Life Style
2020.11.19

あわただしい朝にも楽しめる
焼きたて“おうちパン”を朝食に!

あわただしい朝食前に焼けるほど手軽に楽しめる“おうちパン”を提案しているのは、パン講師・吉永麻衣子さん。ご自身の経験から「家族と自分のために安全安心な材料で、できるだけ簡単においしいパンを」という思いを込めて、編み出されたレシピです。手作りのパンで、気持ちのよい一日のスタートを!

(撮影/sono(bean)/構成・取材:島田七瀬・酒井亜希子(スタッフ・オン)/監修:吉永麻衣子)

教えてくださったのは…

吉永 麻衣子 さん

よしなが・まいこ パン講師・料理家。2009年より自宅でパン教室をスタート。“忙しいママも毎日焼けるパン”が評判に。現在はレシピ開発やコラムの執筆など幅広く活動。『はじめてでも失敗しない絶対おいしい! おうちパン教室』(主婦の友社)など著書多数。

パン作りは、“頑張らなくても”続けられる!

「以前は私も手間と時間をかけてパンを焼いていました。でも出産後、泣いている子供を待たせながら生地をこねていたとき、『私はなんのためにパンを焼いているんだろう』とハッとして……。その後、子供が3人に増えるまでに材料や工程を簡略化してたどり着いたのが、形は少々不格好でもおいしくて、ごはんを炊くような感覚で焼ける“おうちパン”です。今回紹介するのは、その中でも簡単な、わが家の定番“ドデカフォカッチャ”。トースターの中が大きなパンでいっぱいになる様子から命名しました。食パンよりモチモチした食感で、通常のフォカッチャより材料も工程もシンプル。そのまま食べるのはもちろん、具材をのせたりはさんだりしてもおいしく、毎朝飽きないパンです」(吉永さん)

夜に仕込んで、翌朝に焼く!“ドデカフォカッチャ”

「夜」
生地作りは5分!材料を計量して混ぜ、冷蔵庫へ

ドデカフォカッチャ生地の材料

  • 強力粉…180g
  • 塩…2g
  • インスタントドライイースト…2g
  • 水…150g

作り方

  1. 保存容器をキッチンスケールにのせた状態で、強力粉、塩、インスタントドライイーストを計量しながら、順に入れる。保存容器は800ml程度の容量で縦長のものを使うと、翌朝、成形しやすい。
  2. 1の粉類をスプーンで簡単に混ぜたら、水の8割程度を入れて、生地の状態が変わらなくなるまで、手早く全体を混ぜる。
  3. 残りの2割の水を、容器の角など粉がたまっているところに加えてさらに混ぜる。容器を底側から見て、生地が粉状に残っていなければ完了。

    Point

    「生地を混ぜる目安は2~3分程度」

  4. 生地の表面をスプーンで平らにならし、ふたをしめて冷蔵庫で8時間以上寝かせる。

    Point

    「生地を寝かせている間にもグルテンがつくられてモチモチした食感に。風味も増します。翌朝に焼かない場合は、1日に1回、水でぬらしたスプーンでかき混ぜてガスを抜けば5日間まで冷蔵保存可能。ふくらんだまま放置すると味が落ちるので要注意」

「朝」
冷蔵庫から出して成形 15分焼いて食卓へ!

作り方

  1. 生地が1.5~2倍くらいにふくらんでいたら発酵完了。保存容器に入れたまま強力粉(分量外)を、生地の表面全体にたっぷり振りかける。
  2. 容器から生地が離れやすくするため、容器と生地の間にナイフやゴムベラなどを差し込んで作ったわずかなすき間に、1の強力粉を落とし入れる。生地をつぶさないように要注意。
  3. アルミホイルの上に保存容器ごとひっくり返し、生地が自然に落ちてくるのを30秒ほど待つ。
  4. 容器をゆっくり上に持ち上げ、生地の短いほうの端を真ん中に折り込み、三つ折りの状態に。平らになるよう優しく押さえ、10×15cm程度に整える。

