「命よりも大切な存在」
篠原涼子 さん(女優)
(撮影:ミズカイケイコ/スタイリスト:黒澤彰乃/ヘアメイク:岡野瑞穂/インタビュアー:木村由理江)
いつも颯爽(さっそう)とカッコいい篠原涼子さんが、10月23日スタートのフジテレビ月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』に主演する。女優、妻、母の3役をこなす素顔に触れたくて10の質問。
Q1 主演ドラマ『民衆の敵』とは?
私が演じる智子は、フリーターの夫と息子との生活を支えるためにパート仕事に頑張っている主婦です。会社とぶつかってクビになってしまうような熱血女性。その智子が、当初は高い報酬目当てに市議選に立候補。しかしそこで自分の利益しか考えない人たちとぶつかり、市民の不満に寄り添い、社会問題に奮闘していくというお話です。最近、政治家に関するニュースが色々話題になりましたが、嘘なく頑張る智子の姿に共感してもらいたいし、政治家が見て“こうでなきゃ”と感じてもらえるドラマになったら嬉(うれ)しいです。
子どもを幸せにしたい、というのが智子のエネルギー源ですが、私自身も自分の背中を子どもに見てもらいたいという思いで仕事を続けさせて頂いているので、目線は一緒だな、と思いながら演じています。
Q2 女優という仕事の醍醐味(だいごみ)はどんなところ?
いろんな役になりきれるところですね。16歳でデビューし、お芝居を始めたのは20歳から。27歳の時に蜷川幸雄さんの舞台『ハムレット』でオフィーリアを演じ、自分はお芝居を志そうと決めたことがとても大きかった。そしていつも現場が楽しいことが一番大切と考えています。今回も主役だからといって一人で頑張らず、ライバル役の高橋一生さんや保育園のママ友役の石田ゆり子さんはじめ、みんなと一緒に頑張ることでチームワークを育てられたらと思っています。
Q3 仕事とプライベートの切り替えは上手?
切り替えは上手だと思います。玄関を開けたら子どもたちがわーっと来ますから、いつもそこでテンションが切り替わります。家族との時間を最優先したいので、できるだけ家には仕事の宿題は持ち帰らないようにしています。
Q4 好きな家事は何?
料理ですね。だいたい何でも作りますよ。主人と子どもたちに「今日、何を食べたい?」と聞いて別々の料理を言われても、ちゃんとリクエストに応えます。つい最近なら、定番のオムライスとか納豆チャーハン、夫には麻婆豆腐と鶏の南蛮漬けとか。手際はいいほうだと思います。せっかちなので、時間をかけるのは嫌いなんです。
Q5 仕事を離れて好きな時間は?
ひとつは、子どもと一緒にお風呂に入ったり寝る前に本を読んだりする時間です。その日あったことや悩み相談などいろんな会話ができて、成長も感じられるから、すごく楽しいですね。子育てで一番大事にしているスキンシップも、そこでしっかりとれます。もうひとつは、子どもが寝静まった後に主人と一緒に映画を観(み)る時間。最近観たのは『ラ・ラ・ランド』。とても面白かったです。以前は2本くらい立て続けに観ていましたけど、最近は1本がせいぜいです。忙しいから仕方がないけど、ちょっと寂しいですね。どちらも私にとっては至福の時です。
Q6 好きな場所は?
温泉(笑)。休みができたらよく家族で行く宿があるんですよ。緑がいっぱいで空気が澄んでいて、目の保養にもなるし、精神的にも安定できる気がします。もっとも最近は、休みができても子どもの用事があって行けないことがほとんどなんですね。
Q7 落ち込んだ時はどうしますか?
落ち込んでいても寝られる方なので、まず寝ちゃいます(笑)。一度寝て元気になると、なんであんなことを考えたんだろう、と気持ちも切り替えられます。子どもの頃からそうでしたね。友達や父親と喧嘩(けんか)してカーッとすると、だんだん疲れて眠くなるんです。で、起きると「なんで喧嘩したんだっけ?」と。喧嘩ですか? 主人とはまだ一度も喧嘩をしてないですね。でも子どもたちはよく叱(しか)ります。兄弟喧嘩をして意地を張って謝らない時とか親に暴言を吐いた時とか。ちょっと芝居を打って、すごく怖い感じで怒ったりもします。あとで寝顔を見ながら、ごめんね、明日は優しくなるからねって反省する、というのを、毎日のように繰り返してますね(笑)。
Q8 スキンケアでこだわっていることは?
基礎化粧品をたっぷり塗ること。仕事が終わったらすぐにメイクを落とすこと。あとは水分補給です。
Q9 必ずバッグに入っているものは?
鏡、ニキビができた時のためのニキビジェル、サプリメント。あとは台本かな。
Q10 家族とは何ですか?
う~ん……。自分の命よりも大切な存在、ですかね。次回までにもっと考えておきます(笑)。
しのはらりょうこ
1973年8月13日生まれ。群馬県桐生市出身。 90年、東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー。94 年、「愛しさとせつなさと心強さと」が大ヒットし、日本レコード大賞優秀賞を受賞、NHK「紅白歌合戦」にも出場。2001年、蜷川幸雄氏演出の『ハムレット』で舞台初出演。
その後、ドラマ『アンフェア』『ラスト・シンデレラ』『オトナ女子』など多くのヒット作に出演。主演ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系・毎週月曜21時~)が10月23日よりスタート。
インタビュー後記
気取りなく率直な口調と、これまでのキャリアからは予想していなかった愛らしい雰囲気に、こちらの緊張感がス~っとほどけた。女優以外になりたかった職業は? と訊くと、「幼稚園の先生かヘアメイクさん」と即答。“理想の上司”ランキングの常連で、同性からの圧倒的な支持を得ている篠原さん。役柄だけでなくその人柄が伝わって、多くの女性の共感を呼んでいるのだと再確認した。
