コウケンテツの“食は人なり 出会いなり”
ベルリン、20歳の大学生の今

旧東ドイツ時代の集合住宅、「プラッテンバウ」はベルリンの壁崩壊後、入居者の減少と高齢化に悩まされていたという。しかし、リフォームによって明るくお洒落(しゃれ)な内装に変わったのと、家賃の安さにひかれ、若い世代の入居が増えているらしい。
ベルリンの大学で社会教育学を学び、ソーシャルワーカーを目指しているノラさんもそんなひとり。60平米で家賃はなんと9万円!!まじ!? 同郷の幼なじみとシェアしているのでその半額負担で住んでいる。
「建物は古いけどリフォームされているから、新築同様よ」。白ベースのシンプルでモダンな内装。大きな窓からは明るくやわらかな光が差し込む。
かなりうらやましく思えるが、実は彼女は実家からの仕送りなしで自力で生活している。それを可能にしているのが、ドイツの大学の制度。ノラさんが通う国立大学は学費が無料(様々なケースがあるが、無料、もしくは低額で抑えられていることが多いという:ケンテツ調べ)なのだ。
でも家賃と生活費のために、青少年局でパートタイムの仕事をしている。「子どもを守るための危機対策チーム」に所属し、子どもを保護する活動に取り組んでいるそうだ。
20歳ながらしっかり者のノラさん。楽しみは、たまに行くクラブで思いっきり踊ることと、お料理。ベルリンに来て覚えたというチーズと生クリームのパスタを教えてくれた。さわやかなハーブとブルーチーズとのバランスが最高!生活、仕事、趣味、それぞれのバランスの取り方が絶妙な「今のドイツの若者」らしいハイブリッドなお料理。ノラさん、素敵な未来が待っているよ、きっと!
ドイツ、20歳の大学生のオリジナルパスタ
「ハーブ&クリームパスタ」
<材料>(2~3人分)
- 好みのショートパスタ…約200g
- ズッキーニ…1/2本
- 紫玉ねぎ…1/2個
- 鶏ささみ…2本
- ミックスリーフ(冷水につけておく)…1袋
- レモン…1個
- 塩、粗挽き黒こしょう…各適宜
- オリーブオイル…適宜
- ピンクペッパー…適宜(あれば。不使用でもOK)
- 生クリーム…1カップ
- 好みのブルーチーズ…50g
- エルブ・ド・プロバンス(タイムやローズマリー、バジルなど好みのハーブでもOK。その際はみじん切りにする)…大さじ1ほど
※エルブ・ド・プロバンス
南フランス・プロバンス地方のハーブミックス(エルブはハーブの仏語)。タイム、ローズマリー、セージ、バジルなどをミックスしたもので、ヨーロッパでは一般的な香辛料。肉や魚介のソテーや煮込み料理によく合う。
<作り方>
- ショートパスタは2リットルのお湯に大さじ1の塩を加えて、表示通りの時間でゆでて、ざるに上げておく。
- ズッキーニと紫玉ねぎは各1〜2cm長さのざく切りにする。鶏ささみはやや小さめの食べやすい大きさに切り、塩とエルブ・ド・プロバンスをまぶしておく。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、2のズッキーニと紫玉ねぎを入れて、さっと炒めて取り出し、続けて鶏ささみを炒めて取り出しておく。
- さらに続けて3のフライパンに、生クリーム、ブルーチーズを加えてトロミがつくまで中弱火で煮る。レモンを適宜絞り入れ、塩で味を調える。
- 器に1のパスタを盛り、3の炒めた野菜と鶏のささみをのせる。4のソースをまわしかけ、ミックスリーフをのせる。オリーブオイル、粗挽き黒こしょう、ピンクペッパー(あれば)を散らし、レモンの皮はすりおろして散らす。全体をよく混ぜながら食べる。
(料理・文:コウケンテツ/撮影:在本彌生)
コウケンテツ さん

コウ・ケンテツ 3児の父親として子育て、食育にも尽力。You TubeでKoh Kentetsu Kitchen(料理研究家コウケンテツ公式チャンネル)を開設中。