    Point

    「通常より柔らかい生地なので扱いにくいかもしれませんが、きれいに折れなくても大丈夫! 生地をつぶしてしまったら、室温に20分ほど置くとふんわりします」

  5. トッピングに、オリーブオイル(分量外)をかけたら、指でまんべんなくくぼみをつけ、岩塩やハーブソルト(分量外)を振りかける。
  6. 下敷きのアルミホイルごと天板にのせて、予熱なし、1200Wのオーブントースターで15分焼いて完成。

    完成!焼けたら、2~2.5cmの厚さに切って8枚分程度に。食べ切らない場合は、ビニール袋に入れて通常のパンと同様に保存を。

    Point

    「オーブントースターは機種ごとに火の当たり方が異なるので調整を。初回は途中で確認し、焦げそうな場合はアルミホイルをかぶせて。火加減を調整できないトースターの場合も同様に」

オーブントースター以外でも焼ける!

魚焼きグリル…
下敷きのアルミホイルごとグリルに入れ、予熱なし、弱火で5分焼いたら焦げないようにアルミホイルを上からかぶせ、さらに13分焼く。生地を少し平たく成形するとよい。

フライパン…
予熱なし、下敷きのアルミホイルごとフライパンに入れ、ふたをして弱火で10分焼いたら裏返し、またふたをしてさらに10分焼く。

オーブン…
下敷きのアルミホイルごと天板にのせて、予熱あり、200℃で20分焼く。

※生地は1回で使い切るのがおすすめ。

“ドデカフォカッチャ”の生地と家にある食材でアレンジ!

上記の作り方「朝」の3でアルミホイルに生地を落とした後から、生地の形を変えてアレンジ。さまざまなシーンで楽しめるパンに!

のせる

“食事パン”に!サバ味噌(みそ)缶とかいわれ大根のピザ

生地の裏側に両手を左右から入れて少し広げ、厚さ5~7mm程度に整える。生地にまんべんなくフォークを刺して細かい穴を開け、1200Wのトースターで7~8分素焼きする。サバ味噌缶の身と、かいわれ大根を円形に広げて中央にくぼみを作り、卵を割り落とす。マヨネーズをまんべんなくかけて、さらに7~8分焼き、焦げ目がついたら完成。

こんな食材でも…

「生地にケチャップを塗ってピザチーズをかければ、ピザに変身! 冷蔵庫に少しずつ残っているハムやソーセージはミックスして。水気の少ない具材なら、生地に直接のせて15分程度で焼けます」

ねじる

“おやつパン”に!りんごバターのねじねじパン(3個)

りんごと素焼き無塩のミックスナッツは粗みじん切り、バター30gほどは7mm角のさいの目切りに。生地を縦長に置いて上下2等分に切り、片方の生地にりんご、ナッツ、バターを散らす。その上にもう片方の生地を裏返してかぶせる。横方向の3等分に細長く切り分けて、それぞれねじる。砂糖を振りかけて1200Wで13分焼く。

こんな食材でも…

「柿や、ダイス状に切って電子レンジで加熱したさつまいもも好相性。バターの代わりにクリームチーズを使うと濃厚に。チョコチップもねじりやすいです。コーンなど細かい形状の食材、ツナのようなペースト状の食材で“食事パン”にしてもOK」

巻く

“残りおかず活用パン”に!唐揚げロール(6個)

生地を縦長に置き、マヨネーズをかけた上にスライスオニオンを広げる。生地のいちばん手前に唐揚げ4~5個を横一列に並べ、それを軸にして生地をくるくると巻いていく。棒状になった生地を6等分の輪切りにし、断面を上にして丸く形を整え、天板に置く。溶けるチーズをのせて1200Wで13分焼き、仕上げにパセリを散らせる。

こんな食材でも…

「形のあるお惣菜(そうざい)はこの形状で。コロッケや餃子(ぎょうざ)を丸ごと包んでスライスすれば、ボリューム感のある“食事パン”に。きのこや千切りキャベツと一緒に包むのもおすすめです。シナモンシュガーとバターを巻けばシナモンロールに!」