時がくればなぁと……。そして金運にも恵まれ(笑)、幸せに包まれた未来が待っていますように!
マンドゥック
<材料>(2人分)
- 餃子の皮…15枚
- 煮干しだし…3カップ
- しょうゆ、みりん…各小さじ2
- 塩…適宜
- 仕上げ用の三つ葉、赤唐辛子…各適宜
<たね>
- 豚挽き肉…80g
- 白菜キムチのみじん切り…50g
- 長ねぎのみじん切り…5cm
- 木綿豆腐…50g
- 干ししいたけ(水でもどす)…2枚
- 三つ葉…4〜5本
- ごま油、白いりごま、しょうゆ、酒…各大さじ1/2
<作り方>
- <たね>の材料の、しいたけは軸を切り、みじん切りにする。三つ葉はみじん切りにする。キムチは汁気をしぼる。豆腐はペーパーで包んで水気をきる。
- ボールに<たね>の材料を全部入れ、粘りが出るまで練り混ぜる。
- 餃子の皮に2の<たね>をのせ、皮の周囲に水を塗って半分にとじ、両端を重ねて包む。
- 鍋に煮干しだしを煮立て、しょうゆ、みりん、赤唐辛子、塩小さじ1/2を加える。3の餃子を加えて5分ほど煮る。塩で味をととのえて器に盛り、三つ葉を添える。
(料理:コウケンテツ/撮影:在本彌生)

コウケンテツ
大阪府出身。テレビ、雑誌、講演会など多方面で活躍中。3児の父でもあり、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に尽力。
