Life Style
2020.07.15

「丸ごと冷凍」で、夏野菜を味わい尽くす!

「旬の野菜をたくさん食べたい!」と買い込んでも、食べ切る前にしなびさせてしまった経験はありませんか?そんなときの予防策となるのが「丸ごと冷凍」保存。手をかけなくても野菜が長もちするうえ、生野菜とは違う味わいや食感に出会えます!

(撮影:sono(bean)/構成・取材:酒井亜希子(スタッフ・オン)/監修:沼津りえ)

教えてくださったのは…

沼津 りえ さん
料理家・管理栄養士

ぬまづ・りえ 料理家・管理栄養士。東京都杉並区の料理教室「cook会」主宰。著書『食材保存大全』(主婦の友社)では野菜をはじめ果物、魚介、肉など全166種類の食材の簡単な保存方法を解説。

新鮮なうちに冷凍すれば
おいしさと栄養を閉じ込められます

「野菜をおいしく冷凍保存するには、下処理などのルールが多く、難しいと思っていませんか? 今回提案するのは、皮もむかずヘタも取らず“丸ごと”冷凍する保存方法。旬のうまみや栄養価をそのまま閉じ込められます。冷凍すると野菜の細胞内の水分が膨張して組織が壊れるので、火の通りが早く、味もしみ込みやすくなります。冷凍すると生とは違う食感になりますが、それを逆手にとると、おいしさのバリエーションも広がります。まとめ買いをしてもムダにしない、手軽な野菜の冷凍保存を、ぜひ!」(沼津さん)

「丸ごと冷凍野菜」の基本ルール

  • 皮むきもカットも不要。汚れをふいて丸ごとポリ袋に入れ、できるだけ早く冷凍庫へ
  • 冷凍庫から出したらすぐに調理する
  • 再冷凍は食感と風味が悪くなるので避ける
  • 冷凍保存期間は原則として約1か月

※一度に使い切れない大きな野菜は向かない
※葉野菜は洗って水気をよくふいてから冷凍する

トマト
うまみが凝縮!皮も簡単にむける

トマトは冷凍すると酸味がやわらぎ、うまみが際立ちます。煮込みやソース作りに活用すれば短時間でまろやかに。皮をむき、解凍を兼ねてだし汁や「はちみつ&ビネガー」に漬けておくと、味がしっかりしみ込み、夏にはうれしい冷たい一品になります。また、皮ごとすりおろしてしょうゆと合わせて、“トマトポン酢”にすれば餃子などとも好相性。

ポイント

  • 冷凍トマトを水に30秒~1分つけると、手で皮がむける。包丁も通りやすくなる
  • 完熟トマトはヘタをとって押しつぶしてから冷凍すると、トマトソースも短時間で作れる
調理前に十文字の切れ目を入れるとより簡単にむける!

活用レシピ
冷やしトマトおでん

材料(1人分)

  • 冷凍トマト…1個
  • 塩…ひとつまみ
  • かつおぶし…2~3g
  • しょうゆ…少々
  • 水…大さじ1

作り方

  1. 塩とかつおぶし、しょうゆを水に入れ、漬け汁をつくる。
  2. 冷凍トマトを水に30秒ほどつけて皮をむき、丸ごと1に入れる。
  3. 冷蔵庫で4~5時間漬け込んだら好みの大きさにカットして器に盛り、大葉を添える。

ピーマン
香りはしっかり、苦みはやわらぎマイルドな味に

食感がやわらかくなって調味料がからみやすく、ほかの食材とも合わせやすい冷凍ピーマン。炒め物にすると水分が飛んで、味わいが凝縮します。短時間で火が通るので、朝食やお弁当のおかずに重宝。生では捨ててしまうことが多い「種」を使った、冷凍ならではの調理法も。火を通すとふわふわになる食感を生かして、オムレツに混ぜると、風味よく仕上がります。

ポイント

  • 調理前に30秒ほど水に浮かべておくと、包丁でサクッと切れる
  • 冷凍だと種とわたが取り出しやすい。お尻側から包丁を縦に入れ、ヘタを避けて切り落とすとひとまとまりに

活用レシピ
ピーマンとベーコンの炒めもの

ピーマンが苦手な子どもも食べやすい風味に!

