Life Style
2021.04.26

「聴いていただくことで演奏者が受け取るパワーの尊さを実感する日々です」
宮本 笑里 さん(ヴァイオリニスト)

(撮影:宮本直孝/ヘアメイク:福島加奈子/文:宮本恵理子)※撮影時のみマスクを外しています

この春、娘が小学校に入学して、やることがたくさん増えましたけれど、私も一緒に新たなスタートです」と笑顔で語る笑里さん。コロナ禍のもとでも前向きにしなやかに演奏活動を続ける笑里さんに10の質問。

Q1 新作「ララミディア」は?

今夏に開催される「Sony presents DinoScience 恐竜科学博〜ララミディア大陸の恐竜物語〜2021@YOKOHAMA」の公式テーマ曲として、ギタリストのDAITAさんとコラボレーションした作品です。DAITAさんが作ってくださったのは、まるで恐竜が目の前で歩いているかのような臨場感溢(あふ)れる世界観。力強い生命力をヴァイオリンとロックギターのセッションで表現する情熱的な音色を味わってください。 

Q2 笑里さんにとってヴァイオリンとは?

私の「分身」。私自身を言葉以上に表現してくれる、なくてはならない存在です。もともと話が得意なタイプではなかった私にとってヴァイオリンは、7歳で弾き始めた頃からずっとそばに寄り添ってくれる存在でした。ちなみに、ヴァイオリンを始めたきっかけは、たまたま近所にあった音楽教室の中で、一番優しそうな先生の専科だったから。今思えば、それが運命の始まりでした。

Q3 5月、6月とビルボードライブツアーを予定!

はい、オリジナル曲を入れたプログラムのライブツアーです。コロナ禍のなかですから予断を許しませんが、聴いてくださるかたがたと同じ空気に包まれて奏でられるのは、演奏者にとってはとても幸せなことです。

この1年ほどは生の音楽を直接届けられる機会を失い、〝聴いていただくことで、演奏者自身が受け取るパワー〟の尊さを実感する日々を過ごしていました。一方で、SNSなど新しい発信を通じて、小さいお子さんやお年寄りといった、コンサート会場にはなかなか来られない方々にも音楽を楽しんでもらえるという手応えも感じられました。より一層、深く広く届けられるよう、ヴァイオリンを奏でたいと思います。

Q4 日常でクラシック音楽を楽しむヒントを

クラシック音楽というと、「盛装をして真面目な顔で静かに聴かないといけない」と思われがちですが、本場のヨーロッパではもっとカジュアルに日常に溶け込んでいます。例えば、家での食事の時間のBGMに好みのクラシック音楽を流しておく。「家で聴いたことがある」というだけで親近感が湧く曲が増えると思います。私自身も演奏者として、もっと親しみやすい空気感でヴァイオリンの音色を届けられるように、いつも心がけています。

Q5 リフレッシュになる楽しみは?

子どもを学校に送った後に、コーヒーを飲みながら音楽を聴く時間が、今の私にとって最高のリフレッシュになっています。聴くのは、洋楽やJ-POPなど幅広く。純粋に音楽を楽しんで、エネルギーをチャージしています。

Q6 家事は料理派? 掃除派?

片づけよりも、だんぜん料理派。グツグツと鍋で煮込んでいる間に、パパパッと5種類くらいの副菜を作ってみたり。効率よくできたときは嬉(うれ)しいですね。

Q7 子育てで大事にしていることは?

子どもの気持ちを受け入れること。親としては何か気になる行動があると、つい衝動的に注意したくなりますが、子どもにとってはすべてが初体験。言い分をよく聞いて、「そういうふうに考えたんだね。でも、こうしたほうがもっといいよ」と伝えられるように。娘はこの春から小学生。「ママ、コンサート頑張ってね」と送り出してくれる最愛のサポーターです。

Q8 自分の性格を一言で表すと?

友達からもよく言われるのですが、「マイペース」です(笑)。初めてオーケストラに参加した時には「みんなで一斉に音を合わせる演奏には、私は向かないかも?」と思ったくらい。自分に合ったスタイルを求めて、今に至ります。

Q9 お手本にしたい憧れの人は?

母です。子どもの頃の思い出を振り返ると、母はいつもおおらかで、なんでも受け入れてくれる人だったなと感じます。しっかりとした芯を持ちながらも、ふんわりと包み込む温かさがあって。自分も親になってからより一層、母の偉大さに気づきました。

Q10 10年後の自分に約束を。

どんな形であれ、ヴァイオリンを弾き続けていたいですね。コロナ情勢の予測が難しい中、演奏する環境は大きく変わるかもしれませんが、私自身の音楽に対する構えは今と変わらず、大切にしていきたいです。

宮本 笑里 さん
ヴァイオリニスト

みやもと・えみり 14歳でドイツ学生音楽コンクールデュッセルドルフ第1位入賞後、小澤征爾音楽塾、NHK交響楽団などに参加。2007年にアルバム「smile」でデビュー。クラシックからポップスまで、幅広いジャンルを弾きこなし、CMやテレビ番組でも音楽の魅力を伝える。20年にミニアルバム「Life」をリリース。「Life」リリースビルボードライブツアーを、5月21日(金)・ビルボードライブ東京、6月5日(土)・ビルボードライブ横浜、6月12日(土)・ビルボードライブ大阪で予定。詳細はhttps://www.emirimiyamoto.com