材料(作りやすい分量)

  • 冷凍ピーマン…3個
  • スライスベーコン…2枚
  • オリーブオイル・塩・こしょう…各適量

作り方

  1. スライスベーコンを約2cm幅に切り、オリーブオイルを熱したフライパンで脂が出るまで炒める。
  2. 冷凍ピーマンを水に30秒ほどつけてから、ヘタのないお尻側から縦に2等分し、横方向に1~2cm幅に切る。
  3. 1のフライパンに2のピーマンを加えて炒め、塩・こしょうで味を調える。好みで塩・こしょうの替わりに、しょうゆを垂らしてもOK。ピーマンに火が通ったら器に盛る。

きゅうり
爽やかな風味がドリンクや酢の物に合う

解凍するとすぐに水分が出てくる冷凍きゅうりは、逆にその水気を生かすのがポイント。すりおろしてポン酢やドレッシングに混ぜたり、冷しゃぶにトッピングしたり、酢の物や和え物に加えるのがおすすめです。炭酸水と合わせれば、色鮮やかなドリンクにもなります。きゅうりの爽やかな香りが泡とともに立ち上り、後味もスッキリ!

ポイント

  • 冷凍庫から出したら水分が出ないうちに手早く調理
  • キッチンペーパーにくるむと手が冷たくならずすりおろしやすい

活用レシピ
デトックスきゅうりウォーター

カリウムたっぷりでむくみ予防に!

材料(1人分)

  • 冷凍きゅうり(中サイズ)…1/2本
  • 炭酸水…150ml
  • 氷…適量
  • レモン・ミント・はちみつなど…適宜

作り方

  1. 冷凍きゅうりをすりおろす。
  2. 1をグラスに入れ、氷を入れてから炭酸水を注いだらできあがり。好みでミントやレモン、はちみつなどを加えても。

なす
油いらずでヘルシーに炒められる! 時短にも

油でじっくり炒めると、しっとり仕上がる生のなすに対して、冷凍なすは水分を蒸発させながらしんなりと火が通せるので、油を使わず、さっぱりと仕上がります。煮崩れしにくいのも特徴で、生から煮るとトロトロになるカレーなどの煮込み料理でも、冷凍なすなら食感が残って新鮮!浅漬けやみそ汁にも使えます。ラップにくるんで電子レンジで加熱し、蒸しなすにしても。

ポイント

  • 水に30秒~1分つけると切りやすく、なすのみずみずしさや香りも残る
  • アク抜きは不要
  • 油をひかずに炒められる

活用レシピ
なすとひき肉のフライパンカレー

材料(4人分)

  • 冷凍なす…2本
  • 冷凍たまねぎ…1個
  • 合い挽き肉…300g
  • 水…1カップ(200ml)
  • カレールー…2かけ

作り方

  1. 冷凍たまねぎは皮をむいてから水に1分ほどつけ、繊維を断ち切るように横方向の半月薄切りにする。
  2. 油を引かずに熱したフライパンに①を入れる。中火で水気を飛ばしながら炒め、フライパンにつく焦げをこそげ取るように混ぜると、5分程度であめ色になる。
  3. 合い挽き肉を加え、色が変わるまで炒めたら、1~2cm幅の半月切りにした冷凍なすを加える。
  4. なすがしんなりしたら水を注いでひと煮立ちさせ、カレールーを加えて溶けたら完成。
玉ねぎも冷凍を使用!目にしみない

とうもろこし
鮮度をキープして甘みもうまみも逃さない!

野菜の中でも特に、収穫直後から味や栄養価が急速に失なわれていくとうもろこし。すぐに食べないのであれば冷凍保存の一択! 甘みをキープできます。皮をむいてシンプルに蒸すほか、丸ごとお米と一緒に炊くと、芯から出たうまみがごはんにしみ込みます。

ポイント

  • 皮付きのまま冷凍庫へ
  • 調理時に皮をむいて水でサッと洗い、丸ごと調理する

活用レシピ
甘みもしっかり! とうもろこしごはん

材料(作りやすい分量)

  • 冷凍とうもろこし…1本
  • 白米…2合(360ml)※土鍋や鍋で炊く場合も、水加減は炊飯器と同様
  • 水…約400ml(通常の水加減)

作り方

  1. 白米と水を炊飯器や鍋にセットし、皮をむいた冷凍とうもろこしを丸ごと入れて炊く。栄養豊富なひげ根を短く切って一緒に入れてもよい。
  2. 炊き上がったらとうもろこしを取り出して粗熱をとって、実を根元からそぐ。箸の先などで縦に一列実をそいでから、スプーンの縁を使ってそいでいくと簡単。
  3. 2を鍋に戻して混ぜる。
実が付いたまま入れる!